冬しごと
2017/02/13
- 執筆者 高下莉奈
- 所 属日野町地域おこし協力隊
大寒が過ぎて、さらに寒さが身に染みます。雪が降るとまわりの音が一切聞こえずに、しーんとするのは何故なんでしょう?すごく寂しい気がするけど、都会だと絶対にこんな静けさは味わえない。人がそこにいるのに静かなのは不思議な感覚です。
そして降り続く雪で雪かきしても終わらなーいという田舎が多いのではないでしょうか。ここ日野町もその一つです。
雪をかいてもかいても車にも積もるわ、道路も積もって車が出ないわで、朝からいい運動です。雪かきダイエットにならへんかな。忘年会、お正月、新年会で食べ過ぎた自分に鞭打って今日もやりますよーーー!
先日は婦人会の冬しごと、味噌作りのお手伝いをしました。
田舎に暮らしていると本当に皆さん、色々なものを手作りで作るので、それを見る・聞く・体験することができて楽しいです。
私がいままで生きていた中で得た常識とは全然違うものが、田舎に限らず、様々な場所であるということを知るたびに、もっと色々と知りたい!という衝動に駆られます。
今回は、味噌作り全工程3日間をレポートします。
【1日目】 米麹づくり
味噌作りに欠かせないもの。そう、米麹!これも手作りです。
1. 各家庭から洗ったお米(うるち米)を持ち寄って、蒸します。
2. 蒸している間に大豆をきれいに洗います。意外と大豆ってゴミがついているんですね。洗ったら大きな桶に大豆と水をいれて置いておく。
3. 蒸し上がった米をまんべんなく広げて、麹菌をふりかけます。しっかりと混ぜて、お米を裏返し、さらに麹菌をかけます。裏表全体に麹菌が行き渡るように丁寧に行います。
4.まんべんなく混ぜたら米を容器に入れて保温器にいれます。
これで1日目終了! 蒸しすぎて、すでにお粥状態になっている米もあったけど、それも入れました。一体どんな状態になっているのやら・・・
【2日目】 切り返し
1.保温器にいれて米を取り出します。
2.塊になっているものを全部ほぐしてパラパラの状態にします。(より麹菌が米粒全体に行き渡るようにするため)
3.お粥状態のものはすでに甘酒のようになっていましたが、これでも味噌作りには使えるとのことなので、それも一緒に再び保温器へ。
4.大豆もいい状態です。
2日目終了!
【3日目】 味噌作り
さて、いよいよ最終工程です。
1.まずは水に浸けておいた大豆を取り出して蒸し器で蒸します。
2.保温器から米麹を取り出して、大きな桶に入れます。
3. 蒸し上がった大豆と米麹を合わせます。(1:1の割合)
4.3の中に塩と大豆の煮汁をいれて大きくかき混ぜます。
5.専用の機械でペースト状にして、桶に空気が入らないように軽く投げつけるようにして、味噌を詰めます。
6.最後はカビないように、ふちに塩を振りかけて、全体にお酒を振りかけて、タコ糸で縛って完成!
ここから冷暗場所で1年熟成させてから食べるとのことです。なので、今年食べるのは去年仕込んだ味噌になります。こうやって毎年毎年、自分たちで仕込んでは、自分たちの分や子供、親戚などに配っているそうです。
作りたての味噌ってこんなにも白いんですね。大豆の色だからそうかあ~と一人で納得していましたが、これは本当に作ってみないと分からない! いつもはスーパーで並んでいるものを買うだけでした。しかもあんまりこだわりがないので、その時に興味がそそられるものをパッと買う感じでした。
でもこうやって手作りで作っている姿をみて、ただ買うだけではなんの繋がりも得ることが出来ないなと思いました。一緒に作ることによって仲間が出来るし、色んなお話をする。作ったものをみんなに分ける。そうやって昔から繋がりを繋いできたんやなあと感じました。
最後は焼き芋パーティーです。畑に転がっているサツマイモを持ってきてくださってストーブの上で焼くというシンプルなスタイル。これがまた美味しいんですよね!
お母さまたちが作って来てくださったしょうけ飯(炊き込みご飯みたいなもの)のおにぎりや、煮物など。もう完全にお昼ご飯です。ありがたい!寒いなかの作業やったけど、みなさんパワフルで本当に逞しいです。美味しい味噌が出来ることを願いますね!
ちなみにおすそ分けで米麹をもらいました。早速、甘酒をつくりました。自分で甘さを調節できるので市販のものよりも飲みやすい! 他にも塩麹や醤油麹もできるとのこと。これ一つで色んな料理の仕方に変身できます。
私の料理の腕も上がるかな?と期待しつつ、今日も頑張ります!