まつりだ わっしょい!!!! ~ 広島県呉市 吉浦かに祭り ~
- 執筆者 小林恵子
- 所 属えん(縁)もたけ(竹)なわ
2020/02/20
広島県呉市からは小林です。広島県呉市は、広島県の南西部に位置する市です。映画「この世界の片隅で」の舞台でもあります。
ウィデキペディアによれば、呉市は、『地形的に天然の良港と言われ、古くは村上水軍の一派が根城にしており、明治時代以降は、帝国海軍、海上自衛隊の拠点となっている。』とあります。
市町村合併により、呉市も広範囲であります。牡蠣の養殖も盛んで、牡蠣の生産量は日本一だとも言われています。
私の住む吉浦は呉駅から車で10分ほどのところにあります。落ち着いた町です。
吉浦八幡神社からの眺めです。
11月のはじめに吉浦八幡神社で、盛大な秋祭りがありました。地元の方から
「吉浦はいなかじゃけんね~~」
「いなかのまつりよ」
「いなかを楽しんでください」
といわれることが何度かありました。
瀬戸内海に浮かぶ島。小豆島から夫の転勤により9月に引っ越したばかりの私には、大都会に見え、とてもいなかとは思えません。
『いなか』とは何ぞや。
いなかマガジンは、自称『いなか』在住でよいと言ってくださっています。いなかの定義のわからなくなった私は『いなか』をウィキペディアでしらべてみました。
『田舎は、都市、都会、都(みやこ)などの対義語となる概念』とあります。
対義語の『都会』を調べましたら、『都市的地域を指す俗称』となっています。
『都市的地域』を調べましたら、『どの周辺に比して高い人口密度をもち、多数の人工構造物などが特徴となっている地域』とあります。
地元の方々に「吉浦はいなかじゃけんね~~~」と言われ続け、いなかとはなんぞや、と思いながら過ごした日々でした。
お祭りの話題となったときに、地元の方からは『吉浦はいなかじゃけんね~~』が聞かれます。そんな、いなかの様子をご報告をさせていただけましたら幸いです。
吉浦かに祭りは、日本の祭り100に入っているお祭りだそうです。秋祭りの時期に、かにが大量に採れたため、かに祭りと言われているそうです。お盆とお正月に帰省しなくても、お祭りには帰ってくる人もおられるくらい楽しみで盛大なお祭りだとのことです。
JR吉浦駅をでると、おまつりをイラストにしたウエルカムボードがお迎えをしてくれます。お祭りに登場をする『ばくろー』と言われる鬼?だそうです。
お祭2週間以上前から、ご近所はそわそわしているように感じられました。気のせいか、井戸端会議がいつもより増え、井戸端会議に男性も交じっています。ふだんはご高齢マダムばかりの井戸端会議も、男性ばかりの集まりもみられます。
地元の機関紙「KURE:BAN」でも『地域のお祭り』特集が組まれました。呉市の各地域の各神社で、9月から11月にかけて40か所以上の場所で秋祭りが催される様子です。
クレイバンによれば、表紙の竹筒を持った鬼のような写真は『やぶ』と言われる、神様の警護をするものだとのことでした。鬼のような面をかぶり、竹筒を持っております。この地域独特の風習のように感じられました。
吉浦八幡神社では、10月5日、6日、7日と催されると、張り紙がはられましたそのうち、のぼりが各町内にたちました。
いよいよお祭りのテンションが伝わってきました。
町中、結界が張られました。縄を軒に渡し、和紙をはさんでいく。町内の方々の手作業にて行われました。
祭り前から、ご近所はまつりの話や準備をいろんなところでされていました。そわそわした雰囲気が伝わってまいります。ご近所も、引っ越したばかりの私たちのために、お祭りの楽しみ方をいろいろ教えてくださいます。これまで話すことのなかった方ともお祭りの話題で楽しくお話ができます。
吉浦のかに祭りは、各町内にそれぞれのお神輿があり、それぞれの町内から出ていき、午前中に吉浦八幡神社に上がり、午後からお神輿がお宮を下り、その後広場に出て、夕方から広場に各町内のお神輿が集まりそれも見どころであるとのことでした。新参者の私ですら、お祭りを通して、ご近所の方とのつながりができました。
お祭りは3日間ありました。いつもとは別の時間が流れる3日間でした。昔はもっと賑やかですごかったんよ~~とよく聞きます。今は、神輿の担ぎ手も減ってきているそうです。
お祭りで最も盛り上がると言われる6日のお神輿の日がやってきました!!!
ご近所が声かけてくださり、私の町内の龍のお神輿が出るところを見に行きました。何人も集まられていました。神龍の手ぬぐいをいただきました。いよいよお祭りムード満載です。たくさんの担ぎ手に担がれたお神輿の神龍は、なんと煙を吹きます!
『やぶ』が登場しました。
『ばくろー』たちも登場をしました!!
神龍のお神輿は、たくさんの担ぎ手によって吉浦八幡神社に向かっていきました。午後から見られると言われる、お神輿が階段を下っていくほうが見ごたえがあるとのこと。午後から吉浦八幡神社に向かいました。
写真ではわかりにくいですが、神社の103段の急な階段を大きいものは1トンもあるお神輿が下りていきます。ただ下りるのではなく、神様に会いたいために、階段を下りてはまた上がり、下りてはまた上がります。ただ下りるだけでもなかなかの階段です。
その階段を下りては上がり下りては上がり。すごい熱気です。八幡神社の上にも下にもたくさんの見物人でした。私には初めての盛大なお祭りでした。
各町内で協力しながら、お祭りを作り上げる気概を感じられました。お祭りを通して、新参者の私も仲間に入れていただく。地域のつながりを感じました。隣は何する人ぞ、ではない、近所と力を合わせてお祭りを盛り上げる。
これが、吉浦の人の言われる『吉浦はいなかじゃけんね~~ 楽しんで!!』のように感じられました。
ほどなくして、吉浦の恵比寿神社のお祭りがありました。
ビンゴに餅投げ、おうどんがおいしく持ち帰りもできる、とご近所から教えていただきました。お祭り当日、もちろんビンゴ大会に参加をいたしました!!1回100円、はずれてももれなくティシュとお菓子をいただけました。
おうどんは、呉名物『細うどん』絶品です!!! 餅投げは、三ケ所からもたくさんの紅白のお餅が投げられました。
久かたぶりの餅投げでしたが、たくさん拾わせていただきました!!!大量の餅投げでした!!紅白のお餅はもちろん手作り、お餅一つひとつをビニールに入れ、ホチッキスで止める。すべて町の方の手作業であるとのことです。ここでも、町の方々の結束を強く感じられました。
ご近所で、盛大なお祭りが2回も。地元の方々の結束を強く感じられました。お祭りをきっかけにご近所と話しをする機会も増え、お知り合いも増え、新参者も一気に地元への愛着は倍増いたしました。手作りのお祭りを通し、老若男女、いろいろな方とつながれるお祭りがあることは、都会ではなかなかないことではないかと感じられました。
地元の方が、『いなかを楽しんで~~』と言われる意味が分かったような気がいたしました。
引っ越して間なしの秋祭りでしたが、不安でいっぱいであった新しい土地での生活も、お祭りで一気に吉浦のことが好きになり、楽しくなってきました。
そうするうちに、お店で『福引補助券』をいただきました。
ピンクの補助券は、手作り感満載のなつかしい風合いです。年末に吉浦で1000円買い物をすると1枚もらえ、5枚たまると福引が一回できるそうです。引き続き、祭りだわっしょい!!な雰囲気です
『昔は商店街もお祭りも、もっとすごかったんよ~~』
と地元の方からは聞かれます。私には十分すぎるすごい地域です。神社を中心としたお祭りを通して、地域が一丸となり、これまでの伝統を守り、引き継ぎ、つながっていく。
これが、吉浦の方の言われる『いなか』、そして『楽しんでね』なのだと感じれられした
まつりだわっしょい!!!
吉浦の楽しみは、年末年始までしっかりと続きます!!!
お祭りがあるから地域とのつながりも新参者でもできました。引っ越した新しい土地で、竹細工の仲間を募ろうと吉浦で竹細工体験会をはじめました。
つながりを大切にするそんな地盤があるためか、思っていた以上に早く竹のお仲間が集まりました。竹の魅力を皆で楽しみながら地元の方とゆるやかに楽しくつながれる。そんな場が、新しい場所に越したばかり、不安でいっぱいの中の生活の大きな癒しとなっています。竹細工体験会が、私のオアシスになっております。
吉浦が『いなか』なのであれば、横のつながりを大切にするそんな姿勢を私も大切にしたく思います。
まつりだ!!わっしょい!!!
私も吉浦をわっしょい!!楽しみます!!!!