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イマ、ココ プロジェクト。

7日間からの漁村留学「イマ、ココプロジェクト。」

「7日間からの漁村留学」と銘打ったこのプロジェクト。

 

 発端は2011年に起きた東日本大震災でした。発災から1年半余りが過ぎ、一度は海の仕事をあきらめかけていた漁師さんたちが「やっぱり俺らには海しかない!」と再び立ち上がり、本格的に漁業を取り戻そうとし始めた頃。発災から1年半以上経っていたとはいえ、マイナスからのスタートで震災前以上に人手が必要だった漁師さんたち。一方でその頃になると、「いつまでもボランティアで来てくれる人たちに依存しているわけにはいかない」という気持ちも生まれてきていました。

 また、震災前から浜だけではなく石巻全体の問題だった過疎化、高齢化といったことにも注目が集まるようになり、浮かび上がってきた課題が「石巻に人を呼び込む」ということでした。しかも、将来性を考えるとイベントのような単発で終わるものだけではなく、何度も足を運んでもらえるような「何か」が必要とされ始めたんです。そんな背景から生まれたのが『イマ、ココ プロジェクト。』です。

 

 このプロジェクトは、「7日間からの漁村留学」というキャッチコピーの通り、ただ漁師さんのお手伝いをするだけではなく

 

  • ・一週間以上(それ以上の長期参加大歓迎)
  • ・受け入れ漁師さんの自宅かその地域の会館に泊まらせてもらい
  • ・食事や食材は受け入れ漁師さんが提供する

 

というものです。

 

イマココプロジェクト

とれたての牡蠣もすごく美味しいけど、おばあちゃんお手製のおでんとたくあんも格別。

 

 それまでの災害ボランティアは2~3日で参加できるものもあったし、基本的に宿泊場所は活動場所とは別のところに設けられていて、緊急期・復旧期と呼ばれていたその頃はそれが必要とされている形でした。でも、復興期に入り「石巻に人を呼び込む(しかも単発じゃなく)」を念頭に置いたとき新たに必要とされるようになったのは、石巻に関わる人たちがもっと地元の方たちと深い繋がりを築いていける形でした。

 

 一週間、生活も作業も漁師さんと共にするこのプロジェクトでは、参加者は漁業の大変さや楽しさを知り、漁師さんは漁業以外の人生について聞き、触れる。大変な作業を一緒に経験し、時には漁師さんに怒られたり、お酒を酌み交わしながら人生の先輩からの説教をいただいたりもする(笑) そうやって培われる関係は、既存のボランティアの形から得られるそれとはまったく密度が違います。一緒に生活していたらいいところだけじゃなく悪いところもお互い見られちゃったり。そうやって「支援する側⇔される側」という関係を飛び越えた、もう少し深い部分での交流が、「何度も足を運びたくなる」関係性を育んでいくんだろうと思います。

 

イマ、ココ_プロジェクト。

漁師さんは仕事モードのスイッチが入ると表情がピリっと一変する。

 

イマ、ココ_プロジェクト。

朝4時に起きて、牡蠣の水揚げへ。

 

イマ、ココ_プロジェクト。

浜の人にとっては当たり前の仕事も、外から来た人にとっては未知の体験。

 

 1週間現地に泊まり込みという形だからこそできる人と人との繋がり。「体験」ではなく1週間ガチでお手伝いをすることで見えてくる漁業・浜の魅力や厳しさ、格好良さ。地域おこしのキーワードの一つとして、「ファンになってもらう」「ファンを増やす」ということがよく言われると思うんですが、このプロジェクトでは「ファン」を通り越して、自分もその浜の「一員になる」という感覚の方が近いかもしれません。だから、参加期間を終えて自分たちの生活に戻っていった後も、自分の休みを使ってお世話になった漁師さんのお手伝いに足を運んだり、お盆の時期はおじいちゃんの家に帰省する感覚で浜に帰って来たり、中にはアルバイトとして働きに戻って来る人もいます。

 

 例えるなら、大好きなアーティストを客席から応援する「ファン」ではなく、ステージを一緒に作り上げる「チームのメンバー」とでも言いましょうか。もちろんファンを増やすのはとても大切なことです。コンサートを開催したくてもファンがいなかったらできないですからね。それと同じで、ファンがいてもコンサートを作り上げるメンバーがいなかったらステージが成り立たないんです。照明、音響、ステージを組み立てる人、バックダンサーなどなど。「イマココ」は、ファンを通り越してメンバーの一人になってもらって、参加期間が終わってもそれぞれがそれぞれのできる形で関わり続けていける、そういうものを作りたいんです。もしかしたら漁師さんと参加者がコラボレーションして、新しい何かが生まれるかも知れない、そんなことも期待しながら。

 

 イマ、ココ_プロジェクト。

1週間の浜生活は、漁師さんたちとの楽しい宴で幕を閉じる。

 

 イマ、ココ_プロジェクト。

過去参加者と漁師さんとの再会は、見ているこちらもあったかい気持ちになるくらいみんないい笑顔。

 

 

…というような「イマ、ココ プロジェクト。」は、プロジェクト開始から2年が過ぎ、累計参加者数727名、日延べにすると5651名(2015年2月末付)の方にご参加いただいてきました。3年目を迎えた今年は、プロジェクトの幅をさらに広げ、より沢山の繋がりやコラボが生まれるものにして行けたらと思っています。

 

○こんな人に来てほしい○

 

元気があればどんな方でも!浜には色々な漁師さんがいます。だから参加者も色々な方がいていいと思っています。個々の個性を認め合えるのが田舎の魅力の一つじゃないでしょうか。

 

 

 募集要項

期間

開始日を土曜日とする7日間(作業日6日間)以上。毎週募集中。

研修概要 漁村に泊まり込み、漁業の手伝いをするとともに、地域の生活や文化にふれる。
研修内容

各種養殖(牡蠣、海苔、ホタテ、ホヤ、ワカメ等)の準備、収穫、加工出荷作業

  • ※作業は、1日7時間程度です。(作業状況により多少前後することがあります)
宿泊場所

漁村に泊まり込み。

受入定員 時期による
応募条件 16-65歳の元気な男女

  • ※未成年の場合は、保護者同意の上、所定の「未成年合意書」の書類提出が必要となりますので、別途お問い合わせください。
費用

参加手数料3000円 + ボランティア保険加入費用460円

対象
  • ●田舎での仕事や暮らしに興味がある方
  • ●進学、就職、転職など将来進む道を模索している方
  • ●漁業や一次産業に興味がある方  など
運営団体・事務局 一般社団法人 ピースボート災害ボランティアセンター
http://www.imacoco.pbv.or.jp/
備考 参加前にボランティア保険(天災タイプ)への加入が必須です。

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