地域おこし協力隊の任期もあと2ヶ月となりました

2016/05/24

 

 2013年の7月から四万十町の地域おこし協力隊として十和地域で活動してきましたが、任期もあと2ヶ月をきりました。今月は、その四万十町生活で感じた都会と田舎の暮らし方の違いなんかを移住者目線で紹介していこうと思います。

 

 

まず距離感が違う

 

 四万十町は高知県内の市町村の中でも一番面積が広い自治体で、最初に地図で見ただけではあまり広さは感じられなかったけど、面積が淡路島より少し広いということが判って驚きました。ちなみに四万十町の面積は642.30 km²

 

四万十町

 

 

 自分が生まれ育った大阪府の面積が1,905.14km²、日本の首都東京都は2,190.93km²です。世界の国でいうと、トンガ王国が747 km²で、アメリカ領グアムが549 km²となっています。四万十町は、大阪府の約三分の一の広さで、トンガ王国よりも狭いけどグアムよりは広いぐらい。ということでなんとなく解っていただけるでしょうか?

 四万十町は、2006年(平成18年)3月20日 高岡郡窪川町と幡多郡大正町・十和村が合併して誕生した町で、旧窪川町に本庁がある他に旧大正町と旧十和村に各地域振興局があり、本庁と十和の地域振興局間はフルマラソンと同じ42kmぐらい離れています。実際に窪川をスタートして十和にゴールする「四万十川桜マラソン」という大会が毎年3月末に行われていて、全国から集まった多くのランナーが四万十川沿いを走ります。

 距離は、遠くても片側1車線の国道381号線が通っており、途中の大正に2カ所信号機があるだけでほぼノンストップで走れます。たまに地元のおじいちゃんやおばあちゃんが運転する超ゆっくりな軽トラが走っていたりもしますが、無理な追い越しはせずに超ゆっくりペースに付き合ってみるのもいいかと思います。ただし、車窓には清流四万十川をはじめ美しい風景が次々と現れますので脇見運転に注意です。

 

 

そんな距離感に慣れてしまうと時間の流れ方が違う

 

 四万十川の流れのように、四万十町全体の時間がゆっくり流れているような感じがします。もちろん出勤時間や待ち合わせに遅刻することはいけませんが、都会では分単位で生活していたのが四万十では時間単位で考えるようになったというか、屋外で作業していてもあまり時計を確認することが無く、10時、正午、15時、17時に流れるチャイムで「ああ、もうこんな時間か」と気が付くような生活です。

 こちらで時計を気にするといえば、何かの用事で汽車を利用する時。乗ろうと思った汽車に乗り遅れると、次の発車が2時間とか3時間後という時間帯もあります。自分が大阪に住んでいた頃は電車の時間を気にするのは終電が何時なのかという時ぐらいで、普段は適当に駅に行って数分待てばやってくる電車に乗っていました。大体目的地までどれぐらいで到着するかを調べておけば大丈夫でした。

 

予土線

 

 あと、高知の飲み会は全員が揃うのを待ってから乾杯するのではなくて、先に集まった人から飲み始めていて、全員が揃ったら改めて乾杯するという自由さも最初は驚きました。が、慣れてしまうとなかなか便利なシステムで、遅れた人も「待たせてすいません」という気を遣わなくていいんですね。開始時間にみんなが揃うまで待っていた大阪の方が変だったのでしょうか?

 

 

そんなに不便ではないですよ

 

 ほとんどの店が19:00ぐらいには閉店してしまい、一番近くのコンビニまでは26kmぐらいあって夜はほとんど車も人も通らなくて鹿や猪や狸など野生動物の方が多くなってしまう四万十町十和ではガソリンスタンドも閉まっているのである程度タンクに燃料を残しておかないと夜中にどこかに行くこともできません。

 歩いて行ける距離にコンビニがあった暮らしから考えると不便だと思うかもしれないけれど、最初に不安に思っていたほどではなくて、必要な物だけをまとめ買いして自宅に備蓄しておけばなんとかなるものです。

 

コンビニ

 

 それと、今はネットで買い物ができるので近くでなかなか手に入らない物は通販で注文しています。出かける必要も無くて家まで届けてもらえるので不便ではないですが、都会と違うのは配達に来てくれる便数が少ないので細かい時間指定はできないと考えたほうがいいでしょう。家が数件しかない山奥の集落でも、宅配のトラックが走っているのだから有り難いことですね。

 

 

生活費は少な目で済みます

 

 お店は早い時間で閉まってしまうし、都会みたいに物が溢れていないので、本当に必要な物だけを必要なだけ買うので無駄遣いが無くなります。地域の皆さんと仲良くなるとお米や野菜を頂くことも多く、買ったとしても激安です。産地に住むメリットですね。

 逆に都会よりも高くなるのがプロパンのガス代と、車のガソリン代です。渋滞が無いので自動車の燃費は驚くぐらい良くなるのですが、どうしても走行距離が多くなってしまうのでかなりの燃料を使用します。

 自分と嫁が3年間住んでみた感想は「ストレス無く暮らせる」ということです。

 

 さて、来月はいよいよ地域おこし協力隊の任期が終了する6月です。自分が書くいなかマガジンは次回が最終回となります。

 

 

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