「四万十ではこんなメールが届きます。」
2012/08/22
- 執筆者 横山光一
- 所 属高知県四万十町役場
あれは、「インターン生の根城」といわれている古城小学校で行われた
「意見交換会」という名の飲み会のできごと。
得意料理のマーボー豆腐を作り終え、
冷えたビールで喉を潤した いなかパイプ・島津くんが、
正面に座った私に語りかけてきた。
「横山さん。横山さんも、いなかマガジンに寄稿してくださいよ！」
いつもと違い、メガネの奥でまっすぐに見つめてくる眼光の鋭さに、
うなずくしか選択肢の無かった私は、いささか酔っていた。
隣に座っているレオくんは、私よりだいぶ酔っていた。
みなさん、はじめまして！
こんなオファーをいただき、今回より寄稿し始めた
四万十町役場の横山光一（よこやまこういち）です。
『公務員が執筆していいの？』と思われるかもしれません。てか、自分も思っています。
ホントにかまん？島津くん。（笑）
さて、まずは私の住んでいる四万十町、それも十和地域を皆さんご存知ですか？
この「いなかパイプ」さんや「道の駅四万十とおわ」さんがあることで、
近年有名になっている地域ですが（あっ！十和おかみさん市もあります。）、
それまでは、最近全国各地で行われている
「こいのぼりの川渡し」の発祥の地として名が知れていました。
これが、こいのぼりの川渡し。四万十川の初夏の風物詩ですね。
そんなこいのぼりの川渡しを、幼い時から見て育った生粋の十和っ子の日常を
ボチボチ書いていきたいと思っています。
さて、この十和。けっこうな田舎です。
どれくらい田舎だというと、一番近いコンビニが車で３０分かかります。
それも、隣の愛媛県のコンビニです（笑）。
なので、十和に住んでいると、
『休日とかは何してるの？』
と、よく聞かれます。
多分、娯楽のない田舎で休日なんか暇を持て余してるんじゃないか！
と思われている方がけっこういるんじゃないかと。
が、田舎の若いし（若者）は、けっこう忙しい。
過疎の進んだ十和では、若いしは格好の労働力かつ晩酌相手になります。
なので、部落のおんちゃんが、
『つつじの公園を部落で作ろうかとおもいようけん、おまんも手伝ってくれや。』
と言われれば、慣れない手つきで草刈りをし、終われば宴会。
『今日から夏祭りの準備をするぞ！』
と言われれば、汗水垂らして準備をし、終われば宴会。
さらには、友だちと、
『今日は暑いな。』
と言う会話をしたら、なぜかＢＢＱ。
など、けっこう飲むのにみんな忙しい（笑）。
そして、そんな忙しい若いしには、ランニングを趣味としている人がかなりいます。
健康に気を使っているのが半分、
毎年開催されている「四万十川ウルトラマラソン」に感化されて走っている
のが半分といった理由でしょうか。
四万十川ウルトラマラソン（http://www.city.shimanto.lg.jp/kyouiku/sport/marathon.html）
四万十川流域をコースとして行われる日本有数の人気を誇る大会です。
自分も役場職員ですので、以前から大会運営に関わっていましたが、
苦しみながらも笑顔でゴールするランナーを目の当たりにし、
自分も感化されて３回ほど完走しました。（遅いけど。）
そんな「なんちゃってランナー」である自分に、数年前のある日、
同じくランニングを趣味とする先輩からメールが届きました。
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【件名】アンケート調査です。
【内容】
お疲れ様です。お忙しい中恐縮ですが、アンケートがあります。下記の10の設問に○か×でお答えください。
○が0～6個だった場合・・・アンケート終了です。
○が7～10個だった場合・・・下にあるリンクをクリックしてください
◆設問
１．走ることができる。
２．行けるもんなら海外旅行行ってみたい。
３．一生に一度の貴重な体験をしてみたいと思っている。
４．そのためなら数日間くらい粗食にも耐えられる。
５．10数kgの荷物なら背負うことができる。
６．暑さで動けなくは、ならない。
７．体重が減らせればいいなと常日頃思っている。
８．大自然は別に嫌いじゃない。
９．飛行機に乗ることができる。
１０．簡単な自炊ができる。
http://runners-wb.org/race/race01.htm
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ということで、「四万十では、こんなメールが届きます。」
次回は、十和っ子がパリっ子に、そしてモロッコになります。
