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新移住者の皆さんへ。地域で暮らす心構え教えます。

2018/04/24


 こんにちは。NPO地域おこしの福島です。
 春は新しいことを始めるのにもってこいの季節ですね。私が十日町に移住したのも4月だったので、春になると初心にかえる気持ちになります。
 もしかしたら地域おこし協力隊などで、春から移住しました!という方もいらっしゃるかもしれませんね。
 そんな新社会人ならぬ新移住者の皆さんに、おこがましいながらも移住8年目を迎える移住者の先輩として、私が経験したこと見聞きしたことをもとに、地域で暮らしていく心構えについて書きたいと思います。

 

桜

 

 まず心がけることは、自分が地域の新人であるという自覚をもって、行動することです。
 例えると、皆さんは地域という会社に入ってきた新入社員です。社会人経験の有無や長さに関わらず、地域の中では一番の新人となのです。
 なので、これから挙げることは当たり前のことですが、その当たり前のことをキチンとやっていくことが、地域で生きていくうえでとても重要です。

 

地域の集まりには、顔をだそう

 
 新人の皆さんは、まず地域の先輩方に顔と名前を覚えてもらわないといけません。
 自分が住んでいる集落の集まりには、よっぽど大事な用事がないかぎり顔を出しましょう。集落の寄合などは最優先です。
 
 最初は、集落の人が言っていることがちんぷんかんぷんだと思います。人名だったり地名だったり方言だったり、分からない言葉が多いので、それは仕方がないことです。何しろ、新人なんですから。出続けてれば、徐々に分かるようになります。
 分からない方言は積極的に「それってどういう意味ですか?」と聞いてみましょう。そうすると、「この子は、方言を覚える気があるな!」と地域の方に喜んでいただけるし、方言の勉強にもなって、一石二鳥です。
 
 移住者というのは珍しい存在なので、きっと地域の人の間では「○○さんという人が移住してくるらしいよ」と情報がすでに浸透しているかもしれません。人口が少ない中山間地域の場合なら、なおさらそうでしょう。
 初めて会う人、初めて行く場所ではしっかりと自己紹介をしましょう。何か特技があれば、それを披露するとすぐに覚えてもらいやすいです。年配の方は、もしかしたら顔と名前を覚えるのに時間がかかるかもしれません。根気強く、名前を覚えてもらえるよう何度も伝えましょう。

 

まずは地域の人と仲良くなろう

 
 地域おこし協力隊など、何かミッションを持っている場合、「早く成果を出さなければ」と焦ってしまうかもしれません。
 でも地域で何かするためには、何よりも先に地域の人と仲良くなるのが大事です。たとえ正しいことを言ったとしても、地域の人と信頼関係ができていないと、

「この地域のことをよく分かりもしない新人が、ナニ生意気を言っているんだ!」

と思われてしまうかもしれません。
 正論をいうことだけが、正しいとは限らないんです。
 
 1年目は地域の集まりに顔を出して、地域の人とたくさん話をして、頼まれたことは一生懸命にやって、「あいつは頑張っているな」と思ってもらうことが大事です。焦る気持ちも分かりますが、「急がば回れ」です。
 地域の人は情に厚いので、信頼関係ができれば「○○さんの言うことだったら断れないな」とか「○○さんの言うことならやってみよう」と、自然と協力してくれるようになります。

 

親しき中にも礼儀あり

 

 ただし、仲良くなるといっても「親しき中にも礼儀あり」で、目上の方に対しての礼儀は忘れないようにしましょう。
 よくテレビ番組でタレントが、旅番組などで初対面の人にタメ口で話しかけたりしていますが、あれはタレントだから許されることです。人によっては、不快に思われる方もいるかもしれません。
 軽々しく馴れ馴れしい態度をとらないよう、気をつけましょう。

 

約束事はちゃんと守ろう

 
 当たり前のことですが、時間や締め切りはちゃんと守りましょう。新人であるあなたがどれだけの能力を持っているかまだ分からない分、目に見える部分で人はあなたを評価します。
 会合などには開始時間の10~15分前には着く。借りたものはすぐに返す。頼まれたことは、期日までにやる。そういったことをおろそかにしてしまうと、あなたの評価は徐々に下がっていってしまいます。地域社会は狭い分、誰かの評価が周りの人に伝わって、「○○さんはこういう人だ」と他の方からも思われてしまいます。
 せっかく能力があるあなたの評価が、些細なことで悪くなってしまうのは避けましょう。

 

「報・連・相」をこまめにしよう

 
 会社でも「報告・連絡・相談」の「報・連・相」が大事と言いますが、地域の中も同じです。地域と一言にいいますが、人が集まる社会組織であることは会社と変わらないからです。
 あなたはそんな地域の中の新人ですから、何かやってみたいこと、困ったこと、トラブルになったことは自分で抱え込んだり勝手に決めたりせず、地域の頼れる人や、協力隊であれば世話役や行政の人にこまめに「報・連・相」をしましょう。
 そうすることで、困ったことは早く解決できるかもしれないし、不要なトラブルを回避できるかもしれません。人は自分を頼りにしてくる人をなかなか邪険にはできないものですから、頼れる人には多いに頼りましょう。

 

気長に考えよう

 
 あなたの周りには、もう既に活躍している先輩移住者がいるかもしれません。キラキラと輝く先輩たちを見て、私もあんな風に早くなりたい、どうしたらなれるだろうとやきもきしたり、どうして私はああなれないんだろう、と嫉妬することもあるかもしれません。
 
 でも、他人は他人、自分は自分です。比べても仕方ありません。その人が出来ること、やりたいこと、求められていることと、あなたができること、やりたいこと、求めらていることはそれぞれ違うのですから。あなたはあなたのペースでやっていけばいいんです。一歩ずつ、確実に進んでいけば、必ず結果はついてきます。
 そして、誰かがそんなあなたを見ていて、きちんと評価してくれます。万人に評価されなくても、誰か1人でも喜んでもらえればいい、自分が納得できればいい、という気持ちで気長に取り組みましょう。

 

さいごに

 

さいごに

 
 新しい環境、新しい人間関係の中では、楽しいことばかりではなくしんどいことも時にはあるでしょう。そういう時は、ちょっと休んだっていいんです。時には一つの集落にこだわりすぎず、もう少し広い視野で見ることも大事です。
 
 私も本当は十日町に移住する大きな理由である池谷集落にずっと住んでいたかったのですが、色んな要因があってそうすることはできませんでした。
 池谷集落を離れて住み始めた時、

「自分は池谷に住みたくて、池谷を良くしたくて移住してきたのに、住み続けられないなんて何をやっているんだろう」

とすごく落ち込みました。
 でも、ある人に「福島さんが、十日町から離れなくて良かった」と言っていただいたことがきっかけで、すごく気持ちが楽になりました。

「池谷じゃなくても、十日町にいればそれでいいんだ。それで喜んでくれる人がいるんだ」

と思えることができ、大変救われました。
 
 結果、池谷集落には住んでいませんが、池谷に通って地域おこしの仕事に関わらせてもらっています。最初に移住してきた時に思っていた形とは違いますが、私は今の状態ですごく満足しているし幸せです。
 ライフステージが変われば、変化せざる得ないときがやってきます。その時大事にしたい軸がぶれなければ、どんな形でもいいんだと思います。あなたの人生はあなただけのものだから、最終的にはあなたが納得すればそれが一番なんです。
 
 地域には色んな喜びにあふれています。地域に関われば関わるほど、喜びは深くなっていきます。これからたくさんの可能性がある新移住者の皆さんが、幸せな移住生活を送れますように。陰ながら応援しています!

 
特定非営利活動法人地域おこし

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