やむを得ず0円生活に挑戦してみた

2014/11/22

 

海士町からお届けします、0円生活の話。

よくテレビ番組で取り上げられてますよね。あんな感じです。

 

原始人

引用:http://yaplog.jp/rochirico/image/306/314

 

挑戦してみたかったわけではなく、番組の取材があったわけでもなく。

それはお金がなかったからです!!!!!!

 

 海士町へ引っ越してきてもうすぐ2年になりますが、これは引越してすぐくらいのころのお話。今もお金持ちなわけではないのだけれども、引っ越してきてすぐは更に輪をかけてお金がなかった。

お金

 ホストにはまったからでもなく、車につぎ込んだからでもなく、オタクだからでもなく。それは旅行したから!無計画に旅にでたらお金がなくなりました。

 仕事はじまる前に行きたいところ行っとこうと思って、中米行って民族衣装にクラクラして、アメリカ行ってミュージカルにクラクラして、宮城に行ってワカメ漁にクラクラしました。(ここでのクラクラは素敵すぎてめまいがする、とか楽しすぎて頭に血が上るという前向きな意味です)

 

 完全に遊びすぎている!!!出発前の計算ではなんとかなる収支だったんですが、旅行中は収入がない、という基本の基本を見落としており。引っ越してきたら貯金残高が大変なことに・・・。 これはまずい。貯金残高は敷金礼金とか払ったらギリちょん。まずいですね。

 

人

 

 よーし、節約しますか!ということで、削るのはやっぱりまずは食費です。ちょうど引越してからシェア生活を始め、ルームメイトより「食材や調味料もシェアしよーよ」という神のような言葉をいただく。共用の食費用財布をつくって、シェアするものはそこから買う。できるだけあるものでなんとかする。この方針で節約生活 開・始★

 

1ヶ月経過。2人の共用財布から買ったもの。

 

①味噌(JA)

味噌

この写真は去年つくった味噌です

 

以上。

 

以上だったのです。これは驚愕の結果でした。

 

 もちろん努力はしました。肉が高いから買いたくなくて玉ねぎだけで焼売をつくってみるとかはしました。それでもこれは当初の想定以上の結果となりました。400円くらいだったかな(あっ、0円生活じゃねーや) 味噌だけを舐めていたわけじゃないです!食生活はなかなかもって豊かでした。それなのになんでこのような結果になったのか? それは、たくさんのいただきもので生活していたから!それも半端じゃない量をいただいていました。いただきもの野菜BOXをつくっていたくらいです。

 

野菜

 

 特に「なんかください」って言ってまわったわけでもなく、野菜、魚、ときには花もいただいてました。特にルームメイトは才能があったようで、道を歩いていたら、もらったなんて野菜をいただいてきたりしていました。

 

 なんでこんなにいただけたのか?(いまはもうこんなにもらってません)ちょっと考えてみました。

 

①女性だから

 

こう書いちゃうとあけすけですね。でも来たばかりのとき、「女の人にみんな優しい気がする!」と思ったものです。だからくれるのかしら、と。

 

②若い人が島にきたから、歓迎の気持ちをこめてプレゼント

 

これは最近感じるのですが、やはり高齢化もばっちり進んでいる島ですので、見たことのない若い人は歩いているだけで目立つのです。学校のまわり、とかはそうでもないですが、畑の横とか、家のまわりを歩いていたら大体Iターンです。引越してきたばかりで大変だろう、と野菜を渡す。

 

海士町お見送り

 

③捨てるほどにいっぱいあったから

 

これはおそらく田舎あるある。旬の季節になると一気に野菜ができて消費しきれず、捨てるのはもったいないから、とその野菜を作っていない人にあげる。これも濃厚。同じ種類の野菜をいただくことも多くありました。

 

 

 この3つが大きなところ?②はおそらくけっこう大きくて、今はもうそんなにもらっていません。これもビギナーズラック、というのかな。

 ここで大切なのはもらいっぱなしをしないということ。お返しをする。これめっちゃ大切です!今は栗をたくさんもらったら渋皮煮にして、次になにかいただいたときに瓶詰めにしたものをあげる、なんていうスキルが身につきましたが、このときはただもらってばかりになってしまっていた・・・。貰いすぎると焦りますが、ものじゃなくても、お手伝いをするとかでもOKです。

  いただいて、お返ししての繰り返し。「きりがないじゃん!」なんて思ったこともありますが、それもご縁が続いているということの証拠かな、と。

 

 そして、この400円生活で得たものは(タイトル変わっとるがな)野菜だけではありませんでした。それはお金がなくてもなんとか生きていけることへの安心感。貨幣経済に頼りきらない暮らしの強みを感じました。お金があって、ものが手に入る暮らしを続けていくと、お金がないと生きていけない気持ちになり、お金が無かったらどうすればいいんだ、と真っ青になります。そしてお金が役にたたない状況になったときはもっと真っ青になります。もちろん現代社会で生きるかぎりお金は大切です!だけど、経済の先行きが決して明るく思えない今後、人口が減っていくことが予想される今後、お金だけに頼らず生きていくことができる環境と術をもっていることって結構な強みなのではないでしょうか。

 

 当方教育学部の出身で、在学中は授業で幾度となく「生きる力」という言葉がでてきました。解釈はいろいろだけど、緊急時もナイフ一本あったらなんとかできるが、今は生きる力だと思っております。最近は月400円以上の買い物もしていますが、今後も少しのお金と、たくさんの知恵で幸せに暮らしたいなぁ。お金も知恵も技術も足りてないから、少しずつ増やしていくつもりです。

 

 

 

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