山菜の栄養素って?
2017/05/05
- 執筆者 高下莉奈
- 所 属日野町地域おこし協力隊
こんにちは!4月に入り、ようやく春がやってきました。でも日陰や標高が高い集落には、まだまだ雪が残っています。
今年の冬は特に凄かったと地元の皆さんも口を揃えて仰っていましたね。それほど凄い冬を経験出来たのはある意味良かったのかな?っと思いつつも、あんなに憧れていた雪はもういらないと思う今日この頃です・・・さてさて最近の日常を紹介します。
今年もやってきました!「井出さらい」
これは方言なのかどうなのか、よく分かんないですが、意味は「農業用水路の掃除」です。
これが始まるといよいよ田植えの準備だなと思うようになりました。この1年で早くも、どっぷり田舎に浸かっています。笑
井出さらいは様々な場所で行われるのですが、私は先日ある集落の井出さらいのお手伝いに行きました。集まった人数は8人!平均年齢60越え!高齢化の波がきております!
さっそく草刈り機とスコップと鍬を持って向かいます。
急な斜面でも皆さん足取りが軽い。
難なく歩いて行かれます。逆に一番若い私の方がもたついて降りるということに・・・さすがです!鍬の使い方も慣れていらっしゃるので、いかに腰に負担をかけずにやるかというのを教えてもらいながら作業をしました。
草を取ったり、泥を掬い上げたりと結構体力仕事です。でも冬はあんまり動いてないからとてもいい運動になっています。
途中でふきのとう発見!
田んぼのヘリや川の近くに沢山生えていました。スーパーでよく見かけるものは花が開く前のもので、とても小さいですが、実際に生えているのはそんなに小さいのはあんまりないんですよね。たいていは花が開いて大きくなっているものが多いです。
採る時期が少しでもずれると、すぐに大きくなっちゃうから毎日見に来ないといけないんだなあっと思いました。花が開いていて多少大きくても食べられる!と教えてもらったので、鍬を片手に収穫♪他にもノカンゾウやスイバなど食べられる野草を教えてもらいました。
そんなこんなでこの日の井出さらいも無事に終わりました。
そして今日の夕飯のメニューがもう出来た! さっそくふきのとうで天麩羅とふき味噌を、ノカンゾウで酢味噌和えを作りました。
ふきのとうの苦味がまたなんともいえない。この苦味は体の中に溜まった毒素を出してくれます。冬眠していた熊も春の山菜を食べて体の中の毒素を排出するそうです。
ここで豆知識!
ふきのとう・・・キク科フキ属の多年草で日本原産の山菜。ふきのとうは蕾の部分にあたり、この花が咲いた後には地下茎から伸びる葉(葉)が出てくる。古くから食用として用いられ、独特な香りと苦味が特徴。早春の食材として天麩羅や和え物などに利用される。
効能→ナトリウムを排泄する役割があって、高血圧に効果がある。むくみをとる作用もあるとされる。
独特の苦味はアルカノイドという成分で、肝機能を強化し、新陳代謝を促進する。
またケンフェールという成分が活性酸素などの発がん物質を抑制する効果がある。
香りはフキノリドという成分で胃腸の働きを良くする健胃効果があると言われている。
(出典:旬の食材百科)
ノカンゾウ・・・ユリ科キスゲ属の多年草で中国原産。根はひも状で楕円状のふくらみがあり、葉は細長く弓状に曲がって垂れ下がる。6~7月頃に葉の間から花茎をのばして黄赤色の花を咲かせる。花は1日だけ咲いて夜にはしぼんでしまう。和え物や薬用ハーブとして乾燥させてハーブ茶として利用できる。
効能→蕾・・・解熱効果
葉・・・不眠の緩和、鎮静作用
根・・・利尿作用
(出典:多摩の緑爺の「多摩丘陵の植物と里山の研究室」)
その季節に採れるものをその時期にいただくというのは、旬だけでなく、体の調子を整える意味でも大切なことなんだなと勉強になりました。というかこれから徐々に春の山菜「ぜんまい、わらび、タラの芽、筍」が出てくるので楽しみです。
あと、これも食べました。土筆
なんかこの佇まいが可愛いと思えるのは私だけ?地元の方はあんまり食べないというけど、私は意外と好きだなあ。味はあんまりしないけど、卵と一緒に炒めたり、人参や玉ねぎ、キャベツと一緒に炒めて塩ラーメンの上にのっけたりと、色んな味付けで楽しんでいます。
土筆・・・スギナと呼ばれるシダ植物門トクサ網トクサ目トクサ科ト
クサ属の胞子系のこと。
多年草。成長するにつれて先端から胞子を放出する。その後に緑色の栄養茎が伸びてスギナが生える。
効能→免疫力を高めるβ-カロテン、高血圧予防のカリウムが豊富。
ビタミンC、E、カルシウム、鉄などのミネラル。
ビタミンB1、B2などもバランスよく含まれている。
食物繊維も豊富で整腸用・便秘解消・コレスロール減少・生活習慣病予防・ガン予防にも有効。フラボノイド系ポリフェノールの一種であるツクシフラボノイドによる抗がん作用・美肌づくり・老化防止効果にも。
(出典:栄養BOX 医食同源)
と、道端に生えている野草にこんなに栄養があるとは!!!
身近にあるものを調べてみてみると本当に驚きがいっぱいです。これも田舎ならではの楽しみの1つです。