江田島荘の門松を作らせていただきました
- 執筆者 小林恵子
- 所 属えん(縁)もたけ(竹)なわ
2023/03/17
広島県江田島からは小林です。
江田島は、広島市からフェリーで30分。呉市からはフェリーで20分。高速艇10分、呉市から橋でも渡れる島です。
大小9つの島々で構成されています。海に山に。海水浴に登山にキャンプに。豊かな自然を五感で楽しめる島です。
そんな風光明媚な江田島に『江田島荘』というホテルがあります。
「江田島荘」から、門松のご依頼をいただきました。私は小さな卓上門松は毎年作っていましたが、大きなのは初めてです。
皆の知恵や力で作ろう!!と竹細工同好会「竹の会」でお受けすることになりました。
ホテルの正面玄関に飾られる門松!! 年末年始というたいせつな時期に飾られるものです。
相応しいものでなければと、色々なサイズの竹を切ってきてどのようなものが良いのか何度も試していきました。
太さや長さが違うと大きく感じは変わってきます。土台はどんなのがよいのか ホームセンターを回りました。色々見て回り、良い植木鉢が見つかりました!!
門松についてです。
お正月には年神さまがやってこられます。門松は、年神さまが、その家にたずねてくるための目印となるそうです。
そのため年神様をお迎えするために門松が必要になるそうです。年神さまは尖ったものを目印にするので、松や竹が使われているとのことです。
門松に詳しい方に、門松についてお聞きしました。
棒状の長いものが一つあれば、それを目印に年神さまが来られるそうです。それがあれば、あとの飾り付けは自由だとのことでした。
竹が1本だけの門松もあります。昔は松や竹、南天にコモなど、身近にあるものを使って作られていたとのことでした。江田島荘の門松も、なるべく江田島の素材で作れたらと思いました。
門松には、梅や松、南天などが飾られています。それぞれが縁起物です。
松は、古来より神が宿る木と考えられてきたそうです。松は樹齢が長いものもあるため、不老長寿にも結び付けられ、縁起がよいとされています。
竹は、成長が早く生命力や繁栄のの象徴といわれています。しなやかで強い性質から 誠実な心や、強い志の象徴ともされています。
梅は、他の花に先駆け早く咲くので、出世や開運の象徴とされています。南天は、難を転じるとして縁起のよいもとされています。
ホテルにふさわしい門松の飾り付けもどのようにすればよいのか。頭を巡らせる日々でした。
そんななか、江田島荘の門松作りに先駆けて、事前にコミュ二ティスペースフウドにて、門松作りのワークショップをさせていただきました。
海の見えるコワーキングスペースフウド。私はさいさいコワーキングスペースを利用させていただいております。
いなかマガジンもここで書くとはかどります!!
ワークショップの内容は、お家の玄関先に飾れるようの門松、卓上門松の作成です。江田島荘の大きな門松の土台も皆で取り組みました。
植木鉢にコモを巻いてきます。コモを縄で固定します。
「男結び」という縁起のよい結び方があります。固定もしっかりできます。「男結び」の達人がいらっしゃり、教えていただきました。
だんだん江田島荘の門松組み立て本番の日が近づいてきました。門松を飾る時期もあります。
調べましたら、
~松の内の期間~
12月13日~1月7日(関西は1月15日までの期間)
12月13日は「正月事始め」。お正月の準備を始める日といわれます。
29日「苦」を連想、「二重苦」「苦が松(待つ)」、31日一夜飾り(神様をおろそかにしている)、は避けた方が良い日となります。
●縁起が良いとされる日
28日は日本では幸運を意味する「末広がり」の8が含まれていて、縁起が良い日とのこと。
クリスマスが終わった26日に組み立てることになりました。
江田島荘の門松には江田島らしさをとのことで、オリーブ・金冠・花木・ミモザ・牡蠣の殻などあしらいました。
江田島の特産品オリーブです。オリーブは平和の象徴といわれ 玄関先に置くと縁起がよいとされています。
江田島では色々な柑橘が植えられています。いろいろな金柑もあしらいました。金柑は黄色い実がなり、金運や運気アップで縁起のよいものだと言われています。
竹でお世話になっている方に、江田島らしくオリーブや牡蠣殻などをあしらわれたらとアドバイスをいただきました。
江田島の方が急遽のお願いも快く引き受けてくれ、花木を譲っていただいたことで、他に類のない門松となりました。
門松は、竹、土台、土、飾り、など分けて江田島荘に運び、当日組み立てました。
イメージトレーニングは何度も何度もしました。小さい門松をたくさん作ることで、イメージを膨らませていきました。
実際どんなになるかドキドキしながら4人で組み立てました。
当日は、組み立てるだけだと思っておりましたが、良いものを作ろうとすると、時間もかかりました。
完成したときは、門松をお受けした時のドキドキから、ワクワクに変わりました。
私一人の力では到底できないことでした。さまざまのお力の上完成しました。
1月6日に撤去しました。10日間ほど飾られました。花木が枯れていないか、ホテルの方も見てくださいますが、気になり私も何度も様子を見に行きました。
門松約10日間という期間限定なのがより一層貴重に思えました。
2022年は、たくさんたくさんの門松を作り続けました。たくさんの年神様が江田島にも来られたことと思います。
ますます素晴らしい2023年になること間違いなし!!門松を通じて、日本の事を知り、江田島のことを知り、いろいろな素晴らしいご縁が広がりました。
感謝の年末年始です。2023年も竹に親しみ竹を楽しんでまいります。
人が山に入ることで山は守られます。今年も、自然とともに楽しんでまいります。
長文お読みくださり、ありがとうございます。