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サケの旅立つ会

2018/03/19


 先日、私の住む飛渡地区で、飛渡第一小学校と濃実会(のうみかい※飛渡地区にある川遊びやサケの放流を行っている団体)の取組みとしてサケの旅立ちを祝う会が行われました。

 

サケの旅立つ会

 

 この会は平成22年の3月から始められ、今年で9年目を迎えます。丁度私が十日町市に移り住んだのが平成22年の2月からでしたので、同じ年数が経っています。
 当時は2歳だった長男の和正も今や小学校4年生となり、来年度は6年生が不在なので、5年生で最高学年となります。改めて時間が流れるのは早いものだと思います。
 ちなみに飛渡第一小学校は今年、平成29年度は全校生徒が13名の複式学級です。私が移り住んだ年は9名でしたのでその時に比べて少し増えていますが、その間に多い時には18名まで増えた時もありましたので、それから比べると少し減ってきています。
 
 小学校で育てた稚魚の他に、漁協より10000匹のサケの稚魚が一緒に放流されました。写真は小学校で育てた稚魚です。

 

小学校で育てた稚魚

 

 サケが戻って来る確率は0.1~0.2パーセントと言われているそうで、10000匹放しても戻って来るのは10~20匹というくらい過酷な旅をサケはしてきます。また、戻って来るまでに4年くらいかかると言われています。

 

過酷な旅

 

 この取り組みは始まって9年目なので、川のふもとまではサケが戻って来るようになったのですが、川の水量が少なくなっているため、飛渡川の放流したあたりまで戻って来るためには魚道を作る必要があるそうです。
 川の水量が少なくなったのについては、山の上の方で棚田が耕作放棄されてきている事も影響していると地域の人から聞きました。棚田が水を溜める役割をしていると、川の水量が安定するそうです。
 そういう意味では、自然は色々とつながりあっているという事を実感します。
 
 サケの放流が終わった後は、夜に飛渡公民館で集まって反省会という名の飲み会が行われました。

 

反省会という名の飲み会

 

 この飲み会には小学校の保護者も来ていて、自分の子供達も連れて来ていました。
 流石に子供達にはお酒は飲ませませんが、大人が飲んでいる横で子供達が集まって遊んでいるという風景はとてもいい環境だと思っています。

 

子供達が集まって遊んでいるという風景

 

 飲み会では、カジカ酒も出ました。これがかなりダシが出て美味しかったです。

 

カジカ酒

 

 カジカは飛渡川にも棲息しています。飛渡川での川遊びやサケの放流の取組みによって、飛渡第一小学校は平成22年6月に新潟県で第一号のユネスコスクールに認定されました。
 また、濃実会は平成22年10月に新潟県自治活動賞環境・美化部門を受賞し、平成26年11月にはチャイルド・ユースサポート章を受賞しました。
 
 地域の大人が子供達と自然を大切にするような活動が行われている飛渡第一小学校は都会から移り住んできた自分から見ると、とても素晴らしい環境であると感じます。
 このような環境で子育てができるという事は、将来自分の子供が大きくなった時に自分の育った地域を好きになって、もしかしたらサケのように一度外に出たとしても、また戻ってきたいと思ってもらえるためにとても大切な事であると思います。
 
 私には息子が3人います。彼らが大きくなった時にどういう仕事をするのか、どこに住むのか、それは今の時点では全くわかりません。彼らが大人になった時、どんな時代になっているのかという事も全く想像がつきません。

AIはどれくらい発達しているのか?
少子高齢化により、都会も田舎も高齢化率が高まっていく中、どんな形で支え合っていくのか?
今はないけど新しく生まれる仕事にはどんなものがあるのか?
逆に、今はあるけれど無くなってしまう仕事はどれなのか?

 私が十日町市に移り住んできた平成22年から丸8年が経ちましたが、その8年間でもずいぶんと世の中が変わってきたと感じています。
 当時はちょうど地域おこし協力隊の制度が出来たばかりで、まだ都会から田舎に移り住む人はかなり珍しい部類でしたが、今では地域おこし協力隊員も全国に5000人ほどになり、田舎に移り住むという事はそれほど珍しくなくなったと感じます。
 これは、インターネットが発達し、SNSが普及し、田舎にいても遠くに住んでいる人とのコミュニケーションには全く不自由しなくなった事大きいと思います。
 また、かつては「田舎には仕事がない」と言われていて、本当に求人情報は少なかったのが、団塊の世代が退職し始めてからは、正社員の求人もちらほらと見かけるようになりました。最近では地方創生の文脈の中で、大企業が地方に徐々に参入してきています。
 
 世の中が移り変わっていく中で、自分の子供も含め、地域の子供達がたくましく生きていく事が出来るような力を身につけてもらいたいと思います。
 私自身、出張が多く、あまり子供との時間が取れないという日もありますが、こういう記事を書きながら、もっと息子達との時間を大切にしていきたいと改めて思いました。

 

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