いなかへ行って見方が変わる

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執筆者 中橋啓太
所 属フリー

2022/11/01

アドベンチャーレース

 

いなかを離れいなかへ

 毎週どこかでスポーツイベントが行われ、まさにスポーツの秋を感じる10月。

 小旅行とイベントの運営方法を学びに徳島を離れ各地の「いなか」へ出かけました。

 知らない場所へ行くと新たな経験と出会いがあり、自身の活動を見直すきっかけとなるため積極的に動いてみた。

 

極限の疲労の中での人間関係が面白いアドベンチャーレース

 徳島から6時間車を走らせ到着したのは、山口県下関市。

 ARJS(アドベンチャーレースジャパンシリーズ)長州大会に同行するため。各所に設置されたチェックポイントを探しながらタイムを競うアドベンチャーレース。海外レースになると10~12日間、自然の中を駆け回ることもある。

 今回のARJS長州大会は1日目にSUP、オリエンテーリング。2日目にシーカヤック、オリエンテーリング、コースタリング(海岸歩き)を組み合わせた内容になっている。

 他のイベント同様にコロナウィルス感染症の影響を受け数年ぶりの開催となった。久々の参加、再会を楽しむ選手もいれば、初参戦で緊張の面持ちという選手の姿も見られた。

 

ブリーフィング

 

 大会によって細かいレギュレーションは異なるが、基本的にチーム構成は男女混合であることが求められる。

 ブリーフィングと呼ばれる競技説明を行うタイミングで地図が渡され、各々のチームで戦略を考える。

 例えば、山に設置されたチェックポイントを目指す場合、直登すれば速いが体力の消耗につながり、長期戦となると不利になる可能性がある。緩やかな道を選ぶと遠回りになりタイムは遅いが、自分たちのペースを崩すことなく淡々とレースを進めることができる。

 常に状況を見ながら判断しなければいけないため、体力と精神力が必要になるのがアドベンチャーレース。

 

アドベンチャーレース

 

 チームでの戦略会議後は、行動食の準備、装備の点検などを行いスタートに備える。長時間のレースになるためライトや防寒具なども携帯し、レース中のアクシデントに対してチームで乗り越えなければならない。

 極限の疲労の中での人間関係がアドベンチャーレースの面白さ。疲労が蓄積すると最適な判断をすることは難しく、さらにチームメイトと進んでいくとなると意見の違いも顕著に出てくる。

 

アドベンチャーレース

 

 1日目のスタートは午後3時、最初のチームが午後7時にゴール。最後のチームがゴールしたのは午後11時。約4時間の差、コースは同じだが様々な要因が重なることでタイムの差が生れる。

 2日目はシーカヤックに乗り午前6時30分にスタート。弱い雨が降る中、全員無事にゴール。表彰式でお互いの健闘を称え大会は終了した。

 

チームの熟練度を決めるもの

 今回大会に同行しながら写真を撮影させてもらった。ひとりひとりの表情が分かるように意識しながら撮影、1日目のゴール写真を撮りながらあることを感じた。

 上位チームの撮影が難しい。ひとりを切り取ろうとしても3人ないし2人で画角に入ってしまう。下位チームになると、ひとりひとりの表情をしっかりと撮ることができる。

 

アドベンチャーレース

 

 なぜなのか? 答えは単純で物理的な距離が原因だった。

 大会当日に初めてメンバーが出会うチーム、新たなメンバーを迎え参加するチームはよそよそしさがあり距離感が生まれる。

 対照的に上位チームはブリーフィング、事前準備、レース中、ゴール後など3人が離れる時間が少ないことを思い出した。

 チームの熟練度と物理的距離感。考えてみると至極当然のことなのかもしれないが、チームを観察するときの新たな基準ができたことに、ひとり静かに歓喜した。

 何を通してその事象を見るのか、ひとつの価値観、手法に縛られることなく物事を感じ取れる人でありたいと思った体験だった。

 

 11月も発見に出会うため、各地の「いなか」へ赴く予定。

 目的地への移動、新たな刺激に対して疲れることもあるが、徳島の「いなか」で休息し英気を養う。なんだかんだ自宅が落ち着くのだ。

 

 おわり。

 

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