オモテのテーマとウラのテーマ
- 執筆者 中橋啓太
- 所 属フリー
2023/04/28
3月25日〜26日、四国吉野川大歩危小歩危エリアにて「吉野川レースラフティング大会」が開催されました。
雨模様となるタイミングもありましたが、熱戦が繰り広げられました。
昨年からレースラフティングの運営に携わっており、いくつか感じたことがあったのでつらつらと書き綴っております。よろしければご覧ください。
限られたリソースの中で
今回、競技中の妨害行為等を撮影するジャッジ用カメラの設置、スマホを使用してのタイム加算情報の共有、チャットを利用した素早いレース結果共有、レースラフティングはタイムを競い順位が決まるため、タイム集計の機材、手法を試してみました。
その他にも現場のスタッフの皆様が臨機応変に対応いただき、その場で多くの手段を試した大会でした。手ごたえがあったものや、実用には改善が必要なものなどが分かったので非常に実りある大会となりました。
数回ですが、これまで大会運営を携わり感じたこと。レースラフティングは運営手法の自由度が高く、運営側のスタイルを表現できる部分が多くあるということ。
例えば、大会のレギュレーションに関しては一定の基準はあるものの、環境や状況によって変化します。白黒ハッキリさせるのか、グレーゾーンを設けるのか、レースラフティングはグレーゾーンの部分が大きく、運営側のスタイルに委ねられます。
そのため、運営側としてのスタイルを限られたリソースの中でどれだけ出せるかが、運営の楽しさでもあると感じております。
大会の意義もスタイルを体現するひとつ
自由度が高いため運営手法の効率化、向上を目指せば話題は尽きることはありません。しかも、今回の「吉野川レースラフティング大会」は世界選手権出場の権利がかかっていたため、競技周りの話題に終始するのが予想されました。
このままだと何となく「手段が目的になる」感があったので、大会の意義があるといいなと思ってやったのが、学生の運営スタッフ募集でした。大会のオモテのテーマが世界選手権大会の権利選考大会なら、ウラのテーマは各地でのラフティング大会創出のための大会でした。
レースラフティングの大会は頻繁に開催されていません。年間の大会開催数は把握しているもので年間に十数回。
競技会場設営の難しさ、運営費の問題、人材の問題、安全面の担保、競技人口の少なさ等、問題を上げれば尽きることはありません。トライ&エラーを繰り返しながらブラッシュアップを目指す!と意気込んでも開催回数が少なく、トライもエラーもブラッシュアップもできない状況だと考えています。
この状況を打開するために学生のスタッフ募集を行いました。大会運営に携わり少しでもノウハウと経験値を得ることで、学生の皆様が自身の活動地域での大会開催に繋がり、年間の大会開催数が増えるのではないかと考えました。
流水での開催が難しければ、プールや湖、種目も簡単なもので充分だと思っています。かといって、自分が呼びかけても簡単にことは進まないと思うので、地道にやれることをやって実績を溜めていくしか無いです。
実際に今回の募集に関しては、人数が集まらず実施できなかったので何も言えません。次回への課題です。
さいごに
大会終了後、
「運営してくださりありがとうございました」
「素晴らしい運営でした」
という言葉をいただきました。
気持ちとしては嬉しいやら恥ずかしいやら、すべてスタッフの皆様のおかげなんです!やら、至らぬ点がありすみません。やらといった感じです。
自分の考えとしては、すべては参加者の皆様に還元され、参加された方が満足していただくのが理想です。さらに運営スタッフはじめ、関係者の皆様が満足すればさらに良し!
主人公は参加者の皆様であり、輝ける場を提供するのが役目だと考えています。お褒めの言葉はあり難くいただきながら、気を抜かないように頑張りたいと思います。