地域おこし協力隊は、そこに流れている川を活用することができるのか?

2015/05/20

 

 いなかマガジン読者の皆様、炭窯関係者の皆様、大変申し訳ございません。三ヶ月にわたって報告させていただいております炭窯の作業が全く進んでおりません。作業予定日が全て雨天中止となったうえに自分が腰を痛めてしまいまして高い所に登ったり、重い物を持ち上げたりするのがちょっとヤバイ感じな石田です。

 腰を痛めて間もない頃、4月から始めたカヌーインストラクター養成講座があり痛くて無理なら見学しようと恐る恐るカヌーに乗り込んで川に出てみました。最悪痛みで漕げずに流されてしまうかもしれない。と思っていたのですが、乗ってみると不思議と痛みは無くなっていき、講習が終わる頃には乗る前よりもマシになっていました。

 

カヌー入門

 

 このインストラクター養成講座の事は先月のマガジンでも少し触れておりましたが、もう一度参加することになった経緯などを紹介して、今後四万十町内でも四万十川を利用した仕事が増やせないか考察してみようと思います。
 まず最初のきっかけはFacebookでこの講習があるよという投稿を見つけたことでした。スケジュールを確認してみると、上手い具合に空いていたので自分はすぐに申し込みました。
 後になっていなかパイプのお二人と井原隊員も申し込んだということが判り、その話を聞いていた菊池隊員も夫婦で申し込んで、結局十和からは6名が参加することとなったのです。この2名の隊員は着任直後というタイミングで忙しいのではないかと思って誘わなかったのですが、そんな心配をする必要も無くなんでも積極的にチャレンジするみたいですね。

 

カヌーインストラクター養成講座

 

 この講習を開いてくれているのが、四万十町のお隣にある四万十市のカヌー館、四万十学舎、かわらっこといった施設でカヌーガイドをされている皆さんです。
 用事で中村方面に行く時に川にカラフルなカヌーが浮いているのは何度も目撃したことがあって、いつかは自分も四万十川をカヌーで下ってみたいという想いはありました。ただ、できることなら自分が住んでいて、協力隊として活動している四万十町でやってみたいと思っていましたが、四万十町ではラフティングができる所はあってもカヌーで川を下れる所が無く、たまに見かけるカヌーで川を下っている人は個人で自己責任で楽しんでいるようです。

 

 下流の四万十市を流れている区間と比べると、四万十町内は流れの速い場所が多く、全くカヌーに乗ったことが無い初心者対象の川下りツアーなどは危険なんでしょうね。
 まず川を下るということは、出発した地点に自分の車を置いているのならそこまでカヌーと共に戻らないといけないし、逆にゴール地点に車を置いていたとしても出発地点に行かないといけないですよね。
 複数の人数で複数の車を使えばゴール地点に予め車を置いたうえでスタートするということもできるけど、単独で川下りを楽しみたい人はかなり困りそうです。四万十川に沿って走る予土線にはサイクルトレインという自転車と同乗できるサービスはあるのに、カヌートレインはありませんし自転車よりはかなり重いカヌーを担いで徒歩で移動するというのも大変です。この、カヌーと人を運ぶサービスだけでもあればもっともっと川を利用した遊びの幅が広がると思うのです。

 

 カヌーインストラクター養成講座

 

 自分は地域おこし協力隊になって四万十川の本流まで徒歩で降りていける場所に居住しているのでカヌーの練習をするのはそんなに難しいことではありません。ただ自己流で遊んでいるだけでは危険が伴うかもしれないし、川の事をもっと知った方がより安全に楽しみ方の幅も広がるかと思ったので今回のカヌーインストラクター養成講座を受けています。

 講習で使用したカヤックも普通に観光客の皆さんがツアーで使うような物から、上級者が急流で使用したりガイドさんが使用するような物まで体験させていただき、カヤックの種類によって乗り方や動きが全く違うことも解ったし、レスキューの方法や転覆した時の対処方法など、またそういった技術の練習方法も丁寧に教えて頂くことができました。

 そしてやっぱり一番に川の危険なところ、どういった状況で事故が起こるのか、安全に楽しむためにはどうすればいいのか、これらは今後経験を積まないと理解できないところも多いのですが最初に何も知らずに始めるよりは話だけでも聞いておけばいざという時に思い出せるかなーと思います。

 

 ロール

 

 一緒に講習を受けているいなかパイプの佐々倉さんは、転覆した状態からカヤックに乗ったまま起き上がるロールという技も習得しかけるほどまで上達してきています。自分は5回目の講習で初めて転覆を経験しました。頭ではわかっているつもりでも水中で上下が逆さまになってしまうとやはり冷静な判断や正しい動作はできなくなります。

 この原稿を書いている時点ではあと一回講習を受けて、その後で試験があるということです。これまでずっと丁寧に指導してくれたガイドさん達の期待に応えられるよう、頑張りたいです。

 

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