柳川暮らしが楽しすぎて困ります ~柳川でビックリの巻~

2017/09/14

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執筆者 阿部昭彦
所 属NPO KATARO PROJECT

 福岡県の最南部、佐賀県と熊本県に挟まれ、有明海に面した柳川市からこんにちは。地域おこし人アベアキヒコです。元・柳川市地域おこし協力隊、最近では「NPO団体KATARO PROJECT」の代表(と言ってもメンバーは私一人)としても活動しています。

 

びっくり

 

 今回は、東京から柳川に移住して3年の生活で、

「へー、柳川ってそうなんだ!?」

とギャップにびっくりしたことの中からトップ3をご紹介します。

 

時差

 

第3位 国内なのに時差がある!

 
 時差というと大げさですが、同じ時間でもまわりの明るさがまったく違う!
 東京と比べるとだいたい30分くらい日の出が遅いんです。たった30分と思うかもしれないけれど、これが体感としてはとても違和感があって、例えば、今年元旦を例にとると、東京の日の出は6:50なのに、こちらでは7:21でした。7時といえば、仕事や学校に行くために忙しく準備を始めている人も多い時間ですが、そのとき実はまだ夜明け前(笑)。外がまだ明けやらず暗いのに、テレビでは7時のニュースが流れているのが、どうしてもしっくりこない。もちろん暗いからというのは遅刻の言い訳にはなりません。
 同様に日の入りも遅くて、夏至の頃だと19:30頃が日の入りです。サザエさんタイムを過ぎてもまだ1時間以上明るいんですね。
 
 ところで、これとは別に人工的な時差もあります。東京では飲み会がお開きになるのは日付の変わる前後。みんな自分の終電の時間はしっかり脳内にインプットされていて、絶対にそれだけは逃しませんよね。どんなに酔っていても、ここだけは死守するのが東京飲んべえというもの。
 しかし、柳川では飲んだ後に電車で帰る人はまずいない。みんなタクシーか代行です。だから、飲み会のお尻が遅いこと、遅いこと。近所の人気barなどは夜中の2時くらいがいちばん混んでいたりする。もしもーし、皆さん、明日もお仕事ですよ!笑

 

交通事情

 

第2位 かなり怖い交通事情

 
 東京を中心とした首都圏での生活に慣れている私は、移動手段というとすぐに公共交通機関、特に電車を無条件に思い浮かべるのですが、スマホで乗換案内を検索すると、想像以上に時間がかかる。まわりにいる人は、

「なんで車で行かないの?」

そうなんです。柳川はまだ電車のアクセスの良い方ではあるけれども、一般的にどこに行くにしても、自動車によるアクセスの方が断然利便性が高い!! 田舎に移住したら思う存分ドライブ放題だ!
 
 ところが、この自動車の運転が、都会では考えられないほど危険なレベル。これから地方移住を考えている人は、本当に気をつけた方がいいと思います。
 前の車がウインカーを出さないので、直進するのだろうと思っていると、曲がりながらウインカーを出すとか、ひどい時はウインカーすら出さずに右左折をする。柳川は細い道が多いこともあるのだろうけれど、左折する際に一度大きく右にふくらんでから曲がることも多い。左のウインカーが出ているから、右側から抜けようとしたら、急に右に出て来てぶつかりそうになりました。
 自分のお目当てのお店が進行方向の右側にあると、反対車線を少し逆走して、そのお店の前に路上駐車をする。用が済んで帰る時も当然のようにしばらく反対車線を逆走。
 
 黄色信号で交差点に入るどころか、もう赤なのに突っ込んでくることも。右折矢印信号で曲がろうとするところに直進車が突撃して来ます。側道から本線道路に入ってくるときに一時停止しない車もよく見かけます。
 前を走っている軽トラが「あ、あっ!」と思っているうちに赤信号の交差点に進入して、横から来た車と事故を起こした瞬間も目の当たりにしました。私と同じ協力隊のうち2名は、一時停止しなかった車とぶつかって自転車をダメにしたそうです。
 いわゆる田舎で車を運転するときは、他の車に乗っているのはみんな80歳以上のおじいちゃん&おばあちゃんで、次にどんな運転をするのか予測不能だから、とにかくこちらはいつでも止まれるような安全運転をするくらいの気持ちでちょうどいいような(苦笑)。
 
 夜の運転も危険がいっぱい! 街灯が少なくて、ヘッドライトの範囲しか見えない道もあって、急に小動物が横切ってひやっとしたことも少なくありません。朝倉方面を走っているときに、イノシシと衝突して立ち往生している車に遭遇したこともあります。
 車ならハイビームにするなどすれば、ある程度の視野は確保されますが、夜の自転車は本当に危ない。自転車のライトだけでは十分な視野が得られず、田んぼや水路に危うく落ちそうになることもしばしば。今は、暗いエリアでは夜の自転車は完全に止めました。都会で自転車生活をしているキミ、悪いことは言わない。田舎では夜の自転車はやめとけ。
 電線の地中化ができていないので、電信柱が道路に大きく立ちはだかり、歩行者も自転車もその部分では車道側にはみ出すしかないのですが、もともと広くない道路なので、すぐ脇をけっこうなスピードで車が通り過ぎていき、本当に怖い思いをします。せめて通学路に当たっている部分だけでも電線地中化ができないものか。これはぜひ柳川市にお願いしたいところです。

 

アポなし

 

栄えある第1位! アポなし突撃訪問当たり前

 
 東京から柳川に移住して最も驚いたのが、アポなしで会いに来る人がとにかく多いこと。
 私は、商店街にあるコラボレーションスペースKATARO base 32にいるのが基本ですが、活動の中で市役所のデスクに詰めていたり、現地に出張していたりすることも少なくありません。
 もともと週4日勤務のシフトなので、ただでさえ42%は不在。そこに出張などが重なれば、商店街にいる日数はかなり限られています。それを知っている人は、

「次に来るの、いつですか?」

とアポを取ってくれますが、そういう人は圧倒的少数派。ほとんどはアポなしで訪ねてきて、会えずに帰るのですが、次に会うと、

「あんたはいつ行ってもおらんね」

と非難するような口調。
 
 会いたいなら前もって連絡してくれ! 市の職員さんが仕事の打ち合わせで来るときにもアポなしだったのは、さすがに驚きを通り越して口があんぐり。おかげさまで今では「柳川で最もアポなしで会えない男」と言う称号をいただいております。苦笑
 農村地帯という地理的条件もあるのかなと最近では思っています。農業をしている人に会いたければ、だいたい自宅か畑に行けばいいわけで、それが柳川の皆さんのスタンダードになっているのかと。

 

農業をしている人

 

 でも、自分の都合を置いておいて思うのは、いつ行っても会いたいときに会えるという関係性って素敵ですよね。わざわざ約束しておいて会いに行くのは、ちょっと堅苦しい。でも誰かとあって話したかったり、軽い感じでちょっと相談に乗ってほしかったりという時もある。そんな時、こうした「いつ行っても会える人」がいるのはいいなって。
 私が学生時代、「徳」という喫茶店に入り浸っていたのも、もしかしたらそういう場所を無意識のうちに求めていたのかもしれません。ビバ、アポなし関係!!
 ただ1つだけお願いしたいのは、「いない=遊んでる」ではないということ。いや、遊んでいる時もないわけではないけどね。ちゃんと仕事もしてますよ、皆さーん!!

 

地域おこし人アベアキヒコ
http://abeakihiko.strikingly.com/

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