高知県道106号線の旅
2013/02/18
- 執筆者 亀崎祐也
- 所 属一般社団法人いなかパイプ
いなかマガジン読者のみなさんお久しぶりです。
いなかパイプの亀崎です。
昨年の11月に四万十町古城地区へプチ移住、はや3ヵ月が経ち、
近頃では南国高知のイメージの真逆をいく、
“まっこと、冷やぃ”(とても寒いの意)四万十生活にもようやく順応することができてきました。
さて、今回のいなかマガジンでは四万十町十和地区を走る国道381号線から、
私が住んでいるドミトリー546こと旧十和村立古城小学校のある同町古城地区方面へ延びている、
高知県道106号線の沿線風景をご紹介したいと思います。
■県道106号線の旅へようこそ!
古城、地吉地区に住む住民のライフライン的存在の県道106号線。
この道は朝晩の通勤&通の時間帯を除くと車の往来は少なく、
道幅も広めで、のんびりと四万十川支流域の里山の光景を堪能することができます。
■天然記念物“地吉夫婦杉入口”の看板が入り口
■支流域ツーリングには原付バイクが最適
■補修工事が頻繁に行われているおかげで走りやすい
あれは私が古城へ越してきた初日のこと、
夕暮れ時が過ぎて、真っ暗闇の中を古城地区に向けて原付バイクで走りました。
正直、自ら志願して来たものの「とんでもない所に来てしまった」と思いました。
あまりの闇で周りになにがあるのか把握できなかったのです。
ところがその翌日、前日の不安は直ぐに払拭されました。
晴れ渡る青空、朝日に照らされてキラキラと輝く四万十川の支流。
川を覗き込んだ時に水の透明度の高さにとても感動したのです。
■朝は川面が輝き写真が上手く撮れません
■四万十川の支流にそって徐々に上流域へ
県道106号線の見所は自然環境だけでありません。
道沿いに広がる中山間地域ならではの田畑の風景がとても素敵です。
■これは中々のサイズです
■川と道の間も無駄なく田畑として活用されています
少しでも多くの耕作地を作り出そうとする中山間地域ならでは工夫が随所に見られます。
日当たりの良い場所を求めて、上に上にと田畑は続いていきます。
私はこの景色に魅了されたのです。
■石組みが美しい
■段々畑と石組みのラインがたまらない
これだけの石組みを作るのにどれだけの人と時間が必要なのか、
また、これだけ大量の石材をどこから運んできたのかなど、図面はどうやってかいたのかなど、
できあがるまでの過程を想像するとゾクゾクしてきます。先人達は本当に凄いです。
■道沿いにお茶堂が2つあります
昔は愛媛県側から山を越えて沢山の人が古城、地吉地区を訪れていたそうです。
お遍路、旅に仕事と多種多様な目的をもった人たちがお接待を受けたのがこのお茶堂。
かつては地域の方が当番制で対応していたそうです。
■漁業権魚種の一覧表
四万十川本流~支流にはうなぎ、こい、あまご、もくずがに住んでいます。
道からも川を泳ぐ魚が目視できます。
写真にはありませんが、夜は度々タヌキに出会います。
また、直接目撃したことはありませんが鹿の鳴き声が良く聞こえます。
沢山の魚や動物が住んでいるのは自然が豊かな証拠です。
■ 古城温泉
県道106号線の旅が終盤に近づいてきた頃に古城温泉が現れます。
温泉という名前ですが実は冷泉です。
地域の方はこの冷泉を組んで持ち帰り、お風呂のお湯と混ぜて入浴します。
肌がすべすべになるだけではなく、保温効果がとても長持ちするそうです。
■古城の鎮守様“古城八幡宮”は立派なお宮
■県道106号線沿いで一番大好きな景色
県道の入り口からここまでの区間にいくつもの段々畑が広がっていますが、
古城の八幡さま通り過ぎて右側に広がるこの景色が一番好きです。
いつ見ても圧巻されます。
(※写真撮影が下手であまり迫力が伝わっていません。)
道沿いの限られた空間で牧畜も行われています。
よく道に顔をだしているかわいい彼らは実はかなりの高級牛なんだとか。
この牛くんたちが見えてきたら、ドミトリー546はもうすぐ。
■もっと沢山の牛がいます。
■最後のコーナーをまがると
■ドミトリー546(旧古城小学校校舎)
我々の寝床、生活の拠点に到着しました。今回の旅はここまでです。
実は今回の取り上げていない場所がまだ沢山あります。それは次回のお楽しみ。
どうですか?県道106号線に興味を持っていただけましたか?
みなさん、ぜひ遊びに来てくださいね。
古城地区までお越しいただければ、
お接待させていただきます。