大切なものは目に見えない
2013/02/21
はじめまして、井伊商店 三代目 店主 井伊友博と申します。
いなかパイプメンバーの黒田さんの紹介で書かせていただくことになりました。
どうぞよろしくお願いいたします。
簡単に地元宇和島の紹介をすると、海と山に囲まれた町なので、海の幸・山の幸と年間を通じて旬の美味しいモノがたくさんある町です。そして、人間が温かい町です。ボクは7年ほど県外に出てたんですが、みんな面倒見がいいとうか、世話好きというか、人情の厚い人ばかりです。
こんな町で家業の麦味噌屋を継いで、3年強が過ぎようとしてます。
●自分でつくった看板
まだまだ3年なんてデッチ中のデッチ!
一人でできるのは配達ぐらいで、仕込みになるとじいちゃん・とうちゃんのチカラを借りないと何もできません。
●左からボクととうちゃんとじいちゃん
じいちゃんは90オーバーの高齢ですが、仕込みになると現役バリバリで、仕事と麹菌が元気の源!間違いありません!
●麹室に麹を運ぶ作業。左からボクととうちゃんとじいちゃん
●手入れ中のかあちゃん。翌朝の作業風景、もろ蓋100箱やります!
●麦麹と大豆と塩が混ざってる状態のものをチョッパー(味噌をする機械)にかけるボクと木桶に仕込むとうちゃん
●木桶の中。まだこの状態では塩辛いだけです。
●発酵熟成後。やっと麦味噌が食べられる状態に、麦麹独特の香りと甘み。季節によって熟成期間は違いますが、いつも微生物の働きには感動しております。
ざっくりとウチの家族と麦味噌ができるまでの紹介でした。
本来ならウチの家族なんかより微生物の(麹菌・酵母菌・乳酸菌など)紹介をしなければならないのですが、目に見えないので・・・
下ごしらえだけが仕事で、あとは木桶の中での微生物の働きによって麦味噌が完成されます。
なんか人間って無力だなぁと感じる瞬間でもあります。
ただただ待つだけです。
ウチには菌が宿っています、木桶には菌が宿っています。
この世でただ一つの【麦味噌】です。
目に見えない微生物と共に暮らした時間。
それは人間関係といっしょ。
友達のために、
恋人のために、
家族のために、
費やす時間こそが大切なんだなぁ。
●愛読書:星の王子さまより