ひとのはなしを“きく”ということ
2014/12/24
みなさまお久しぶりです。巡の環の高橋 亜紗子です。今年最後の原稿を大荒れの海士町から書いています。こちらは雪が降る前の事務所の庭。
今年の海士は柿が裏年(うらねん)でした。(表年(おもてねん)は実がたくさんなった年の事。裏年はあまり実がならなかった年の事です。) そんな中、お隣さんの柿の木は実がこんなにたわわになっていました。“好きなだけとりなさい”との許可をいただいたので、遠慮なく。
ちなみに、持っている棒は竹でできています!先が二股にわかれるようになっていて、その間に枝を挟み込んで実をとります。
今日も外では強い風が吹いています。初雪の日にははしゃいで雪だるまを作り、会社のメンバーと雪合戦をしましたが、さすが日本海側の離島。寒いです。北海道育ちの私もびっくりΣ(゚Д゚)する位、SA・MU・Iです。
“寒い~”という度に、“北海道に比べたら大した事ないでしょう笑”
とよく言われますが、そんなばかな。今年から住み始めた家にはこたつしか暖をとるものがないので33年生きて来て初めて、寒くて布団からでられない、と言う事をリアルに体験しています。なかなか出られない布団の中から、早朝にポチっと購入。今日届きましたよ~。久々の買い物です(食糧以外で)
これは願望。
本当はこっちです。
そういえば、先週東京に出張にいってきました。Xmas前と言う事できらびやかなものや広告であふれかえっていました。以前はついその刺激に負けて色々購入していたのに、先日の出張で東京に行ったときには何も買う気がおこらず(キラキラさに圧倒され)帰ってきました。 (都会はやっぱりイベントや情報の多さにはわくわくして楽しかったです。そこはいいなぁ)
帰ってきたその足で立ち寄った海士町のガソリンスタンドで私の心をときめかせたのはこちら。
知らなかったけれど、電動のこんなものもあるんですね!なんて便利!これで安心して、冬の海士町暮らしをおくることができます。
さて、今日の記事は、実は地域やいなかとはあんまり関係がないかもしれません。(いなかマガジンの記事なのにー。。ごめんなさい)何を書こうかまよっている時に、同じくいなかマガジンに記事を書かせていただいている角(すみ)が言っていたのですが、
“毎回題材には迷うけど、月に一度自分の考えている事を整理するきっかけになるよね”
と。確かに!!2014年の最後の記事と言う事で、整頓の意味も込めて、最近海士町で体験した印象に残っていることをつらつらと書いてみようと思います。
先月、“ひとのはなしをきく”ことをテーマにしたワークショップに参加しました。場所は弊社事務所。このワークショップをしてくれたファシリテーターの方が本当に素敵でした。海士町に住んでいると、沢山の素敵な方とお会いする機会があります。島での出会いは一期一会(あ、島にかぎらない)。
私は、いっぱい、お話したいなぁせっかくの機会だからと思うほどに不自然になって、言葉がつづかず、なんとなく遠慮がちに無口になってしまう。できるだけ離れた場所に座ってしまう。。欲だけはあるのですが、さがりがちになってしまうのです。その方の作る場は、彼から距離的に近くても遠くても関係なく、自分の居場所を作ってもらっているような心地の良い場所でした。
私は、海士町に移住してから、人の話を“きく”ことのたいせつさをいままでよりも深く感じています。(移住する前はそんなに“きく”ことに意識をしてこなかった) それは、私が都会で暮らしていた頃よりも人と人との距離が近いからかもしれませんし、バックグラウンドが全く違う多様な人達に囲まれているからでもあると思います。あとは、当たり前のことなのですが。きかないときいてもらえない笑
今まで、明確に自分の意図を相手につたえることがコミュニケーション能力で、自分が伸ばした方がいいのはそこだなぁと思っていました。でもそれだけではないのかもしれない。“きく”ってどういう事なんだろう。
その場のファシリテーターの方は、人が話す事を可能にするのが“きく”という事と言っていました。
相手に自分の言葉で話をされてあげるのが、“きく”ということ。
たしかにー。また話たい、と思わせる方って話していると、無理なくするすると不思議な位言葉が出てくるものなぁ。
相手に自分のことばで話させてあげるためには、“きく”側は今この瞬間の相手に関心をもつこと。
これには、参りました。人とはなしてもいても話の内容を先読みしたり、過去の相手のデータに惑わされたりよくしています。。
いやー、来年の目標につながるような貴重な時間でした。
近い関係な程むずかしい。が、その方のあり方が“きく”姿があまりにも素敵で魅力的だったので、私も自分なりのこうありたい姿をイメージして実践していこうと思います。
たいせつなことは、
・自分であること
・他人と自分をごちゃごちゃにしない
・今この瞬間の相手に関心を持つ
・本人が向かうべきところへ向かっていくことを信頼する
移住暮らしも2年目に入り、いろいろな事があった2014年でした。課題も目標も見つかり2015年は走っていけたらと思っています。
みなさまも良いお年を迎えくださいね!