石本商店

2012/10/08

こんにちは。上勝町の粟飯原啓吾です。

 

前回、「僕が上勝で一番好きな場所」として、いっきゅう茶屋をご紹介しました。

※前回の記事はこちら → https://inaka-pipe.net/20120905/

 

でも、実は最近好きな場所がもういっこ増えたんです。

 

それは「石本商店」。

 

商店と名前がついていますが、今は商店ではなく居酒屋なんです。

 

山深い上勝町の中でも一際奥の方に位置していて、夜に初めて来た人は途中で引き返してしまうのではないかと思ってしまうほどです。

 

ちなみに夜、石本商店に向かう道中の写真。

 

真っ暗な道中

 

僕は石本商店が大好きなので、ちょっとでもPRができたらいいなと思って、今回ブログで取り上げることにしたのですが、こんな風な書き方をしたら、町外のお客さんが恐れをなして来てくれなくなるんじゃないかと、ふと気付きました。

 

「そんな暗くて怖い道通りたくない!」

 

そう思ったあなた。早まることなかれ。

 

確かに道中は多少スリリングですが、ちゃんとガードレールもついているし、
道自体は走りやすい道なのです。

 

それに何より、暗闇の向こう側にあったかい赤ちょうちんの灯りが見えた時の感激。

 

赤ちょうちん

 

僕は何度石本商店に行っても、行くたびにこの灯りを見てホッとしてしまいます。

 

一度、暗闇を車で駆け抜けて、駆け抜けた先も真っ暗闇だったときの絶望感。

 

石本商店は木曜日が定休日です。くれぐれもお間違えなきよう。

 

さて、こちらが石本商店です。

 

石本商店

 

石本商店は百年以上前から商店として営業していましたが、14,15年前に店じまいをしました。
建物は築50年以上経つそうです。

 

夜の石本に入る前に、昼間の石本の様子をご紹介しましょう。

 

日中に石本に行くと、家の持ち主である石本夫妻が迎えてくれます。

 

石本夫妻の写真

 

剣道をされていたというお父さんは御年70歳を超えているにも関わらず、背筋がピシッ!とされていて、押し相撲をしたら負けてしまうだろうな、という雰囲気をプンプン漂わせていらっしゃいます。

その傍らで優しく微笑むお母さんとはとっても仲がよく、店内はいつもあったかい雰囲気です。

 

関東や徳島市内でふとんの商売を長年されていた石本夫妻は、昨年上勝町を舞台にした映画、「人生、いろどり」(http://www.irodori-movie.jp/#)のロケ地として石本商店が選ばれたのをキッカケに上勝に戻ることを決意されたそうです。

 

映画のロケ地に決まるまで、長い間使われることがなかった石本商店は、映画の美術スタッフさんや石本さんの協力により、ひと夏でステキなお店に生まれ変わりました。

 

もともとあったレトロなモノたちを残しつつ、

 

石本の看板

商店時代から使われていた看板。

 

扇風機

なんと50年も前の扇風機!

 

タバコの箱たち

今では珍しいモノばかりだそうです。

 

いろりテーブル

とてもくつろげる空間。いろりであめごを焼いたりします。

 

店内の写真1 店内の写真2 店内の写真3 店内の写真4

店内はこんな感じです。

 

さて、映画のロケが終わり、石本夫妻が帰ってきたこの商店を居酒屋に生まれ変わらせたのがこちらのお方。

 

ためちゃん

溜本社長です。

 

上勝町で株式会社カミカツーリストという旅行会社の社長をされている溜本さん。

時には自らキッチンに入り、鳥を焼きます。

 

石本商店の夜の主役はこのふたり。

 

とおるくんとちかさん

とおるくんとちかさんです。

 

とおるくんは少年の心を持ち続けているおじさんで、年は離れているけど僕のマブダチです。十八番は米米。

ちかさんは「ナターシャ」の異名を持つ、ミステリアスで美しい女性です。十八番はアン・ルイス。

 

この二人、年の離れた夫婦のようにも、あるいは兄妹のようにも、はたまた親子のようにも見えますが、そのいずれでもなく、ただの相棒同士です。

 

石本商店は今年の6月にオープンし、当初は二人ともここで働いていなかったのですが、いつのまにやらコンビで夜の顔になっています。

 

二人は、昨年はまた別の職場で一緒に働いていて、そのころから名コンビでした。

イベントの企画などをしていた二人はことあるごとに飲み会を開き、上勝歴の浅い僕も週一くらいのペースで誘ってもらっていました。

上勝で友達ができたのはとおるくんとちかさんのおかげです。

料理が得意なとおるくんがつくったおいしい料理を食べながら、同じIターンの人達や地元の人達とワイワイやるのは本当に楽しく、友達がたくさんできました。

 

今、上勝で居心地良く暮らせるのもとおるくんとちかさんのおかげかもしれません。

 

ありがとう、とおるくん。

ありがとう、ちかさん。

 

そんな二人が今またこうして、石本で一緒に働いているのは、僕にとってはとても嬉しいことなのです。

 

いい話はこの辺にして、料理の紹介に移りましょう。

 

僕のイチ押しはなんといっても、

 

とおるくんのカレー

とおるくんのカレー。

 

石本ができる前からよく食べさせてもらっていたこのスーパー・スパイシー・マイルド・グレート・デリシャスカレー。初めて食べた時はあまりのウマさにとにかくビックリしました。

 

率直な感想を言わせてもらうと、

 

「いろんな味がする。」

 

意味が分からないかもしれませんが、食べたら分かると思います。普通のカレーより手が込んでいる分、本当に味が深いです。左利きの人だったらもしかすると作り方を教えてもらえるかもしれません。

お店用に辛さも控えめにしてあるので、辛いのが苦手な方も大丈夫。

このカレーが600円で食べられるのは、一人身の僕にとったら本当にありがたい。

僕に嫁さんができたら、石本商店の売り上げは少なからず落ちるのではないでしょうか。

 

とおるくんがシェフになってから、新メニューも続々と増えています。

チキン南蛮

チキン南蛮。

とにかくウマい…。タレがよい。

 

赤ワイン煮込み

チキンの赤ワイン煮込み。

もう………好き。

 

ちかさんも負けてはいません。

さとうのからあげ

さとうのからあげ。(※ちかさんは名字がさとうです。)

さとう家秘伝だというタレは確かに絶品。醤油、砂糖、酢、しょうが、にんにく。あともういっこは教えてくれません。まさに秘伝。

 

お父さんも、負けていられるか!とばかりに、

おでん

おでん。

お店がオープンしてから初めてつくったというおでん。周りの手ほどきを受けながら、改良を加えていったおでん。丹精込めてつくられるおでんは本当にウマい。これから石本商店は居酒屋になってから初めての冬を迎えるので、お父さんはおでんに踊らされる羽目になるかもしれません。

 

焼き鳥。

カレーと並んで石本の看板メニューだと思います。溜本社長が焼き鳥好きということもあり、そんじょそこらのお店にはないような部位も食べることができます。僕は元々あまり焼き鳥について詳しくないのですが、「はつ元」という部位はほっぺたが落ちるくらいウマいと思いました。せせりもうまいし、「やげん」というコリコリした軟骨みたいなのもウマいです。ああーっ!焼き鳥食いてー!!

 

 

上勝の新しい憩いの場になりつつある石本商店。

昔からあるけど、まだまだできたばかりの石本商店。

このステキな場所が、僕がヨボヨボのじいさんになるまで繁盛していくためにも、ぜひ!皆さんも一度お店に足を運ばれてみてはいかがでしょうか!?

どうぞよろしくお願いします!

 

定休日は木曜日ですからね。

 

【石本商店】

住所:〒771-4503 徳島県勝浦郡上勝町大字生実字谷口12

 

 

 

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