「お客さん」から「家族」になる7日間
2015/06/04
- 執筆者 鈴木陽子
- 所 属一般社団法人 ピースボート災害ボランティアセンター
宮城県石巻市牡鹿半島には、約30の浜(漁村)が点在しています。 桃浦 月浦 侍浜 福貴浦 鹿立浜 十八成浜 鮫浦 泊浜 ……… こうやって字面を眺めているだけで、名前の由来を想像するだけで、なんだかちょっとドキドキするような、ロマンを感じませんか?私だけですかね。笑
先日、そんな浜のうちの一つ、狐崎浜(きつねざきはま)のとある夜にお邪魔してきました。この週は私が担当している「7日間からの漁村留学 イマ、ココ プロジェクト。」の参加者が狐崎浜の善太郎さんこと善さんの家にお世話になっていたので、作業の様子を見に顔を出していたのです。
夕方になり参加者と善さんが家に帰る支度を始めたので、さて私も事務所に戻ろうかと腰をあげたところに、善さんから「夕飯けてけないのか?(食べて行かないのか?)」と当たり前のように晩御飯のご招待が。その瞬間、私の頭の中にパッと広がったのは善さんちのおばあちゃんの美味し~い手料理たち。笑そう、善さんちのおばあちゃんのご飯はとーーっても美味しいんです♡ 私がお言葉に甘えることにしたのは言うまでもありません。
私が善さんの家に到着すると、もうすでに「イマココ」の参加者が夕飯の仕上げをお手伝いしていました。一週間同じ屋根の下で暮らすので、こんな場面もよく見かけます。
そしてこの日の夕食の写真。浜ならではの豪華さです。手前から、アワビ、ナマコ、奥のオレンジがホヤで右に少しだけ見えているのはアワビの肝。
こちらはホヤのアップ。
みなさん、「ホヤ」ってご存知ですか?この「ホヤ」についてもそのうちマガジンで書きたいなと思っています。
こちらはぷりっぷりの牡蠣!
善さんは牡蠣漁師。なのでこの牡蠣たちは、善さんが2年間手間ひまかけて育ててきた子達です。ほかにも鯖の味噌煮、目の前の海でとれたウニやカニ、おばあちゃん手作りの岩海苔の佃煮など盛りだくさん!!
美味しいご飯に会話も弾みます♪♪
この夜、久しぶりにイマココの参加者と一緒に善さんちの晩御飯にお邪魔して、「あぁ、これだなぁ。」と思いました。朝早くから一緒に仕事をして汗をかき、夜は食卓を囲んで一日の疲れを癒す。一週間、仕事も生活も一緒。たまにはしんみりお酒飲む日もあるかもしれない。そうやって一日いちにち築かれてきた関係は、自然体な空気を生み出していました。参加初日、緊張しながら玄関のドアをくぐった「お客さん」から、いつの間にか気の置けない「家族」のような存在へ….。
この日、楽しい夜を一緒に過ごさせてくれた善さん、善さんのおばあちゃん、参加者のお二人(奥に写っているメガネの男性はイマココのスタッフです)、ありがとうございました!
あ、別の日の写真ですが、おばあちゃんの写真もありますよ。
向かって左が善さん、右がおばあちゃんです。この写真を撮った日はおばあちゃんの誕生日会だったので、二人共おめかし(?)してます♡
「イマココ」は善さん以外にも約40軒の受入先と一緒に動かしているプロジェクトなので、ここに書いたのはあくまでも一つのケースです。日本全国から集まってくる様々な参加者と、個性豊かな漁師さんたちが、毎週毎週石巻のどこかで出会い、仕事を通して、何気ない会話を通して「家族」になって行くんです。
※住環境や食事も家庭によって様々なので、必ずしもアワビやウニや牡蠣やカニが出てくるとは限りませんのでご了承くださいね。
そんな「イマ、ココ プロジェクト。」ですが、このいなかマガジンを読んで、6月中に参加してくださる方先着10名様に、石巻市の渡波(わたのは)の漁師さんが作った「おやつ海苔」を特典としてプレゼントしちゃいます♪ 興味を持っているそこのアナタ。ぜひこの機会にお申し込みください☆
また、この「おやつ海苔」を販売している「のんびるマルシェ de net」では、ほかにもイマココの受入漁師さんや東北で頑張っている人たちの商品を取り扱っていますので、こちらもぜひチェックしてみてください。