私決めた、ボスありがとう

2015/07/16

 

 だんだん夏って感じがしてきました。暑いけど夏が好きです。大正町市場からこんにちは、川村です。なんだか今日はちょっとセンチメンタルな気分なんです。 暑いけど。 汗かきながら。

 一大決心をしたというか、いつもそうなんですけど、決心するときは早いのに、そのあと、よかったんだよね、大丈夫だよねってなんかふと不安とさみしい気持ちになって自問自答してちょっとおセンチになる。

 

 いなかパイプが出来る前、パイプの代表のレオくんとお仕事でご一緒してたときは、私もまだ田舎へきて仕事を初めて、いろいろ田舎が見えてきたりわかってきたかなってくらいで、気持ちの半分は、いつか東京に帰る、帰りたいって思っていました。

 仕事が少しずつ増えて、環境も少しずつ変わりながら、流れで商店街のこと、大正町のことと忙しくなるにつれ、田舎と都会っていう境界が私にはだんだん薄くなっていきました。

 

いなかパイプ

 

最初に結論からいうと、

 

『何処で住もうが、そこで人づきあいを楽しいと思い、何事もお互い様と思い、相手を尊重して、今そこにいる立場でやるべき仕事を一生懸命やっていける。そんな人は田舎にいようと都会にいようと、何処にいても上手にやっていける』

 

んだと思います。

 

 「寂れていく商店街をなんとかしなくちゃいけない」というお題をいただいたとき、ボスである田中鮮魚店社長のタカヒロさんは、私がこうしたら、あぁしたらと案を出すといつも「それは無理」と一蹴しました。商店街のみんなのために良いと思って言っているのに、案を出そうとしているのに、受け入れてもらえないはずないじゃないの、と私は納得できませんでした。

 でも確かにそうだった。この子はいったい、何者?どんな子なの?と心の中では商店街の人は思っていたはず。「どこどこのだれだれさん」という氏素性はわかっていても、何ができる子?性格は?というのは全く分からない。まして商店街の歴史は全く知らない子ということはわかる。そんな子の案なんて、まずは受け入れがたかったりしますよね。

 

 初めはそんな私が、もらうお給料も補助金の一部なわけですから、生半可なことしてると「あの子何してるの?」とやはり言われます。となるともう商店街の人、一人一人と話してみて仲良くなるしかないのです。

 商店街を宣伝してたくさんの人に知ってもらって、すこしでも商店さんの店の売り上げに貢献できれば、と商店街のHPを作り、一店一店取材に行って、ちょっと離れた地域のイベントに”出張商店街”と銘打って、地元名物を扱っているお店の商品をちょっとずつ預かって売りに行くとか。毎月の定例会で議事録を作り、配って歩いたり、地道な雑用を雑用と思わないで私なりに一生懸命やって、やっと受け入れてもらえたかなーと今やっと思うのです。

 

大正町商店街

 

 悔し泣きするときもあったし、すんごく腹の立つこともありました。1人空回りしてるなって落ち込むときは、家に帰って娘の顔みて和んだり、仲のいい仲間と飲んで忘れる(記憶をなくす)ことも。それは違うかw

 地域おこし協力隊が来た時も、いろいろ考えさせられました。そして結論が出たのです。

 

中土佐町海

 

中土佐町海

 

中土佐町海

 

もいちど、

 

『何処で住もうが、そこで人づきあいを楽しいと思い、何事もお互い様と思い、相手を尊重して、今そこにいる立場でやるべき仕事を一生懸命やっていける。そんな人は田舎にいようと都会にいようと、何処にいても上手にやっていける』

 

久礼の町

 

久礼の町

 

久礼の町

 

 それって田舎だ、都会だってあんまり関係ないなって思います。ただ一般的に都会って、便利で効率性重視で、そうなりすぎて面倒くさいことはあまり好まれない傾向になりやすい。だけど田舎はまだちょっと、時間がかかったとしても、面倒でも、お金もないから便利さをそれほど追求できなかったり、あえて追求しなかったり。

 すんごく手間暇かけてできあがった商品で、だから数がいっぱいできるわけじゃないのに、そんな高いお金とるなんて買ってくれる人に悪い、と「嘘、安!」な、お値段設定とか。

 

野菜価格

 

 高くしたら誰も買わないって思ってたりとか。確かに、田舎じゃ買わないとは思うんだけど(だって自分ちで作れちゃったりするから)。売る相手が違うだけなのかもしれない。作り手と営業マンというコンビが田舎にはなかなかないのかな。

 それでも全体的に田舎はのんびりしているんですよね。本当においしいものを自分たちに丁度いい値段設定や物々交換で作って食べて飲んで。小さなことでも会って話したり、電話で何時間も話して。

 人と人が近い。 効率の良さを追求してメールの一斉連絡とかではないから。メールやスマホのほうがもちろん便利で、やれないことはないんだけど、今更新しいことを覚えて・・・よりはもう直に話しちゃったほうが早いっていうだけ。そしてそんな人づきあいをわずらわしいとは誰も思わないの。でもこういうことも、都会でだってやれないことはないんだって思います。

 

都会生活

 

都会生活

 

 結局は自分。というか人。人と挨拶して、直接話して接して、近所の会合にも出て、地域で協力しなくちゃいけないことはして。お互い様と思い、相手のことを尊重する。

 なんかここまで書いておいて、私の一大決心、書いてませんね。ずっと読んでるとまるで「東京帰るの?」って感じですよね。いえ、帰りませんよ。

 

 ただ、すごーくやりたいことが見つかってしまって、両立が難しいので、大正町を離れることになると思います。 徐々に。そしてここで書きたかったのは、そんな私のわがままを極力尊重しようとしてくれているボスのタカヒロさんへの感謝の気持ちです。

 大正町100年祭り、いっぷく小屋の改築、大正町とお宮さん通りの商店街組合事務、来年の奥しまんと博。やらなきゃならないこと目白押しで、今すぐ離れられないけれど、やりたいことの優先順位を上げさせてもらえるのは、本当に恵まれていると思っています。大変だとは思うけど、しっかりやらなければ、そして誰かに引き継がなければと思っています。ここで求人なんてルール違反だけど、あとでレオくんにも相談しなくちゃ。

 

 発酵の勉強を始めて足かけ4年。いよいよ勉強も大詰めを迎えているのですけど、せっかく勉強したことを実践してみたくて。それで日本酒造りに携わらせてもらえることになりました。お酒は自分で勝手に作ると逮捕されちゃうのでね。今年の秋から、高知県最古の西岡酒造さんで修業してきます!

 

西岡酒造

 

西岡酒造

 

キャ、言っちゃった♪

 

ってことで、マガジンの内容も秋からは変わるかも?しれませんが。その前に100年祭りやら毎月の百縁小鉢、久礼八幡宮大祭も控えてますのでレポートします。酒造りの修行に入っても、がんばって続けていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

 

 

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