四国遍路の最高所を歩いて巡る

 女性専用の民泊&へんろ宿 「シェアハウス土佐指南家」おかみのレイです。

 昨年 2 月より始めた四国遍路はコロナ感染予防のため状況に応じ、休止しながら少しずつ続けています。

 高知の 30 番札所善楽寺からスタートして、愛媛の巡拝を終え香川へ。四国遍路 88 か所で最高所の 66 番札所雲辺寺(標高927m)と 67 番大興寺を1 日かけて20kmを歩いて巡りました。

 

 「遍路ころがし」と呼ばれる、難所の一つである雲辺寺は勾配のきつい山道を 2 時間半ほどかけて歩き、むし暑さもあってヘトヘトとなりながらも到着できました。

 道中、何度も今回はたどり着けない?もうダメか?と、くじけそうになりましたが、へんろ道にあった励ましの言葉の札を見ては奮起しました。一歩ずつ前へと自分に言い聞かせて進み、到着できた時の達成感は最高でした。

 

雲辺寺からの眺め
雲辺寺からの眺め

 

むかし話の看板
むかし話の看板

 

 眺めがよくて、その景色を見ていると疲れもとれて、だんだんと癒やされていきます。

 山道で目にした景色、山野草の花々などに、どれだけ元気づけられたことでしょうか。諦めずに歩いてよかったと心から思いました。清々しい気持ちに満たされ、雲辺寺からの眺めを満喫しました。

 

雲辺寺の五百羅漢
雲辺寺の五百羅漢

 

ユキノシタ
ユキノシタ

 

マムシグサ
マムシグサ

 

 標高 927m まで無事にたどり着き、安心したせいか、雲辺寺での写真を撮るのを忘れていて大笑いです。帰り道の参道や眺めた景色は撮っていたのですが、それほど疲れて余裕がなかったのかと苦笑しました。

 水分補給、おやつなどの休息も大事でした。梅のような塩分のあるもの、ビスケットやドライフルーツのような甘いものの両方を持参しています。ふらつきそうになる前、汗をたくさんかく前に水分やおやつなどをとるように心がけています。

 梅干しは急な腹痛や体調不良時にも効果的です。前日の睡眠不足なども体調によくなくて、昨年の夏には途中で諦めて帰ることもありました。事前の体調管理の大切さをこの 1 年で身をもって感じています。

 

 雲辺寺はロープウェイもあるので、次回に楽しむこととして下山しました。

 平地に降りてきた時に、あんなに高い所まで歩いたのかと驚きました。

 へんろ道は、山を越えることが多くて自分の歩いた軌跡を地図などで確認するのが歩きへんろ後の楽しみとなっています。アプリを使い、歩いたコースを手軽に振り返ることも、できるようになりました。

 

遍路道からの眺望
へんろ道からの眺望

 

へんろ休憩所の癒し
へんろ休憩所の癒やし

 

 山道を上がり高所から見える町並みや海など、普段目にすることがない景色を見ることは、気分転換につながっています。これが重要なポイントで、しんどくても続けられるのではないかと思います。

 歩き遍路を何度も行っている方の気持ちが、少しずつわかるようになってきました。例え、足が痛くてロボットのような足取りになり元に戻るのに 1 週間かかっても、やはりまた歩きたいと思うように変わってきました。

 

 便利なアプリで、歩いた道を振り返ることができ感動していますが、へんろ道にある看板に記載された内容に読みふけて立ち止まることもよくあります。かつて馬で物品を運ぶ重要な街道だったこと、逸話に基づく地名の由来などに見入ってしまいます。

 休憩所の手作り看板やイラストも癒やされています。ヘトヘトになっても、ほっこりする言葉やイラストを見ると不思議と力が出てきます。いつかは、励まされる側から励ます側になりたいと思うようになりました。

 

遍路道の看板
へんろ道の看板

 

66番と67番間の休憩所
66 番と 67 番間の休憩所

 

 苦しい時もあるけれど、それを何とか乗り越えたときの充実感、達成感に満たされる自分がいます。

 先は長いけれど、いくつかのしんどさを経験することで自分のペースが少しずつ掴めるようになってきました。

 お遍路をされているお客様との接点も増やしていきたいので、頑張って 88 か所を無事巡拝したいと思います。

 88 か所と別に四国別格 20 霊場もあり、可能な範囲で巡っていきたいと考えています。

 

 歩き始めた初日は 10km で歩けなくなった私が、1 年後には 1 日 25km ほど歩けるようになりました。継続は力なりといいますが、まさにそのとおりです。

 土佐指南家の近くにある 30 番善楽寺でご縁をいただき始めた四国遍路がこんなに身近な存在となるとは予想もしていませんでした。

 

車窓からの夕日
電車の車窓からの夕日

 

 最初で最後かもしれないと言い聞かせて、続けている歩き遍路は自分自身の意識を大きく変えてくれました。

 これまで見過ごしてきた自然、季節の動植物などを身近に感じ、その中では自分の存在も小さく感じられ、日頃の悩みなども些細なことだと感じるようになっています。

 自身と向き合うことで、人への感謝や存在の大切さを今まで以上に思うようになってきました。帰り道に電車から見た夕日は、1日頑張った自分へのご褒美のように感じ、美しく心満たされる時間となりました。

 

 土佐指南家は、これからもお客様に寄り添っていきます。

 実体験の歩き遍路で見つけたことなどについても伝えていきます。四国遍路のことや高知のことなど、お客様との時間の中で語っていけたらいいなと思っています。そのためにも自身が遍路を続けて、見た景色や感銘を受けたことなどを土佐指南家の HP やブログでも紹介していきます。

 自粛生活が続く中で、気分転換をはかる方法の一つとして、皆様にもおすすめします。

 

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    • 和田玲子