僕らが描く未来予想図

2012/10/09

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執筆者 眞鍋大輔
所 属NPO法人GIFT

NPO法人の設立と共に田舎にIターンという形で住み着いて、振り返ってみればもう1年と4カ月。

 

若者と過疎化する地域のパイプ役になろう!

そのためにまずは、田舎に引っ越して「何ができるのか」実践し経験を集めてみよう!

そう心に決め田舎に来て16カ月がたった。

 

農業体験環境の整備、田舎くらし体験、商品開発、販売ルートの確保など、

考え付くかぎりのことを資金不足の中、自分たちの力で出来る範囲やってきました。

 

いろんな場所に出向いて、

その地域で頑張っていらっしゃる方の話しや行政の意見を聞いたりした。

 

四国の力を集結して、

なんとか次世代へ受け継いできたものをつなげようと活動している人にもたくさん会った。

 

元気がなくなっている自分たちの故郷をなんとかしたい!

そんな熱い思いを持った多くの若者とも交流があった。

 

そんな1年4カ月過ごした体験から私が感じるのは、

将来、日本のほとんどの田舎は、

その一部の地域を残し消滅してしまっているであろう、ということだ。

消滅というのは、公共性を維持したコミュニティーとしての機能を失うことを言っているのですが、

現在、過疎と言われている地域は、まず盛り返すことのないまま衰退していく、と思うのです。

 

そう思う根拠はもちろんあります。

 

地域にも中央にも共通して言えるのですが、

・過疎に慣れすぎているのか、過疎に対する危機意識がびっくりするほど低い。

・だからなのか、国も地域も「お互い任せ」で本気さがまったく伝わってこない。

・そんな状況だから、具体的な方向性がないし、アイデアも生まれるわけがない。

 

彼らの声を代弁するとこうなるでしょう。

「何とかしたいけどどうしようもない」

「時代の流れだから、仕方がない」

 

私もそう思うし、そのことを裏付ける統計局の将来人口データがあります。

 

平成60年には、日本の人口は1億人割り込み、

平成97年、今から73年後には現在の約半分、58,983,000人となるようです。

 

そして、その減少割合の多くを占めるのが過疎の進む地域。

 

100年後、日本の田舎は、

その地域に刻まれてきた歴史や伝統、文化と共に消え去ってしまうのでしょう。

 

それを止めることは、たぶん出来ない、と思う。

 

そして、滅び去ることを食い止めることだけが重要でもない、とも思う。

もちろん、先人から続く歴史や伝統文化、

風習といったものが失われていくことはとても忍び難いし、

残せるものなら・・・と願わずにはいられない。

 

それでも、滅び去ろうとした時、

それを食い止めることよりも、

嘆き悲しむよりも、

大切なことがあることに、考えて考えて、最近やっと気づいたのです。

 

それは、自分たちの子ども、そして孫の世代に「どんな幸せな時代」を生きてもらいたいのか?

そして、そのために「今の自分たち」にできることは何なのか?

 

そのことを一人ひとりが真剣に考え、ひとりでも多くの人が歩幅を合わせ行動していくこと。

 

 

150年前、江戸時代の日本は、

自分が住んでいる県の外に自由に行き来することができませんでした。

生まれついた家業以外に就職することが許されませんでした。

お殿様が通れば、地面に手をつかなければなりませんでした。

男女が人前で手をつないで歩いたりできない時代でした。

もちろんチュッチュなんてとんでもない(笑)

 

それが今、

私たちが自由に旅行にでかけることができます。

自分のなりたい職業に就くこともできます。

誰とでも気兼ねなく話すことができます。

あなたが好きなコや彼氏とデートして、チュッチュできるでしょう。

自分の夢を自由に追いかけることもできます。

150年前には、超常識だったことが、

現在の常識では考えられないのはすべて、

「誰かがその常識を変えてきた」からなのです。

 

アジアの発展途上国の中には、

その地域から出ることも、仕事に就くことも、

そして、家を借りることも自由にできない地域が今もあるそうです。

僕やあなたの今いるこの日本という国の生活環境や常識は、

ひひじいさん、ひひばあさん、ひいじいさん、ひいばあさんたちの意志と行動の結果であり、

子孫のためにと残してくれた『贈り物』なのだと僕は思うのです。

 

 

 

僕たちGIFTは、よく人から「何をやっている団体なのですか?」と聞かれます。

 

自分たちでもその「何か」がボヤーっとしていて、若干迷走気味ながですが(笑)

 

ひとつだけはっきりと言い切れることがあります。

 

それは、100年後、150年後の地球に住むすべてのみんなが幸せに暮らせるような、

そんな「贈り物-GIFT-」を創り出すためのきっかけづくりが、僕たちが一番したいこと!!

 

その-GIFT-がなんなのか?

 

僕たちは、あと一歩でその答えを見つけ出し、動き続け、100年後の未来を創ります。

そして、そんな僕たちは、

「滅びさろうとしているこの田舎だからこそ、

その-GIFT-を生み出すヒントとチャンスとパワーを秘めている」そう思うのです。

 

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