高知のジビエは一周先回りしていた!?

 

こんにちは、いなかパイプのよしおよういちです。高知の田舎の動きをお伝えします。

 

 みなさんジビエって知ってますか? いなかマガジンを読む人ならほとんど知ってる言葉だと思いますが、僕は最近までしりませんでした。

 僕はテレビをほとんど見ないし、雑誌も興味あるものを時々目にするくらいなので時々情報の浦島太郎になります。流行の言葉に疎い自分はつい最近まで一切聞き覚えのない言葉でした。こういう言葉って誰が持ち込んでるんでしょうね。もしかして遅れているのは自分なのか?世の中のスピードが速いのか?誰か教えてください。。。ということで、今回の記事はジビエ初心者向きのお話です。

 

ジビエを知らなかった僕の様な人のために調べてみると、ソレはどうやら

 

●フランス語からきている言葉らしい。
●狩猟で得た天然の鳥獣の食肉をさしているらしい。
●貴族なんかがワイン片手に食べているような高級食材らしい。
●調べる限り日本で「ジビエ」の言葉が広く浸透していってまだそんなに日がたってないらしい。
●菜食の多い日本でも昔から少なからず食べられていた食文化らしい。

 

 つまり、なんのことはない日本の食文化で言えば昔から出回っていた料理ということでした。その食文化に言葉での定義がなかったので「ジビエ」という言葉が浸透してるんですね。

 僕もジビエという言葉こそしらないけど、昔は鹿の刺身を食べて人生最悪の食中毒になった経験があったり、山里にいくとよくおんちゃん、おばちゃんが日常的に解体している姿を目にします。

 

猪狩猟

 

ごく普通の家庭でも猪の肉をおもてなしで出してくれたり、山の中の旅館なんかは美味しいと評判の鹿のタタキを看板メニューにしています。

 

猪の炒めもの

 

鹿のタタキ

 

何も無理してフランス行って食べなくても日本の田舎ではもともと根付いている食文化ですね。

 

 ずいぶん前に、高知県須崎市のまちかどギャラリーでジビエのワークショップがありました。全3回のワークショップで今回は3回目となり、僕は今回初参加しました。

 スーツ姿の人が多かったので、このワークショップが野生よりなのかビジネスよりなのかはじめ分かりませんでしたが、どうやらジビエを使った地域活性、ビジネス戦略に興味を持つ人が多く参加されたようです。

 確かに高知で少し山に入ると前からそういう食文化があるし、集落に行けば当たり前のように手慣れたさばきで猪、鹿なんかを解体しています。農家さんに困ることは何ですかと話を聞くと「鳥獣被害がなんともならん。」とみんな口を揃えて言っています。そういう面では四国の自然の中ほど食材、環境、文化がそろっている場所はなかなかないかもしれません。なんせ高知は森林面積84%の日本一ですからねー。

 

 ワークショップのはじまりは、須崎ではおなじみの町歩きでした。須崎はまちかどギャラリーが中心になって町歩きを重ねています。今回は地元に根ざした産業とビジネスの学習という視点で案内していただきました。

 町歩き体験してみると、須崎の市街地がいかに地域に根ざした文化が残っている場所か分かりました。

 

ジビエワークショップ

 

 この地域は県の中心部からそれほど離れていないので昔から商業が発展していました。古い様式を残した建物もいくつか残っていて昔からの商業と文化を感じられる町並みです。

 

須崎漁港

 

街ではお醤油を作っているお店もあります。昔から続いている町のお店から街の食文化が広がってます。

 

丸共

 

町のお醤油屋さんと魚屋さんのコラボで須崎のブリを美味しくいただきました。

 

鰤の刺身

 

 須崎はこれまで車で通り過ぎるか、ちょこっと止まって御飯を食べるかの関わりしかしたことがなかったので、あまり特徴のない街だと上辺だけしかみていなかったこを今猛烈に反省しています。。

 改めて漁師町須崎は素敵な場所ですよ!前から知ったけど、また近所に好きな場所が増えたような新鮮な気持ちになれました。

 

 町歩きから帰り、まちかどギャラリーで参加者同士のワークショップがはじまりました。短い時間でしたが、3回目ということと効率よく組まれたプログラム、ファシリテーターの進行のおかげで、はじめて参加の僕もジビエをビジネスに繋げるとどういうことが必要になるのか色々発見がありました。どうやら高知も含め四国はジビエ文化を発信するには相性がいい側面がいくつもあるようですね。

 

ジビエワークショップ

 

 ここまでジビエ、ジビエと話をしといてなんですが、実は僕は肉を食べません。食べられなくはないんですが、自ら肉を買って食べるということはもう何年もしていません。ただ、出された肉はもったいないので食べられる範囲で食べています。

 今は日本でもベジ(ベジタリアン)、マクロビオティック、ビーガンを好む人が自分の周りにも増えてきて、そういう情報発信をする人も多くなっていますが、僕はそういう流れとはあまり関係なく肉を食べなくなりました。

 

 僕が食べない理由は主に2つあってただ食欲として肉より野菜の方が好きになったのが90%くらいの理由ですが、10%くらいは人は肉を食べなくてもいいのではないかと思っています。
 肉を食べなくなると、カロリーが少ないので肉よりも太らないですが、量を食べれば当然太ります。身体に油分の摂取量が少なくなるのでいいオイルを料理に使って調整します。あとは肉を食べないでいる方が身体は軽く、おならが臭くないです。笑

 

 そういう食べないことへ知識の変化は、例えば10年以上前にいのちの食べかたというドキュメンタリー映画をみて、食に対して何も知らないんだなぁということや、菜食主義の色んな人のお話を聞いたりしたことも影響しているとおもいます。

 そんな自分ですが、子供のころは野菜食べずに肉ばかり食べて、おばあちゃんから、「肉ばっかり食べよったら、顔に畑ができるで」(おばあちゃん曰く、ほっぺたが野菜不足で荒れてくるような状態らしい)と警告されていたほど肉ばかり食べていました。

 

ひまわり牛乳を飲む少年

 

 たぶん、一生分の肉を先に食べてしまったのかもしれません。ほぼ肉を食べない僕ですが、ジビエと対照的かというとそうでもありません。

 昔は肉がどのように加工されているかということも知らず、なんの知識もなく、ただ脂っこいものがうまいというだけで、肉を食べていました。ほぼ野獣でしたね。笑

 今は昔より色んな意味で食に対して敏感になって、最終的に食べないという選択をしています。

 

猪解体

 

 ジビエというより、集落で罠にかかった猪などを自らさばいて食べている集落のおんちゃん、おばちゃんたちの光景を見る時、肉ばかりを食べていた時の昔の自分より、肉を食べない今の自分に近いなぁ、と感じます。

 自分自身、昔は食に対しての知識がなくただ世の中にあるものでみんなが食べている物を盲目的に食べていました。今は自分の体験と知識をもとに自分から必要以上に肉は食べないという選択をしています。盲目的に食べていた自分と、自ら選択して食べない自分とでは、感覚的に食に接する心地よさが違っています。

 集落で自らさばいて食べるおんちゃん、おばちゃんたちはその感覚を知っているような気がします。食に対してごまかしなく誠実に生きている人達だと思います。

 

 ジビエがただの新しい食文化やビジネスを作るというより、食に対してより理解が深まることに繋がればいいな、と思います。

 高知は食と向き合う文化の先進地域です。それがまだ世間には伝わっていないことも多いと思うのでその高知の食文化の魅力も発信していきます。

 

ジビエワークショップ

 

普段は食べない肉ですが、ワークショップの最後に作ってもらったジビエ料理はいただきました。美味しかったです。ごちそうさまでした。

 

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