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私といなかビジネスマネージャー合同研修会 ~話し合いと映像づくり~

2017/09/01


 私はハッキリ言って「いなかビジネス」もわからなければ「地域づくり」もわかりません。でもこのいなかビジネスマネージャー合同研修会はとても好きなのです。

 

合同研修会

 

 出会いは昨年の11月でした。私はいなかパイプの1ヶ月インターンが終わって間もない頃で、右も左も分からぬまま、

「寺嶋くんも研修会参加するよ」

ということだけは聞いていて、何の研修会かもよく分からないままとりあえず参加することになったのです。(今思うとこのあたりが「いなかパイプ」って感じです)
 
 初めての合同研修会は「地域をみせる」ということで四万十で2泊3日で行われた映像作りをメインにした会。映像作りは学生の頃に学んでいたのもあり、「自分も何か力になれるかも」という気持ちがありました。

 

地域をみせる

 

 しかし私のこの研修会への関わりは、参加者でもありながらいちスタッフとしてでもあります。
 映像作りは4チームに分かれており、それぞれのいなかパイプスタッフがチームに加わります。そこでの立ち回りは、参加者と一緒に作るもよし、サポーターとして支えるもよし、「各々に任せる!」といった感じでした。
 
 私のチームは3人の男性+自分という4人での形。他の組はスタッフも入れ3人だったり4人だったりしましたが、監督、撮影、アシスタントという基本的に3人いればチームは成り立つ構成で進みます。

「どう関わるとこのチームにとってはよいのだろうか?」

という想いが常につきまとってきました。関わり方によって進み具合や出来上がりに大きく作用してくるように思えたからです。研修が進む中で私は、

「3人を見守りながらもフォローするような、そんな立場でいよう」

と心に決め、3人と共に制作に関わることに決めました。

 

四万十へ繰りだします

 

 映像のテーマを皆で話し合い、四万十へ繰りだします。
 実際に撮影が始まると経験のある一人の男性がリーダーシップを発揮し始めました。それはそれで物事が前に進む大事な力のように思えたのですが、ともすればチームで進んでいく形からズレていく流れのようにも感じていました。
 それでもこの3人の力で進むことが何より。と考えた私は迷いながらもフォローしつつ出来るだけ場をコントロールをするような発言や行動は避けていたように思います。
 
 撮影が進むにつれそのズレが少しずつ大きくなっていったからなのか、徐々に自分たちが一体何をテーマに「地域をみせたいのか」が分からなくなってきます。
 その後の編集の時間もあり、撮影は約4時間と非常に短い。その中で主題がぶれてきてしまった私たちのチームは撮り終えたあと漠然とした不安が残ることになりました。
 
 そして編集の段階になるとそのズレが形となって目の前に現れます。
 私たちは「四万十の源流を辿る」ということを映像のテーマとし、道の駅に売っている商品の背景(生産者や土地など)を収めていこうと決めていました。
 しかし、実際撮った映像を見ると、

「この映像で一体どのように進めていけばいいのだろうか…」
「そもそも撮る前にテーマを徹底的に話し合い、もっと的をギュッと絞り込めばよかったのではないか。」

と、言わざるを得ない内容になっていました。
 でもそんなことを言っても後の祭り。撮り終えたものでやるしかないのです。
 
 どう編集していこうか。リーダーシップを発揮していた男性が「もうこうしていったほうが簡単に出来るんじゃないか」という形を提案します。
 確かに主題とズレてきてしまったからにはやれることをやるしかない。しかし、ここで私は「でも何だか違うんじゃないか」という気持ちが湧き起こってきました。

「もう一度皆でどういう形にしていきたいか、話し合いましょう」

正直その関わり方が正しいかどうか自信はありませんでしたが、ここで私は動きました。
 3人の中の流れに任せたい気持ちもありながら「このまま進んでしまったら、一体何のための研修会なんだろう」という気持ちが勝ったがゆえです。
 しかしそれはただでさえ崩れつつあるものを更に崩していく行為にも思えました。

 

3人の中の流れ

 

 皆さん仕事の合間に研修会に来ているわけですから疲労の色が見え隠れしています。そんな中「やり直し」がはじまりました。
 撮り終えた映像を一つ一つ見ていく作業。映像は撮るときはとても簡単ですが、見直すことは本当に大変です。どの時間にどのコメントや絵がどこに入っているのか、複雑に撮れば撮るほどわからなくなってきます。テーマが崩れた中行う分、余計にそれが増してきます。
 みんな半分頭がショートしたような状態で自分達で撮った映像を見て、そして音声を聞いていく…。もう迷路に入ってしまうんじゃないかという状況でした。
 
 見終わった後ポツリポツリと、

「でも、こういうふうにしたら可能性があるんじゃないか」
「ここの映像はこんな面白さがあるよね」

と、最初はその話がどう繋がっていくかなんてわからないけどもポツリポツリと素直な感想が出ました。しかし徐々に、

「そうだったらこうなっていくんじゃないか?」
「おお、それいいねぇ」
「それだったらできそうだね!」

となっていきます。その時点で夜の10時をまわろうとしておりました。
 でも皆さんの顔を見たらスッキリした表情が湧いてきており、私は「これで大丈夫だろう」と思え、あとは任せることにして家路につきました。

 

自分達で撮った映像と音を聞いていきます

 

 翌日の朝、

「寺嶋さん、映像できましたよ!」

と声をかけてもらい、早速見せてもらいました。
 3人の男達が作った不器用だけど真面目さが漂う3分間の映像を見て私は何だか感動してしまいました。その作品が面白いとかもうそんなのは私の中では関係なく、

「よくぞここまで作り上げた!!エライ!!!よくやったーー!!!バンザーイ!!!」

と素直に思ったのです。
 聞くと昨日の深夜2時過ぎまで皆で編集作業をしていたそうです。でも意見を言い合い、チームとしてしっかり進めたそうです。

 

研修中の様子

 

 よく聞くことは、しっかり相手に話すことにつながります。時に「よく聞くこと」は時間がとてもかかる場合があります。しかし、聞けないとやっぱり話せないことがあると研修を通して感じました。
 今思えば、最初に映像のテーマを決めるときに「こんなテーマもいいですよね」と話を聞けていない私は無責任な言動をしていたような気がします。
 
 私は研修の途中で皆をこんなシンドイ方向へ舵をきってしまったことが今でもよかったのかどうかはわかりません。でも、聞き合い話し合うことの大切を学んだのでした。

 

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