息子の畑で成長録

2012/10/15

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執筆者 新井みなみ
所 属菜食土源

朝6時半過ぎ、旦那がガサガサと畑に行く準備を始める。

その音を聞きつけて、

ぐっすり眠り込んでいたはずの息子(2歳)が突然、ガバッと起きる。

「自分も畑行く。父ちゃん、待ってて。」

「母ちゃん、長いズボン(虫に刺されるから)。父ちゃん、行っちゃう。」 と、

慌てて催促する。

我が子ながら、その寝切れのよさに(そんな言葉があるかどうかは、わからないが)

ホトホト感心する。

 

息子の畑で成長録

 

それから約1時間、畑仕事をして帰ってくる。

旦那は、息子が帰ると言うと車で家まで送り、

自分はまた畑に戻っていく。

夕方は、お昼寝から目覚めると「畑にいく」というので

旦那に電話をして迎えに来てもらう。

 

毎朝・夕、息子の声を聞き、仕事を中断して

迎えに、また連れて帰って来てくれる旦那に頭が下がる。

 

息子の畑で成長録

 

息子は「母ちゃん、手バッチなった~」

と言いながら、玄関で汚れたズボンを脱いでいる。

いっちょ前に満足そうな自信に満ちた表情をしている。

 

帰ってきた息子と朝ごはんを食べる。

「今日は畑で何したの?」と尋ねると

大人がびっくりするような記憶力で、詳細に教えてくれる。

 

「草刈り」「穴掘り」「生姜に土をかける」等々

そして息子の目下の楽しみは、種を蒔くこと。

毎晩、前もって準備していた種を並べて

「父ちゃん、明日は何の種蒔く?」

いや、毎晩では済まない。

毎朝・昼・晩、気がつくと聞いている。

 

先日、大好きな人参の種蒔きをしたらしい。

「種をパラパラと蒔いて、土をかけた。」

2、3日前には、

「小さい芽が出てた。ぴゅーって。赤ちゃん見たい。」

と言っていた。

 

今は、次に蒔く大好きな空豆の種蒔きを楽しみにしている。

 

昨日のお昼寝のあとの畑は、私がお供をした。

まずナスとピーマンの収穫。

バネの強い収穫ばさみを両手で操り

ナスやピーマンの茎目掛けて、はさみを入れる。

もちろん他の葉っぱや茎を切らないように気をつけている。

 

たくさん収穫して満足したら、次の畑に移動。

私がオクラの収穫をしている間に、

1人でゴーヤが植わっているところへ行き

ハサミを使ってゴーヤを収穫。

オクラの収穫を終えて行ってみて、びっくり。

15本もの大きなゴーヤを収穫し

きちんと踏まないよう畝の上にかためて置いている。

 

もうびっくりして、褒めまくる。

息子はとっても嬉しいのだけど、

こんなこと何でもないよというような気取った顔をしている。

おかしくて笑ってしまう。

 

「今日のごはん何食べたい?」と聞くと

苦くて食べられないのに、「ゴーヤごはん」と言う。

やっぱり気取っている。

 

その夜はリクエスト通り、ゴーヤと豚肉の生姜焼きにした。

息子は、もちろんゴーヤは食べなかったけど。

 

毎朝、黄色いレインコートを着て

黄色い長靴を履いて出掛けて行く小さな後ろ姿を見て

頼もしく思う、今日この頃です。

 

息子の畑で成長録

 

 

 

 

 

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