“いのち”について考えてみたこと

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執筆者 上田知子
所 属ハンター民宿 BA-BAR

2017/06/26

 こんにちは!鳥取のハンター民宿BA-BARの梅野知子です。ハンター民宿BA-BAR、じわじわと楽しく活動やっています♪ 活動詳細は、ハンター民宿BA-BARのFBページにUPしております。
 さて、今回は人として、ハンターとして“いのち”について考えてみたことをつれづれ書いてみます。
 
 「田舎に住む」ということは、人との距離が近く、ご高齢の方々とも接する機会も大変多く、また、日々大変お世話になっております。人生の大先輩より学びになったり、温かく接していただけて大変嬉しく思う一方、あまり遠くない未来にお見送りしなければならない悲しい現実もあります。
 私も田舎に住んで早7年目ですが、そのような現実と向き合ったことも何度かあります。本当に、もっといっぱい、あの人と笑ってお話したかったなぁと思う方々ばかりです。
 
 私が西郷地区に移住できるように、本人も多忙な中で段取りを組んでくださったり、何かあるときは

「梅ちゃんもよかったら来ない?」

とよくお声かけしてくださったり、日頃温かく接していただき、相談も聞いてくださったりと、とっても包容力のある方。
 村の行事に参加している私に

「いつも楽しそうに頑張っているね!」

と声をかけてくれたり、村の祭りで美味しいものをいただいてとっても喜んでいたら、後で個別でその料理を家に持ってきてくださったりと、とっても心優しい方。

 これまで村で新しいことにたくさん取り組んでこられたり、私がお客さんの受入で初めて村の集会所を使わせてくださいと相談した時にも前向きにお話を進めてくださったり、人生においていつも熱くてためになるお話を聞かせてくださった、とっても改革的な方。
 失敗はつきもの、その後にどのように対応するかが大切だということを、いつも言葉と背中で教えてくれた、とっても勇ましい方。
 私の拙い言葉で表すには足りないくらい素敵な方々で、大変お世話になった方々でした。
 
 1年前には、義祖母が大往生で亡くなり、日頃家庭の中ですぐ身近にいた人が亡くなるというのは実は始めてで、少し前までは一緒に食卓を囲んでニコニコ笑いながらお話をしていた人がもういないんだと思うと、胸に穴がぽっかり空いた気持ちでした。いつも笑顔で決して人の悪口を言わず、人のよいところを見たり、いつも人への感謝の気持ちを大切にしているとっても素敵なおばあちゃんでした。

 逝ってしまういのちもあれば、芽吹くいのちもあり、私が第1子を出産した瞬間の

「おぎゃぁぁぁぁぁ!!ふやぁぁぁぁ!!」

ととっても元気な産声を聞いた時は、かけがえのない新しいいのちと目の前で向き合う、何とも言えない感動がありました。
 そして今、夏に出産予定の第2子もお腹の中にいます。これまでお見送りしてきた方々が教えてくださったことを忘れずに大切にして、次の世代に伝えていくことで、いのちはずっと継がれていくのだと思っております。

 

人と温かい時間

 

 このようなことと目の前で向き合うことで、人と温かい時間をすごす日常が、いかにささやかだとしても、いかに大切かを深く実感しています。改めて、人との時間を大切に過ごしていこうと思います。

 人のいのちと向き合ってきて、自分がハンターとしてどうあるかも、改めて考えさせられます。
 ハンターになる以前、大学生時代は、家畜生産学を専攻し、動物のいのちに触れる機会もたくさんありました。
 はじめて動物のいのちを絶ったのが、うずらの解剖実験だったのですが頸椎脱臼させる手法で、わずか一瞬なのですがうずらは「うっ!」と苦しそうな顔をしました。2~3日それで落ち込んでいたのですが、その顔が今でも忘れられません。

 私は如何せん人なので、近年、人として感じてきた人のいのちの重みと、動物のいのちの重みは決して同じものではないし比べられるものでもなく、人のいのちの方が圧倒的に大切です。だけど、動物にとっては、私が感じる人のいのちの重みと同じものである。
 ハンターになって、子どものイノシシを捕獲していのちを絶ったことがあるのですが、その子イノシシも親イノシシにとっては大切ないのちだった。自分が親になった今、改めてそれを思います。

 

動物のいのちを絶つ瞬間

 

 だからといっても私は人である。人の畑を荒らしてまう野生動物との棲み分けとして、田舎での人の生活を守るためのひとつの手段として狩猟は存在する。
 野生動物を獲ることがかわいそうという論もありますが、人として、そこに住む人の立場を私はとります。人が動物の立場に立つことはできない。だけれど、動物のいのちを絶つ瞬間の重たい気持ちに決して慣れてはいけない。だからこそ、いのちをいただくからにはありがたくいただく!

 

いのちをいただく

 

 とってもわかりづらい表現になってしまいましたが、いのちというのは、言葉で表すのが難しいくらい重たいです。
 野生動物のいのちをありがたくいただくということを通すのはハンターとしてもちろんなのですが、それだけではない何かもあるような気もしておりますが、まだ答えが出せておりません。これからも多くのいのちや現実と向き合いながら追求していくことになると思います。

 人として考える人のいのちのこと、ハンターとして考える動物のいのちのことをつれづれ考えてみましたが、いのちへの感謝をしっかりと心にとどめていくことが大切なのだと思っております。田舎に住むことで、このような想いを持つことができたことにも感謝しております。
 言葉で表すのが非常に難しいことをテーマに選んでしまい、うまく言葉にできておりませんがこれからも考えていき、1日1日を大切に生きていこう、そう思うのです。

 

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