「沖縄タイム」とは?豊かな時間を楽しむこと。

2016/10/05

 

 はいたーい!こちら沖縄にも皆さんと同じ時間がながれておりますよ~!よく「沖縄タイム」と言われますが、「時間がゆったりなこと」や「遅刻しちゃうこと」と思っていませんか?そういった意味もあるかもしれません。むしろ移住する前は私もそう思っていました。沖縄の人は時間にルーズなんじゃないかと…笑 そんなこともあるかもしれませんが、今日は私が「沖縄タイムってこういうことなのかも」と思ったことをお伝えします。

 

THE 沖縄タイム

 

この写真、加工してません。綺麗でしょ!カヤックに乗ったままサンゴやお魚が見えます。THE 沖縄タイム。今日の内容とは関係ありません。

 

ものづくり講座

 今日のメインはこちらです。

 

 

「ものづくり講座」を実施しました!

 

 私達久志地域交流推進協議会は、沖縄県名護市東海岸の久志地域で、地域の方々が主体となった民泊や日帰り体験を実施しています。その中で大切にしていることが、「自分たち自身が久志地域のことが好きで、だから人に伝えたい!」という気持ちです。このものづくり講座では、地域に昔から伝わる大切なものづくりの技術や文化、暮らしの知恵を改めて学び、伝えていくために実施しています。今回で12回目。今回のお題は「ススキのほうきづくり」です!

 

ススキのほうき

 これ!完成品を先に見せてしまいます!笑

 

 

 みなさん、これどうやって作ったと思いますか?ススキのほうきと聞いて「あのよくあるススキをとって束ねて縛っただけでしょ?」と思いました?正解!その通りです。とって束ねて縛っただけです。でもこのほうきを作るだけでもとても時間をかけています。今日は講座を実施するまで、実施中、実施後の話をしたいと思います。

 

 

ススキのほうきを作るために その①ススキ集め

 

 まず、ススキを取りに行きます。簡単でしょ?でもこれがなかなか大変。私たちのものづくり講座の目的は学ぶだけでなく「伝えること」も含んでいます。なので材料集めから自分たちでやります。という訳でものづくり講座実施日の前にススキを取りに行きました。

 ちゃんと取る時期もありまして、ある程度穂がないとダメだし、ありすぎると種がとんでしまってホウキづくりに向きません。また雨上がりだと湿ってしまって茎が腐ってしまいます。遅すぎると茎がポキポキ折れてしまいます。今の時期!という絶好のタイミングに取らないといけないんです。

 仕事があった私ですが、その今!というタイミングを逃してはならなかったので、民泊部会のメンバーと取りに行きました。こうした時間の過ごし方も、沖縄タイムなのかも。

 

大量に集めます

たくさんあるように見えて一本一本の穂は少ないんです。大量に集めます。

 

 

 集めること約1時間。場所を変えながらもくもくと集めます。一緒に集めていたメンバーは手を切ってしまって血が出ていました。が、気にせず集めます。

 この日はとっても寒くて大変でしたが、今を逃してはならなかったのです。自然にはサイクルと時期があるのです。人間の都合に合わせてはくれません。沖縄の人はそれを分かっているようです。

 

必死に集めてこの量

集めました~!必死に集めてこの量です。やっと一本ほうきが作れるかな?という感じです。

 

 

ススキのほうきを作るために その②乾燥させる

 

 この後このススキを広げて乾かし、乾燥させます。1週間くらい!私は「え~せっかく取ったのにすぐ作れないの!?」と思ってしまいました。「楽しみはとっておくものよ~」と地域の方に言われました。残念。こういう急がないところも沖縄タイムなのかも。

 そして、本当に大変なのはここからです… 1週間後、いよいよものづくり講座開催です!ほうきを作ります!!

 

島袋正敏さん

 

 

 

ススキのほうきを作るために その③かさちゅん、さばちゅん

 

 いよいよほうきを作ります、いやずっと作るまでの過程ですが。

 まず行うのが「かさちゅん」です。方言です。かわいいでしょ。「葉っぱをとる」という意味です。なんと!この一本一本のススキ、何枚かの葉で覆われており、それを一本一本上の写真のように見ながらかさちゅんするのです…なんと気が遠くなる作業。でもこの時、講師の島袋正敏さんから名言が。「こういう下ごしらえの時間を楽しむんだよ~豊かな時間でしょ~」と。あ、これが沖縄タイムなのかも。

 

ゆんたくしながら黙々と作業

 

 ゆんたく(おしゃべり)しながら黙々と作業します。この日はぽかぽかであったかい。わんさか大浦パークのBGMで流れる民謡をみんなで口ずさんだり、思い出話をしたり。本当に豊かな時間でした。

 

櫛を通す

これは「さばちゅん」です。「櫛を通す」という意味です。

 

 

ススキのほうきを作るために その④選定する

 

 下ごしらえが整ったらいよいよ束ねて縛るのか!?と思いましたが「まだまだ~」と。その前に選定をします。同じ長さのすすきを集めます。さっきまで下ごしらえしたものすべてが自分の物ではなく、みんなの物を集めて長さを統一します。だいたい短いものたち・中くらいのもの・長いもの。3つくらいに分けてその中で自分に丁度いいものを作ります。たくさんのススキをまた一本一本分けます。雑に扱うと折れます。丁寧に丁寧に。

 

 

ススキのほうきを作るために その⑤束ねる

 

 いよいよ束ねます!ここからはあっという間でした。ぐるぐるぐるぐる円を作って通して引っ張る。これを3回繰り返します。ほんの10分~15分で終わりました。

 

ススキのほうきを作る

 

縛り方は結構簡単

こんな感じです。縛り方は結構簡単でしょ。そして完成しました!作るのは簡単、その前の時間がとても大変でした。でもまだこの後があります…

 

 

ススキのほうきを作るために その⑤使う

 

 数日後、一緒に作った民泊部会のメンバーから「坪松さん、ほうき使った?余計ゴミが出たでしょ~」と言われました。ほうきで掃除するのに余計ゴミがでるってどういうことか?そうです、ススキの穂がぽろぽろ落ちてくるのです!!!作ってすぐに家で使った私は、夫に「掃除してるの?散らかしてるの?」と言われたほどです。「作り方が悪かったんですか?」と聞いたところ、答えは「使えば使う程、余計なものが落ちてしっかりしたほうきになる」とのこと。このススキのほうきは使い続けるまでがほうき作りの一環だったのです。

 

 こんなに時間と手間がかかったススキのほうきですが、なんと100年近く使えているススキのほうきもあるとのこと。こうして時間をかけるからこそ長い時間使えるものになるようです。お店に行けば安価で買えるほうき。今回かかった経費は縛った糸代だけです。こちらもお金はかかっていませんが、時間と手間がかかっています。そして長い間使える知恵もここにはあります。こうした時間を楽しむこと、大切にすることが沖縄タイムなのかもしれません。

 

 


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