高尾で暮らす当たり前ってなに?

顔の写真
執筆者 鈴木一恵
所 属山のホムサ

2022/09/09

 8月中は、ほぼほぼ雨の日しか記憶にない、新潟県上越市の里山「高尾」から、いなかパイプに参加する事になった鈴木一恵です。

 8月は本当に雨が多かった、、、、(まだ現在進行形ですが)

 

上越の空模様

今にも降り出しそうな空模様。こんな景色ばかり。もはや、これでもまだ晴れている方。

 

 私の暮らす高尾地区は大きな災害まではいかず、ちょっと山道が土砂崩れ(小規模)したくらいで済んでいますが、それでも農業を営まれている方々、天候に左右されるお仕事の方々は気がもめていると思います。

「今日も雨かー、、、」

と呑気に思っている程度の私の心配事なんて、足元にも及びません、、、。
だけど、いい加減晴れてくれーーーーーーーー!!!!(懇願)

 

シェアスペースDIY

 

 そんな中、呑気に(いや呑気ではない)旧自宅にて室内作業中の私。シェアスペースの次は民泊をはじめる為、絶賛改装中。

 

 今回は、シェアスペースに来て下さるお客様に、日頃高尾での暮らしについて、質問される事の一部をご紹介したいと思います。時に思っても見ないような事も聞かれるので、なかなか面白いです。

 

Q:学校、仕事はどうしているの?ここから通えるの?
A:もちろん通えます!少し時間は掛かりますが。

 これは、王道の質問、、、というか皆さん気になる事なのでしょう。はじめましての記事でもふれてますが、保育園、小中学校までなら同区内の中心地辺りにあるので、そこにスクールバスで通えます。

 流石に高校になると区内にはないので、市街地の各所にあるそれぞれの高校へ通っていました。高尾からですと車で30~40分かかります。

 

 もちろん学生ですのでまだ車では通えないので、親に送ってもらうか、路線バスが通る職場の近くのバス停で下ろしてもらって、そこからバスで行く。帰りはやはり迎えに来てもらうか、一時期は自転車で途中まで行って、車で迎えに来た母と出会った場所から車に乗って(自転車を積んで)帰るなんて事もしていました。

 あとかなりハードですが、原付バイクで行くか。

 バイクの何がハードって、およそ片道20㎞はキッツいですよ~(笑)50㏄の原付バイクの法定最高速度は30㎞ですし、、、、。

 

 でも、送り迎えの時間の制限がない分、気が楽ですし、バイトなどもはじめたのである程度自由が持てたのがよかったです。

 普通に走っていても顔に虫は飛び込んできますし、雨の日や、風が強い日は命がけですが、免許を取ってからは割とバイク通学していました。冬は雪があるので一切乗れませんでしたが。

 

バス停

高尾地域内のバス停。バス停はなんと二つもありますよ!!

 

 ちなみに、夏休み中という事もあり、シェアスペースを中学生たちが自分たちでバスの経路を調べ、乗継して街からやってくるなんて事もありました。スゴイな!!!

 すっかり車ありきになって物事が進んでしまう私たち大人は、まだこの高尾でバスの交通手段が残っている事すら忘れがちになっておりました。いい機会だったのでこれを機に私もほぼ初めて位の勢いでデマンドバスの事など調べまくり、いい勉強になりました!

 

 通勤はもはや田舎暮らしの必需品、一人一台車が必須なので、当然車で通います。自動車免許を取ったり、車を買ったり、その車の維持費、税金などなど・・・・何かとお金は掛かってしまいますが、自分の車があれば、行きたい時に行きたい場所へ、自分のペースで行けるし、大きな荷物や、重い荷物を運ぶのも、車に乗せればいいだけ。便利な事も多いです。

 

軽トラ

 

 私は運転が苦手なので出来るだけ小さい車、後ろが見やすい車に徐々に代えていって、今は軽トラになりました。エアコンはすぐ効くし、後ろは見やすいし(私には重要)薪は積めるし、重宝しています!2人しか乗れないけど・・・。

 

Q:買い物はどうしているの?週に何回くらい、何時間くらい?
A:車で買い出しに行きます。平均1~2週間に1回、2~3時間~半日掛かることが多いです。

 同様に、買い物も、車で10分ほど行くと農協(牧区内の小さな商店)があるので、本当に遠出したくなくて、必要最小限ならそこでまかなえます。まかなえますが農協は休みの日もあるので要注意。

 コンビニはその農協からさらに5分位の距離にあります(家からだと15分位)

 ちょっと「あ、アイス食べたい!」って急に思いついて買いに行ける距離じゃないのが残念ですが、そこはもう慣れました(流石に)。

 

農協

牧区の農協。ペイペイもつかえます!気のせいか使おうとすると若干戸惑われますが(お店の人に)

 

 一般的なスーパー、イオンなどのショッピングモール、ユニクロなど衣料品店、スタバ等コーヒーショップ、TSUTAYAなど本屋さんへは、やはりそれぞれ30~40分かかります。

 「〇〇などの」と言う書き方は、他にもあるけど代表として私がよく行くお店の名前を出してみました。あ、すみませんスタバはよくは行きません(行きたいと言う願望)。

 

 ちなみに上越市には「世界最大級」とうたわれた「無印良品」があるのですが、私たちのような中山間地に暮らす皆様のために、なんと「無印良品移動販売バス」なるものが、昨年からこの高尾に月に一回廻ってきてくれるようになったのです。

 無印の移動販売バスなんて見たことありますか?私は初めて見ました。これで片道40分かけて通わなくて済みます(品ぞろえは何百、何千?分の一ですが、欲しいものがあらかじめ決まっていれば注文もできるみたいです)

 

 そして、さらに実はセブンイレブンの移動販売車も週に1回来ているのです。お店が近くに無さ過ぎると、お店がある地域ではなかなかお目にかかれないであろうレアな風景に遭遇できるのが、新鮮かも、、、ですよ。

 

MUJIBUS

無印良品の移動販売バス。山奥に何やら爽快な北欧の音楽が流れていて、ちょっとした異空間に(笑)

 

セブンイレブンの移動販売

こちらはセブンイレブン。この時は、もやし(人間用)と牛乳(猫用)が欲しかったので助かりました。夏はアイスが買えるのが嬉しいですね!

 

 今は食料品も宅配システムがあるので、1週間に1回は宅配が来ますし、もちろんそれだけでなく、1~2週間に1回くらい私も山から「降りる」ので、その時にスーパーなどで買い出ししています。

 または家族が通勤の帰宅の途中で店に寄ったりもできますので、どうしても今日欲しいのに無い!!みたいなのは頼んだりできます。

 

Q:Amazonは届くの?Wi-Fi(インターネット)は通じるの?
A:もちろん届きます!ネットもバンバン通じます!!

 これにはつい笑ってしまいました(笑)そうか、山奥には宅配は届きづらいと思われているのか~。しかもネットも通じないと・・・・電波が山で遮られてるイメージかな?

 この山奥田舎暮らしができるのも、むしろインターネットと通販が出来るからと言うのがだいぶ大きいと思います。なにかの具合でWi-Fiが繋がりにくい事もありますが、ほぼほぼ問題なく街の人と同じようにネット環境は整っていると思います。荷物も毎日ちゃんと届きますよ。

 運送の方には日々感謝です。

 

Q:虫はいるの?
A:います。むしろ、います。

 めっちゃいます(笑)、、、ていうと苦手な人は「田舎はやっぱりダメだ~」となってしまいますが、時期や場所、あるいは時間?にもよるので、そんなに警戒しないでください。

 それだけ自然が「近い」という事です。草や花がある公園などには街であっても虫がいますよね。その割合が多いというだけの事です。田畑や、林、木々に囲まれているから。

 ちなみに私は田舎暮らしが長いですが、虫は苦手です。とても苦手だけど共存できます。これも慣れです。だけどどうしても慣れない虫もいます。あきらめています。

 あ、冬は大分少ないです。雪が多いけれど、冬になって一番嬉しい事は虫が少ない事ですね。触ると臭くなるという個性の強い虫はいますけど(カメムシ、知ってます?)。

 

虫たち

カメムシ、、、ではありません。これはどちらが強いのだろうか??

 

Q:屋号ってなに?
A :各民家についた「家の名前」「家のニックネーム」のようなものです。 

 そういえば街の方にはない風習かもしれません。同じ地域内に同じ名字が多い田舎ならではの、各家ごとについた「別名」「ニックネーム」みたいなものです。

 例えば「鈴木」が我が家の他にも3件も4件も近所にあると、

「鈴木さんの家行ってくるわ!」

「え?どの鈴木さん?」

となる訳です。

 なので、それぞれの家にはその家の「名前」があって、だいたい地域の人たちは屋号で呼び合っています。

 

 ちなみにですが私たちは移住者なので(もう30年はたちますが)「鈴木」はこの地区にいない為か「鈴木さん」と呼ばれがちです(笑)でも一応「屋号」はありますよ。あ、屋号って先祖代々、、、、と思いがちですが、実は変更もできるし、新しく移住(外から入ってきた)した人達でもつけられるのです。

※屋号の解釈はここまで書いてなんですが、あくまで私個人の理解した範囲の解釈なので専門的な考察とは異なっているかも、、、です。

 

屋号

地域内でしていたイベント時に、各民家を屋号で案内していました。

 

Q:農業はやらないのですか?田舎に来たら、畑や田んぼをやらないといけないんですか?
A:それはもちろんそれぞれの自由です。

 どうしても、田舎暮らし→農業に興味がある、農業で生計を立てている等のイメージが持たれがちですが、そういう訳ではありません。農業をされている方でも、代々農業をしている方もいれば、他に仕事を持っていて、兼業で農業をしている方、または自分たちが必要な分だけ、どこかに出荷するわけではなく家族単位で田んぼをしている方等様々です。
 

 我が家はどうやら作物を育てるのはあまり得意でなく(私は虫もダメだし)田んぼは持ってないから元からやろうとは考えていませんが、畑は母が何度か挑戦?しましたが、なかなか続かず、ご近所からありがたい事に季節ごとに旬のお野菜を頂くことが多いので

「下手に作るより、頂く側に専念しよう!」(何の宣言?)

とある時から、ほぼ野菜の育成辞めております(ミニトマトとか、ちょこっとしたものは時折育てていますが)。

 

もらいものの野菜

夏にスーパーで買う野菜はもやしくらい(やたらと登場するもやし)という程、よい意味で「野菜攻め」にあうので、本当にありがたいです。

 

 その代わりではありませんが、母は昔から私たちが食べるパンを日常的に作っていて、今でも焼き立てパンを時々作るので、それをお礼に配ったりしています。出来立てのパンはなかなかに喜ばれますよ~。 

 そんな風に、それぞれが、できること、得意な事、興味がある事で田舎暮らしをしていけばいいんじゃないかと、私は思っていますよ。

 

 そんなこんなで、中々におもしろい質問もあったりして、シェアスペースをしながら何を聞かれるか密かに楽しみにしておる次第の今日この頃です。

 貴重なお時間、読んでいただきありがとうございます!!感謝!!

 

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