都会から京都の地域でしごとをつくる

2017/01/23

顔の写真
執筆者 千葉 明日香
所 属京都移住コンシェルジュ

 

「せっかく移住するなら、面白い人がいる地域に移住したい」

「田舎に移住しても、都会で生活した感覚を大事にしたい」

「週末には、ふらっと買い物に行ったり、映画を観に行ける場所がいい」

 

 そんな風に考えていらっしゃるなら、ぴったりな場所が京都にあります。今回はその地域について紐解いていければと思います。

 

 京都市内からは1時間ちょっと、大阪や奈良に近い場所、「相楽東部(そうらくとうぶ)」。相楽郡に属する和束町(わづかちょう)、笠置町(かさぎちょう)、南山城村(みなみやましろむら)からなる地域を指します。それぞれが人口1300人から4000人ほどの小さな町村ですが、元気で魅力的な人が多く、日本遺産に認定された「日本茶800年の歴史散歩」の舞台としても、最近注目を集めている地域です。

 

京都府

京都府への移住、Uターン相談・イベント・現地案内はこちら

 

 

 京都の中でも人口減少が加速している地域の一つですが、自然環境が豊かで、多くの観光客を惹きつける場所でもあります。笠置山の紅葉や雲海、和束町や南山城村に広がる美しい茶畑とその歴史文化に魅力を感じ、国内はもちろん海外からも多くの観光客が訪れています。

 

雲海
笠置山から見る雲海

 

石寺の茶畑
和束町 石寺の茶畑。和束町は日本一美しい村100選にも選ばれている。

 

朝日
南山城村 茶葉に注ぐ朝日

 

 

 また、雄大な川の流れのそばには山々の緑が生い茂り、散歩道や子どもの遊び場など生活のすぐそばに自然の豊かさを感じることができます。

 

紅葉の時期

南山城村 夢絃峡(むげんきょう) 紅葉の時期は絶景

 

笠置町
笠置町 飛鳥路(あすかじ)にある甌穴(おうけつ)群。小石が何百万年もかけて川底を削ってできた穴だと言われている。

 

笠置山の紅葉

笠置山の紅葉

 

 

 自然が身近にある場所で、都会にも近い相楽東部3町村。では、なぜオススメの場所なのか、その理由をご紹介します。

 

 

せっかく移住するなら、面白い人がいる地域に移住したい

 

 移住先を見つけるためにすでに様々な地域に足を運んでいる方は、なんとなく肌で感じているかもしれませんが、移住を決断された方の多くは、その決め手は“出会った人”だとおっしゃいます。結局、都会に住んでいても田舎に住んでいても、「誰とともに暮らしていくのか」「どんな人と接しながら暮らしていくのか」が一番大きなポイントになってくるのかもしれません。

  私たち京都移住コンシェルジュは、お仕事を通して、この2年で延べ1500人以上の方々の相談に応じてきましたが、移住を最終的に決断した決め手の一つに「○○さんに出会えたから」と具体的な人名が登場する機会が多いと感じています。そのため、そこにどんな人たちがいるのかが、移住をする上でとても重要な事だと痛感しています。

 

 相楽東部には面白い移住者がいます。思う存分移住生活を楽しんでいて、それでいてしっかり生活設計をしていて、話をすると魅力がいっぱいの人たちです。そして、そうした人たちとの出会いにより、移住者の輪がどんどん広がっています。
 さらに、特に魅力的な12名の移住者が「移住呼びかけ人」となって、移住経験を活かした移住の魅力の発信や移住相談を行うことで、相楽東部への移住を希望する方の後押しをしています。

 

藤田さん
移住呼びかけ人の一人。藤田さん。陶芸家として南山城村に移住。場所は、陶芸体験もできるトロッピカル釜にて。写真:其田有輝也

 

坂本さん
移住呼びかけ人の一人。笠置町にUターンした坂本さん。燻製を作ったり、子育てをしながら生活を楽しんでる。写真:其田有輝也

 

坂内さんのご自宅
移住呼びかけ人の一人で、南山城村にてハト畑を営む坂内さんのご自宅。子ども達が自由に遊んでいる。 写真:其田有輝也

 

 

 実際に移住した人と話してみたり、移住者の生業に触れて体感してもらう事で、その土地に合うかどうかを感じてもらい、合うと思えばぜひ来てほしいという思いで取り組んでいます。

 

個性豊かな人たちが個性的に暮らしている

 

 ここ相楽東部にどんな人たちが移住しているのかというと、

「自分のやりたいことに挑戦する場が、ここだった人」
「来てみたら楽しくて、ここで暮らしている人」

 が多いように感じます。

 

・お茶を使った観光ビジネスを起こしていたり。
・窯を作って陶芸をしていたり。
・ジビエ料理や地域の野菜を使ったイタリアンのお店を経営していたり。
・野菜作りに目覚め、美味しいトマトを作っていたり。
・美味しい原木椎茸を作っていたり。
・茶農家を手伝うために来たはずが、すっかり気に入ってこの地域に住んでいたり。
・自然の中でCM音楽を作っていたり。
・外国人向けのゲストハウスを運営していたり。

 

 本当に一言では表しきれない個性豊かな方々がたくさん移住しているのですが、元々はサラリーマンだった方が大半です。移住前の場所も東京であったり、大阪であったりと、都会に住んでいた方も多いです。

 

南山城村

 

イタリアンのお店front
南山城村 移住者が開くジビエや地産地消の野菜を使ったイタリアンのお店front 写真:其田有輝也

 

自由庵
和束町で人が集まり交流イベントが開かれる場所、自由庵(じゆうあん)

 

 

たまには、都会にもアクセスしたい

 

 とはいえ、都会に比べると不便なことが多いのが田舎。移住相談の中でも、「都会にもアクセスしやすい場所がいい」「田舎に移住しても、たまには映画館や図書館に行って、いろんな文化に触れたい」という希望をお聞きします。
 京都の亀岡市に移住した漫画家の方が都会に近い田舎の魅力を「トカイナカ」という言葉で表現し、全国的にも「トカイナカ」ブームになっていますが、ここ相楽東部もまさに「トカイナカ」、都会に近い田舎です。

 

 京都市内には電車で1時間ちょっと、大阪の中心部には1時間、奈良市内には30分ほどの近さで訪れる事ができます。そのため、サラリーマンとして都市部に通勤している方も多い地域です。

 また、特に和束町は宇治茶の生産京都府トップシェア、南山城村も一大生産地で、茶農家さんが多く、お茶の忙しい時期にお手伝いで訪れる都市部の若者もたくさんいます。

 

 そして、地域でも、様々な文化的イベントが開催されています。例えば、南山城村では音楽家が活動していることもあり、3月に開催された「OPEN VILLAGE」のように、定期的に小学校跡地で地域ぐるみのイベントが開催されます。
 和束町でも、町に住む若手の方々が運営する「茶源郷まつり」が毎年開催され、お茶を使った様々なメニューを楽しめるお店が立ち並び、森やお茶の体験コーナーもあり、数万人が訪れます。

 

茶源郷
毎年11月に開催される茶源郷(ちゃげんきょう)まつりのロゴ。移住者が作成に関わっている。

 

 

 笠置町では、名物である“きじ鍋”をPRする試みから始まった「鍋—1(なべわん)グランプリ」が毎年開催され、全国各地からご当地鍋が集います。

 

鍋—1グランプリ

毎年12月に開催される 鍋—1グランプリの様子

 

 

 都会に近いから、ふらっと都市部にもアクセスできる。またその近さを活かして、地域でのイベントに都市部の方に来てもらう。そんなことを、小さな町だからこそ、やりたい人たちが集まって取り組み、活躍できる場がある。そんな雰囲気を感じられる場所が、相楽東部だと思います。

 そんな相楽東部の移住呼びかけ人や地域情報を発信するサイトが立ち上がりました。

 相楽暮荘 ぜひチェックしてみてください。

 

相楽東部(そうらくとうぶ)の人に会ってみる


 実は、この相楽東部の方々に出会えるイベントを、2017年1月28日に東京で、2月18日に和束町(予定)で開催します。

 1月28日のイベントのゲストスピーカーは、東京から移住した有機農家さんと、大阪からUターンし、地域と行政の間、都会と地域の間を繋ぐ仕事をしている方で、二人とも子どもを育てるお父さんでもあります。
 ぜひ一度イベントに足を運んでいただき、相楽東部を知るきっかけにしてください。

 

相楽東部

 

京都へUターンしたい方・移住したい方はこちらまで


 私たち京都移住コンシェルジュは、「京都にUターンしたい」「自然豊かなところで暮らしたい」そういった方々の想いをカタチにするため、移住相談から現地案内、地域定着に至るまで伴走支援しています。首都圏や関西での移住に関するセミナー、田舎暮らしを体験し、空家を巡るツアーの開催や、個別相談など、移住に関わる様々な活動を行っています。

 自給自足を目指す方から、半農半Xや農家民宿開業などの暮らしを希望する方、都会と同じようにサラリーマンをしながら自然豊かなところで子育てしたい方まで。いろんな暮らし方ができるのが京都の魅力です。今まで知らなかった京都での暮らしの可能性を探ってみたい方は、ぜひ窓口にお越しください。

 

※こちらの相談窓口は、京都府の移住促進事業による補助を受けて運営しています。無料でご相談いただけますので、まずはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
※ 遠隔地にお住いの方向けに、電話相談も実施しています。お気軽にお問い合わせください。

 

坂田・安田
東京窓口の京都移住コンシェルジュ 左から坂田・安田

 

藤本・千葉・川中・川渕
大阪窓口の京都移住コンシェルジュ 左から藤本・千葉・川中・川渕

 

 

東京(京都移住コンシェルジュ 東京窓口)

 

〔日時〕

水曜~日曜(午前10時~午後6時)

※祝日、年末年始、ふるさと暮らし情報センターの休館日を除く

 

〔場所〕

ふるさと暮らし情報センター・東京
〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館8階

JR「有楽町駅」より徒歩1分、東京メトロ「有楽町駅」より徒歩1分、
東京メトロ「銀座駅」より徒歩3分、東京メトロ「銀座一丁目駅」より徒歩1分、
東京メトロ「日比谷駅」より徒歩5分

アクセス方法

 

〔問い合わせ〕

kyoto@furusatokaiki.net
相談事前予約

【東京開催】京都のいなかで暮らす相談会

※事前予約の方を優先させていただきます

 

大阪(京都移住コンシェルジュ 大阪窓口)


〔日時〕

木曜~土曜(午前10時〜午後6時)
※祝日、年末年始、大阪ふるさと暮らし情報センターの休館日を除く

 

〔場所〕

大阪ふるさと暮らし情報センター
〒540-0029 大阪市中央区本町橋2-31 シティプラザ大阪1階
問い合わせ 06-4790-3000

 

京都(京都窓口)

※コンシェルジュではなく京都府農業会議職員が担当します。

 

〔日時〕

月曜~金曜(午前9時〜午後5時)
※祝日、年末年始を除く

 

〔場所〕

京の田舎ぐらし・ふるさとセンター
〒602-8054 京都市上京区出水通油小路東入ル丁子風呂町104-2
京都府庁西別館2階(京都府農業会議内)
問い合わせ 075-441-6624

 

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