2016/9/2-4開催 Step2:きいて、つないで、つくる仕事


 きいて、はなして、地域住民と場をつくったら、その場では、新しいモノや、コトを生み出すことができるようになります。その新しいモノ・コトを生み出すために、「つなげる」ということが必要になってきます。

 Step2では、「きいて、つないで、つくる」を仕事にしている2人の講師をお招きして、そんな仕事ができる2番手になるべく学びます。

 

 今回の研修は、「きいて、つないで、つくる」を研修中に実践し、そのことを体感して、研修の学びとして持って帰ってほしいという意図から、研修自体を、集まった参加者と講師とで、お互いの声を「きいて」、それらを「つないで」、2泊3日の学びを「つくる」ということに挑戦します。

 ですので、「今回の研修でどんなことをするんですか?」という質問がされたら、「それは当日集まった方々によって決まります」と言わざるをえません。ちょっと無責任な感じもしますが、「事前にプログラムを決められていない研修会」ということでご理解くださいね。

 とはいえ、何するかもわからない研修会に参加しにくいとは思うので、どんな経験をしてきた講師が集うのかを少し丁寧にご紹介させて頂きます。こんな講師と学びあいたいという方にお集まり頂けたらうれしいなーと思っています。

 

講師の紹介

 

  昨年からの合同研修会の中で「きく」ということの大切さ、その「きき方」を学んできて、学べば学ぶほどに、自分自身が本当に相手の話をちゃんときいているのか?きけているのか?わからなくなってきました。

 そんなとき出会ったのが、今回講師で来てくださる田中聡さんでした。

田中聡

田中聡さん( fence works )

http://www.fenceworks.jp/index.html

東京出身。大阪在住。神戸にて市民活動、まちづくりに関わった後、目的を持たない生命体的集団 fence worksを設立。ワークショップの企画運営のほかに、2006年よりカンボジアやタイの農村地域にてプレイバックシアターやエンカウンターグループを用いたツアー「オーシャンズプロジェクト」を主催。「きいて、つなぐ」プロ。

 

 

 

 

 

 

 

 その出会いは「影舞」というワークショップにて。

 「影舞」は、ペアになって、指と指を合わせ、二人で積木を持ち上げるように、指が合うか合わないかの距離間を保ちながら、指先に集中し、指が離れないようにする。はじめは、止まっている状態だったのに、どちらかともなく動きがでてきて、指が離れないようにと集中すると、さらに二人の指がゆっくりと動きをつくっていく。5分くらいの時間の間、ペアで指先に集中する時間となり、その動きがペアの「舞」のように見える。

 なんともうまくお伝えしにくい、そんな「影舞」は、「きく、はなす」というやりとりをカタチにした姿のように捉えられます。

 相手の指に集中して、ちゃんと寄り添ってないと、指はすぐに離れてしまう。相手の思うように動いているわけではなく、自分の思うように動いているわけでもない。2人のバランスで成り立っている動き。お互いの指が言葉で、2人の動きがコミュニケーションの後の結果であり、行動になる。

 

 相手に寄り添うように、集中して、「きく」ということ。

 

 田中さんは「人の話を、そのままきいていくことをしたい」と言います。この言葉通り、影舞のみならず、きいたことをそのまま体で表現する舞台なども行っていて、一見、理解できない動きなのだけれど、人の話をきいて表現できるほどに、集中し、真剣に「きいている」その態度・姿勢に驚くとともに、「きく」ということの真髄を教わりました。そして、ここまでして自分は、人の話を真剣にきいたことがあるだろうか・・・と、これまで自分がやってきた「きく」という姿勢に反省したのでした。

 

 そんな田中さんは、影舞のような「きく、みる、はなす」ということにフォーカスしたワークショップを行なうことだけではなく、「きく」ことから、プロジェクトをコーディネートする仕事を行なっています。

 例えば、カンボジアでの「おみやげ開発プロジェクト」。日本とカンボジアの高校生が立ち上がり、カンボジアプレイベン州にあるカンボジア日本友好学園の学校運営の自立化を目指すこのプロジェクトは、ドキュメンタリー映画『For our Future』にもなりました。

 for_our_future Web

 日本からカンボジアへ行って、明らかに「よそ者」として、地域の中に入り、話をきいていく田中さん。

 単純に考えると、ポッと来た外国人に、自分のことをペラペラ話したり、プロジェクトを一緒にやろうなんて、日本の「いなか」の人たちでもありえないことだと思います。

 けれど、田中さんは、カンボジアの方から

 

 「はじめてちゃんと話をきいてもらえた」

 

と言われるくらい、話し手が今まで誰にも話したことがなかったような、過去のつらい思い出までも語ってもらえたそうです。

 そして、話をききながら、関わっているうちに、田中さん自身も我が事になり、つながれるうれしさを感じるようになってプロジェクトが進んでいったようです。

 

 「モノだけのつながりじゃなくて、人生まるごとつながってる関係性があって、コトがうごく」

 「本当に“きける”と1年の関係が、10年の関係になる」

 

田中さんは言います。

 地域コミュニティに関わろうとすると、本当の意味で関係性をつくるのに10年以上もかかります。けれど、「きく」ということが本当の意味でできると、物理的な時間は短かったとしても、実際の時間以上の関係性をつくることができるということだと思います。

  2番手として地域の中で、組織の中で、活動しようとしたとき、田中さんのように「きき」、関係を「つなぎ」ながら、モノだけじゃなくて、コトをつないでいけるようになる必要があるなと思います。

 

迫田司

迫田司さん(サコダデザイン株式会社)

http://inaka-pipe.net/intern/interview05/

熊本出身。四万十市在住。「山間米」で米袋として初のグッドデザイン賞受賞。「地デザイン」を提唱し、田舎に暮らしながら全国各地の農山漁村の商品開発に携わる。「きいて、つくる」プロ。著書『四万十日用百貨店』

 高知・四万十で、私たちいなかパイプの身近なところで、「きいて、つないで、つくる仕事」を実践している人がいます。それは、今回の地元講師となって頂いている迫田司さんです。

 迫田さんは、高知・四万十川中流域の中山間地域に暮らしながら、全国の「いなか」を飛び回り、地方のデザイナーに指導したり、最近では、ビートルズ来日50周年のロゴデザインを手がけたり、活動が高知に止まらず、世界レベルになってきています。

 そんな高知を代表するデザイナーの迫田さんは、熊本出身で、20数年前に移住してきたIターンの先輩です。

 集落の行事や出役には、欠かさず出席したり、自らも田んぼを持ち、毎年米づくりを行い、百姓デザイナーとして、地域に根ざしたデザイナーとしてお仕事をしています。

 

 「デザインにだって産地があっていい。土の中からニョキニョキと出てくるようなデザインがある。へたくそでもいいから、その地域に暮らしながら、地域の人々に育てながら、デザインをする地デザイナーを増やしたい」

 

と、地・デザイン・ジャパン(略して地デジ)という考え方を全国各地で発信しています。

 その仕事の仕方は、「デザインは、デザイナーだけのものじゃない」と言い、地域に暮らす人たちをはじめ、クライアントから「きく」ということをあらゆる方法で行いながら、デザインを一緒につくっていくスタンスがあります。

 

迫田さんWS

 迫田さんの「きく」は、ワークショップを行いながら、関わる人々の考えや想いをきくという方法だったり、自身の仕事場にクライアントを招き、BBQをやりながら酒を酌み交わし、語り合ったり、そういうことを繰り返しながら、関わる人々がチームのような、家族のような関係となっていき、人々の考えや想いをうまく「つなぎ合わせて」結果として、ロゴマークやパッケージなどというグラフィックの部分ができあがっていきます。

 

「色や形など、見かけの部分ばかりに目が行って、捉えられがちだけれどそれは葉っぱの部分。葉っぱは、根っこの部分がないと、生まれてこない。それと同じで、デザインも、根っこの部分が大事だ」

「デザイン=考え方 考え方がないものは、デザインできない」

 

と迫田さんは、いいます。

 その人々の「考え方」を捉え、つないでデザインし、新しいものを生み出していくために、迫田さんもまた「きく」ということを丁寧に行なっています。

 四万十川中流域に20年以上暮らし、デザインの仕事をやってきた迫田さんは、今では

 

 「うちのデザインは、迫田さんのデザインじゃないといかんがよ」

 「このデザインは、迫田にやらさんといかん!」

 「迫ちゃん、おねがい、やってや~」

 

 と地域の生産者のおんちゃん、おばちゃんたちからご指名がかかるほどで、地域の方々も「デザイン」というものが何なのか、わかっていて、自らがデザインを語りだすほどです。

 このように、「デザイン」を通じて、迫田さんも地域の方々に育てられ、地域の方々も迫田さんに育てられ、お互いの仕事がつながって、相乗効果が生まれているのです。

 

 2番手として、デザインのような技術や職能を持って地域の中で仕事している方々も多いと思います。そういう人にとっても「きいて、つないで、つくる」という視点を、さらに磨いていく必要があるのではないかと思います。

 

 今回のいなかビジネスマネージャー合同研修会は、こんなお二方をお招きして、いっしょに学び合う時間が持てる研修会です。

 何をやるのかは、当日のみんなが出会ってからとなりますが、参加する方が、学びたいと思うことは、必ず学んで帰えることができる研修会になると思いますので、この二人に会ってみたいなーと思う方はぜひご参加ください。

 

開催概要

 

日程

2016年 9/2(金)14時30開始〜9/4(日)12時終了 (2泊3日)

  • ※通える方は宿泊なしで受講もできます。
  • ※Step2のみだけの単発参加も可能です。連続参加はオススメです!

 

会場

シマントシェアオフィス161(旧・広井小学校)
高知県高岡郡四万十町広瀬583-13
https://goo.gl/maps/kBlhA

  • ※最寄り駅は、JR十川駅です。(駅にはお迎えにあがります)
     高知方面から 高知駅→窪川駅→十川駅14:08着
     愛媛方面から 松山駅→宇和島駅→十川駅13:05着
  • ※関東関西圏からは、夜行バスで高知駅へ来ると格安です
    高知駅→窪川駅→十川駅10:41着
  • ※飛行機でお越しの際は、高知空港か松山空港をご活用下さい松山空港には、ジェットスターやピーチが就航しています。
  • ※お住まいのところからどのルートで来ると時間に間に合うかお知らせできますので、お気軽にご相談ください。

 

対象

  • 地域の中で「いなかビジネスマネージャー」のような役割を担っている方
  • これから「いなかビジネスマネージャー」の役割を担い仕事をしていこうと考えている方
  • 地域おこし協力隊として、「いなか」で仕事をしている方
  • これから地域おこし協力隊として仕事をしたいと考えている方
  • NPO・地域団体などの地域活動で事務局を担当されている方
  • 「いなかビジネスマネージャー」や地域おこし協力隊を地域の中に増やしていきたいと考える行政職員の方

 

定員

12名(先着順・要参加申込)

 

参加費

45,000円(税込)

  • ※往復交通費・食事代等は含まれていません。
  • ※宿泊については、いなかパイプ宿舎をご利用の場合は、参加費に含まれていますが、近隣のホテル・民宿をご希望の方は、別途料金が必要になりますが、ご紹介できますのでご相談下さい。
  • ※宿泊されない方は、料金の割引をさせて頂きますので、別途ご相談下さい。

 

Step2の流れ(予定)

【1日目】

14:00 受付開始
14:30 オープニング・セッションスタート
 参加した皆さんからの声をきいて、みんなで研修をデザインしていきます
18:00 1日目終了→懇親会へ

【2日目】

8:30 2日目セッションスタート
12:00 昼休憩
18:00 2日目終了→夕食

【3日目】

8:30 3日目セッションスタート
フィードバック・ふりかえり
12:00 3日目終了→解散
  • ※研修の流れは、参加者やの状態に応じて、変更します。

 

お申込み・お問い合わせはこちら

 

主催

一般社団法人いなかパイプ http://inaka-pipe.net/inaka-pipe/

office@inaka-pipe.net Tel/fax:0880-28-5594
〒786-0534 高知県高岡郡四万十町広瀬583-13

企画協力

池澤良子(ひとことワークス) http://blog.livedoor.jp/ikezawaryoko/

フェンスワークス http://www.fenceworks.jp/

 


コメント