2015年、「のうがえい」ひとを目指す。

2015/02/16

顔の写真
執筆者 松岡人代
所 属フリー

 

すっかりご無沙汰していました。お久しぶりです。今年もどうぞよろしくお願いします。

タイトルは、今年の目標!もう2月ですが、お気になさらず!

 

 まずは、近況報告。そして現在何をしているのか、ということをお話します。去年10月に高知県四万十町から滋賀県甲賀市へUターンしました。そもそも私が滋賀を出たのは「高知にいると心と身体がなんだか楽!」という気持ちともうひとつ。「地元に働く場所がない」と思ったから、です。だから今の若い人が東京に出る、大阪に出るという気持ちはよくわかるのです。単に私が向かった先が、高知県だっただけ。ということで、その状況は、特に変わっていない気がしました。むしろ年齢も重ねた分、余計にないのでは?とも思いました。

 

さてどうしようかと、そこで、1回整理整頓。

 

高知暮らしで私が得たもの→「車の免許(AT限定)」「車」「文章を仕事として書くスキル」「カメラ」

苦手になったもの→ショッピングモールとか、窓のないような場所に長時間いること。

 

 ここまで考えて「組織」に所属するのは、ムリ。と、あっさり気付きました。家には田んぼも畑もあるけれど、だからって農業?…イメージがわきません。じゃあ。フリーライター+カメラも少し。それを仕事にしていこうと思いました。したい、というよりも他にできることが思いつかなかったのです。名刺作成もお願いし、滋賀のフリーペーパー「RaSC」の外部ライターとしての仕事を紹介して貰いました。取材お仕事は、現地集合。その場所で営業さんとカメラマンさんと合流です。必然的に、道を調べますし車の運転も頑張ります。知らなかったお店をひとつ知ります。通ったことがなかった道をひとつ知ります。基本はWEB上の記事を書くお仕事ですが、1月号は滋賀県知事さんが話されたことをまとめるお仕事をしました。ちなみに初めて取材に行かせていただいたお店がこちら。旬の味 和さん。

 

 3月までは、種蒔き期間だと決めました。クラウドワークスに登録して、「Locari」での記事も書きました。サイト内では、高知の友達、坂本農園さんがお茶とお菓子を卸しているという京都のtea channelさんの記事も書いています。高知女子旅の電子書籍も挑戦しました。(販売は3月下旬頃だそうです)。秋田県にある商店街のお店紹介パンフレット文章を書くお仕事もしました。行ったことのない秋田県。でも、その場所に住む人が得たデータや写真、そしてネット上の情報で文章を書く。こういうお仕事の方法もあるのか、とひとつ知りました。

 コツコツ少しずつ進みながら、でもこれでいいの?と、ときどき考える日々。そんな中、県外に住み、また滋賀に戻ってきたという方と偶然お会いしてお話する機会がありました。そのときに言われた一言。

 

「滋賀県を好きにならなければ、と思ってない?」

 

どきっとしました。高知を好きになったように。同じように。今度は「ちゃんと」滋賀を好きにならなければ。と、私はいつの間にか思っていたのです。でもそんな必要はなかったのです。好きになろうとしてなれるものではないし。でもそもそも、好きもなにも。私は滋賀を知らない。だからまず、知って、で、もし、どうしても好きになれないならそれはそれだと。

 まず知ろう。好きなところに行ってみよう。外にいるのが、一番体調がいいし、いろんなお店が集まる手作り市は大好きです。滋賀を離れていた約2年の間に、手作り市が増えていました。地元で開催されるイベントも、ひとりで、時には母を連れて出かけました。滋賀を知る、人を知る、道を知ることから始めようと。あちこちうろうろ。

 

甲賀市・かまーとの森さんで開催された秋マルシェ。

母は「マルシェ」自体初めてで、すごくきょろきょろしていました。笑。

 

かまーとの森

 

甲賀市・関西茶業振興大会。

実は、戻ってくるまで甲賀市は滋賀県有数のお茶産地だと知らなかった私。利き茶クイズなどもあり、おまけで一番茶をいただいて嬉しかったです。笑。

 

関西茶業振興大会

 

三重県関市・三重オーガニックマーケット。

お隣三重県。山をひとつ越えるだけで、雰囲気が全然変わります。

 

オーガニックマーケット

 

竜王町・GyuUGyuUいろんなもん市。

信楽のお茶農家さんや、絵を描く女の子との出会いがありました。

 

GyuUGyuUいろんなもん市

 

甲賀市・旧水口図書館でのクリスマス市。

建物自体も大好きですが、いろいろな人の想いがいっぱい詰まったあたたかい市でした。

 

クリスマス市

 

 他にも、甲賀市の美容室、円舞曲さんで開催された「秋の日マルシェ」、甲賀市の「甲賀もちふる里まつり」、草津市での「さいさいマルシェ」、近江八幡市での「ウェディングマルシェ」などなど。取材でも仕事でもなく、気負うことなく単に楽しそうだからと足を運ぶことで、次のこと、他のこと、いろいろなことを教えてくれる人と出会うことができました。滋賀県最大(?)らしい満月マルシェはものすごくオススメらしいので、3月が楽しみです!

……あれ?これってなんだか。高知暮らしと似てる?そう思うと、ちょっとわくわくしました。不思議なことになんだか好き!と思ったものの話を聞いて。またお店に行ったりして。それが、ゆっくりじわじわながらも、お仕事につながっていたりします。「ぐいぐい来ない感じがいい」「いつの間にかすーっと入り込んでる感じが、うまい」と。褒められ(?)たりということも。

 

 個人で動くということは、上司から指示されることも、確認を求める必要もありません。楽な部分と、自分で判断するという緊張感。でも、農家さんも多分こんな感じ。仲間とかお師匠さんに相談しながらも、最後に決めるのはおそらく農家さん自身。それでもやはり、相談できる人は欲しいと思っていたそんな時。滋賀県湖南市にあるコワーキングスペースの今プラスさんを教えて貰いました。初めての場所、おそるおそる行ってみました。勇気を出してドアを開けたら、なんだかとても落ち着く空間でした。

 

今プラス1

 

クラウドワークス経由で、電子書籍つくったんですよー、という話をしたら「もったいない!自分でやったらいいですよ!」と言われ、「滋賀でやったことがある人がいるから、話を聞きに行くといいです」と。教えてもらってメモ。

 

撮影する私を、撮られたりも。笑。

 

今プラス2

 

 また、お仕事をいただいて、初めて京都市まで自分の車で行きました。日常なら、細い道も交通量の多い道も避けますが「仕事」と言われたらスイッチが入ります。普通の人がかかる時間の、1.5倍を見ておけば、休憩しても道を間違えてもまぁどうにかなると自分基準も見つけました。笑。

 そのお仕事は、インタビューして、文字起こしをしてまとめるというものでしたが、相手が変わっても、少しやり方が変わっても、基本は同じ。農家さんでも、滋賀県知事さんでも、社長さんでも。人の話を聞き、想いを文字にするという意味では、私が行うことは変わりません。

 今の私がしていることは、写真を撮って、と言われたら撮るし。文章書いて、と言われたら書くし。インタビューして、まとめてと言われたらまとめるし。やわらかい文体、かっちりした文体で書き分けもする。販売アドバイスをと言われたらできる限りで考えるし。こういうことを手伝って、と言われたらお手伝いします。今の私ができないことを相談されたら(HP作成とか)、それを生業としている方を紹介したり、相談したりするし。何がメインなのと言われたら、何なのか自分でもよくわかりません。でも、よくよく考えれば、それはすべて高知で経験した仕事内容でした。今はそれを個人で行っているだけ。

 

 で。タイトルの目標。「のうがえい」について。私が四万十町に住んで、一番最初にちゃんと教わった土佐弁が「のうがわるい」でした。『「のうがわるい」は、頭が悪いってことやないきね。笑』と。使い勝手が悪い、使いにくい。という意味のようでした。で。数ヶ月が過ぎ、何かのお仕事をした後に、「意外とのうがえいね」と褒められて。意外と、が頭についているけれど。それでも、県外から来た人として何を求められているのか、何を結果として出さなければいけないのか、のほほんとしながらもそんなプレッシャーをひとり抱えていた頃だったので、私はそれがものすごく嬉しかったのです。

 そして今、滋賀で活動を始めて、私に対する評価や人の話を聞いて思ったのは、何かひとつのプロフェッショナルじゃないけどなんかちょこっと頼みやすい、とか。こんなんできるー?と、かるーくきける。そんな人になりたいということ。つまりそれは、私の思う「のうがえい」人。メインは、どんと構えるのは、甲賀で、滋賀で活動されている男の人たちにお任せして、私はうろうろちょこちょこ走り回っていようと思います。笑。

 ということで、2015年の目標でした。種蒔き期間は、あと1ヶ月と少し。春には芽が出るように、コツコツ目の前のお仕事を頑張ります。そして桜が咲く頃には、自分の運転で(!)高速道路を使って(!)高知・四万十や津野町に行きたいと思っています。(四万十→滋賀への移動は、徳島→和歌山をフェリー移動したので…/名神高速とか怖すぎて!)

 

長々とお付き合い、ありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

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