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ここでしか食べられない魚“メジカ新子”

2015/09/02


 

 大正町市場の川村です。 みなさん、夏は満喫されましたか? もう九月ですよ、はやいー。 あっという間に夏が過ぎ去ってしまいました。このマガジンも八月に書き出して、書きなおして、書きなおしてとうとう九月バージョンで完成・・・誰か時間をとめて(泣。

 そう、毎日メジカで賑わう大正町市場でした、八月は。昨年天気に恵まれず、漁もかなり少なかったから余計、今年を待ちわびていた感があったのでしょうか。連日、嬉しいほどにお客様がたくさんきてくださり、このマガジン執筆にも十分な時間をさけなかったという言い訳に代えさせていただきます。

 

 さて、久礼の風物詩ともいえるメジカ新子。久礼八(土佐の三大祭『久礼八幡宮大祭』)とメジカの組み合わせは地元民の心のふるさと(だと思う)。最近では新聞や雑誌でメジカの取材が増えてきて、町外、県外のメジカファンは着実に増えているのでは?と年々感じます。メジカは宗田鰹の子供ですが、一般的にその時期生まれた魚の子を新子といいます。メジカの新子のほかにもビンチョウ鮪やスマ鰹の新子とかいろいろ揚がります。

 

大正町市場 新子

 

 どの新子もとてもおいしいですが、やっぱりみんなが待ち望んでいるのがメジカ。メジカ、メジカと今の時期の大正町はフェイスブックでも毎日メジカ情報が更新され、食堂浜ちゃんへの問い合わせもメジカのことばかりとメジカ一色になるのですが、このメジカ、目当てで来られたお客様でも、正しい食べ方をご存じなかったりするので、ここでちょっと紹介させていただこうと思います。

 大正町市場では地元漁師さんが釣ってきたメジカを、おかみさんがその日のうちに市場で捌いてくれます。旦那さんがそろそろ戻るかな?という9時過ぎ、10時過ぎ頃になるとおかみさんがまずは台だしに出てきます。

 

大正町市場 メジカ 捌く

 

大正町市場 メジカ 捌く

この時点で早くから来られたお客様は立って待ってることも。

 

 旦那さんから連絡が入り、水揚げをしたものはすぐにおかみさんが市場へ並べます。この夏はメジカが並ぶと同時にお客さんも並びだし、おかみさんはすぐに一匹一匹丁寧に捌き始めます。 「うちは2匹ね」「私3匹」「4人前だと何匹くらい?」などお客さんとやりとりしながら、おかみさんの手は止まりません。

 

大正町市場 メジカ 捌く

 

シンコ

 

 メジカは割と小さい魚です。しかも皮も血合いも全部取り除くので、かなり食べる所は少なくなるのですが血合いはお腹をこわすこともあるので、取り除いたほうが無難かな?そして通常のお刺身ならこれでお醤油を付けて食べるのが一般的ですが、メジカは違います。

 

 ここで登場するのが”ぶしゅかん”

 

ブシュカン

 

 酢みかんとも呼ばれますが、メジカにはゆずでもすだちでもなく、このぶしゅかんが一番合うと、この辺の人は言います。このぶしゅかんの皮をすりおろしてかけ、さらに果汁をギュッとしぼりメジカにかけます。

 

新子ブシュカン

 

 その上からお醤油をかけてしまうのがメジカの本当の食べ方。こうするとメジカはキュッとしまり、酢醤油はもやもやとしたものが出ます。地元にはこのもやもやの酢醤油をご飯にかけて食べるのがいい!という人がけっこういます。

 さて、メジカは一般的な市場には出回りません。 生食できるのは久礼、須崎、土佐清水くらい。私の知っている限りでは。どうしてか?

 メジカはとても足の早い魚なのです。 そう、すいすい泳いでなかなか捕まえられない・・・て!じゃなくて!傷みやすいのです。鮮度が命のメジカ。「朝獲ったメジカは昼までに食え」と言われるほど。大正町市場のメジカも釣ってから4時間以内に提供しています。

 

 このシーズンはメジカの問い合わせ、おかみさんの出した台の前で待つ人やらで、市場は朝から賑わい出します。土日は特に昼すぎには売り切れてしまったりしますし、しかも、漁はその日によって違うもの、まったくない日もあるしいーっぱい獲れるときもある。そうなると値段も多いときは安くなるし、ない日は高くなってしまう。なんとも難しいものですね。

 メジカを食べてみた!という方は、とても貴重な体験です!まだしばらくはメジカ、漁があると思いますので夏休みが明けた今がねらい目?かもしれません。お近くに来たらぜひ、大正町市場へ足を運んでみてください♪

 

 

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