上映会&みまきマルシェ
2014/04/22
昨年の年末、12月30日のこと。
年内のゴタゴタもようやく片付いて帰省の準備をしている時に、1本の電話が鳴った。
「今度、映画の上映会をしませんか?」
電話の主は自然農の農家の梶原くんだ。
電話の要件はこうだ。
≪世界が食べられなくなる日≫というドキュメンタリー映画がある。
“遺伝子組み換え作物”と“原発”について扱った映画なのだが、
それをオーガニックマーケットの「みまきマルシェ」と同時開催にして、
福田百貨店で上映しないかという話だ。
「え?っていうか師走ですが( ̄△ ̄;)」
というリアクションは心の中だけでしまっておき、
その日のうちに喫茶店で落ち合い、打ち合わせすることにした。
梶原くんは一度この映画を見たことがあり、
いい映画だったので宇和島でも上映したいと思ったそうだ。
もともと福田百貨店としても、
“みまきマルシェ”で食に関する上映会したいと思っていたので、2人の想いは一致した。
上映会の日を2月上旬と決めたので、イベント企画と同時に開催まで1ヶ月半をきってしまった。
なんてタイトなスケジュール(泣)。
例年この時期はゆっくり出来るのだが今年はそうもいかないようだ。
チラシ作りから出店依頼、後援申請、果てはラジオでのPRまで
正月休み返上で2月までバタバタと頑張った。
上映会を赤字にならずに開催しようと思えば、最低でも60人以上は集めなくてはいけない。
今回はイベントの規模も大きくて、これまでの倍くらいの出店者さんに出店して貰うことになった。
出店者さんの売り上げも考えたら200人ぐらいの来場者は欲しい所だ。
しかも会場はここ御槇(みまき)。
“寒い冬の間は人が来ない”のが定説となっている御槇である。
“人が来ない所に人を呼ぶ”という、まさに僕たちのプロジェクトX。
そんなこんなで、
「ちゃんと来場者があるだろうか?」と、ドキドキしながら迎えたイベント当日。
出店者さんの準備も進む中、上映30分前の開場の時間を迎えると、
まだ会場設営をバタバタとやっている段取りの悪い主催者の目には、
予想以上にたくさんの方が来ている姿が映った。
感傷に浸っている余裕はなかったが、心の端でホッとした。
だがしかし、
ホッとしたのも束の間、ここで一大事件が発生!!
今朝の今朝まで順調に動いていたパソコンが、
この日に限って起動しない(((;゚д゚;)))
何度やっても起動しない(((;゚д゚;)))
何度やっても起動…
何度やっ…
何…。
パソコンさん、あなたが起動しなければ、
ブルーレイディスクが上映出来ませんΣ( ̄□ ̄lll)
まさかの機材トラブル。
主催者さんの心臓が止まってしまいますよ!!
神さまー(。´Д⊂)
…。
上映の30分前に突如瀕死の状態になった主催者さんは、
まさに走馬灯のように頭をグルグル回転させて、どうにかリカバリーする方法を考えた。
きっと顔面蒼白だったに違いない。
そうだ!予備のDVDがある!
これなら画質はちょっと劣るけど、我が家のDVDプレーヤーを外して持って来れば使えるはずだ!
・・・が、あぁ゛~!!
DVDは梶原くんに貸していだぁ~(。´Д⊂)
ヤバイ!果たして今日持って来ているのか!?ヤバイ!!
え?持って来てる?やった!九死に一生だ!!神さまー!!(*´∀`)ノ
「昨日バッチリセッティングした配線が水の泡だよ( ノД`)」
と嘆きながらややこしい配線をつなぎ換え、いざプロジェクターを起動!!
ウイィーン…。という順調な起動音♪
よしこれならいける!ヽ(≧▽≦)ノ
…と思ったその矢先、
バチン!
という音と共に突然目の前が真っ暗になる出来事が…。
え?真っ暗?目の前真っ暗( ・ω・)
げ!ブレーカー落ちたΣ( ̄□ ̄lll)
神さま―(。´Д⊂)
慌ててブレーカーの元に駆けつけ、復旧。
原因はこの日の寒さに備えて準備した“コタツ”。
古民家でのコタツ4台同時使用はやはり無理だったか。。。
上映中は飲食コーナーのコタツはちょっと止めておこう。
ふー。これでいけるはず。
再度プロジェクター起動!
ウイィーン…。
・・・。
・・・。
・・・。
・・・映らん。
映らん(((;゚д゚;)))
どーすんのー!神さまぁぁーぁぁあ、
あ、プロジェクターの線が刺さってないだけじゃん。
ビビった( ノД`)
あ~、映った映った( ̄△ ̄;)
本当心臓に悪いわ。
そんなこんなで何とか無事に上映出来そうだということになり、
顔にも血の気が戻って来た上映時間の5分前。
ふとパソコンを見てみたら、
…起動してるし(。´Д⊂)
今ごろ起きるなんて、何て寝坊助くんなのあなたは!!
で、結局パソコンにつなぎ換えて当初の予定通り、ブルーレイディスクで上映。
この30分のドタバタは何だったのか…(。´Д⊂)
死の淵から何とか生きて帰った会場を眺めると、
主催者が朝っぱらから三途の川で水遊びしていたとは知る由もない皆さんがいて、
とても素敵なイベント会場の雰囲気がそこにはあったのだった…。
ということでここからは、無事に開催された会場の様子とイベントの報告☆
【あにとや】さん
四万十町のお茶農家さん。
無農薬無化学肥料で自家栽培し、手作業で釜炒りしたお茶を持ってきてくれました。
あとクラッカーとかビスケットとかも。
この釜炒り茶が本当に美味しくて、
美味しくて美味しく♪
だからお願いして福田百貨店で今後販売させて貰うことに。
【梶原げじもん農園さん】
宇和島で無農薬無化学肥料の自然農で野菜を作っている農家さん。
今回の上映会の言い出しっぺさん。
この日はお野菜を出品。
梶原くんのおかげで今回の素敵なイベントが出来たので、感謝感謝♪
遺伝子組み換え食品を実生活で見分けるための「買い物指南」講座や、
映画を10倍楽しめる「わかる討論会」のコメンテーター役など、
この日は1日ガッツリ活躍して貰ってご苦労様でした。
【おくたに農園】さん
吉田町で無農薬で栽培をしている柑橘農家さん。
自然農で栽培した柑橘を出品。
奥谷さんの柑橘ジュースは絶品!
愛媛でも無農薬の柑橘ってまだまだレアなので、
奥谷さんのような農家さんに頑張って欲しい。
【茂ちゃん農園さん】
宇和島で自然農法の野菜を作っている農家さん。
自然農法のイチゴを出品。
無農薬のイチゴって実は超レア。
茂ちゃん農園の無農薬のイチゴが食べられるというだけで、
宇和島に住んでいて良かったと思えるくらいの出来事なのです。
この日もあっという間に売り切れたので、何とか最後の1パックを写真に納められたくらい。
【BOULANGEREI RIZ(ブーランジェリー リズ)】さん
宇和島の商店街にある米粉パンのパン屋さん。
この日はみまきマルシェの趣旨に合せて、原材料にこだわったパンを焼いて貰いました。
食べ損ねたけどネーブルデニッシュ食べたかったな~。
【ナチュラル工房la vita(ラビータ)】さん
お隣愛南町の天然酵母のパン屋さん。
どれもこれもオシャレなパンが目白押し☆
自らも自然栽培で畑をするほど食材にはこだわりを持っているパン屋さん。
この日は自家採取のした自然栽培の胡麻の量り売りもあったので、当然買いましたよ~。
【ポン菓子屋りんでん】さん
西予市宇和町からいつもみまきマルシェに出店してくれるポン菓子屋さん。
お米と砂糖で出来てしまうポン菓子って、今の時代も良いと思う。
持ち込みも出来たり、白米だけではなく色んな種類があったりして楽しい。
たまに「ボン!」という音を鳴らし、イベントを盛り上げてくれるありがたい存在。
この日は投げ銭ライブでギター演奏もお願いしました。
歌ってポン出来る楽しいポン菓子屋さん。
【あいたる屋】さん
御槇と高知の県境からの出店。
本場インド仕込みの本格インドカレーをはじめ、
豆乳チャイや天然酵母マフィンなど幅広い料理が出来るあいたる屋さん。
もちろん原材料にもこだわって作っているので、美味しい料理を安心して食べられるありがた~いお店。
【カゴノオト】さん
四万十町で夫婦でカフェを営むカゴノオトさん
お店がそのままやって来たんじゃないかというくらい立派な店構えにビックリ。
四万十の地元の食材を使ったパスタはとっても美味しくて、おかわりしたぐらい美味しかった。
カゴノオトさんも食材にはこだわりをもっているお店なので、安心して食べられるのがうれしい。
この日は投げ銭ライブで奥谷さんとコラボ演奏も。
カホーンという箱型の楽器を使いその場のフィーリングで歌う独特な演奏は、
ちょっと日本人離れして民族音楽のようで聞き入ってしまいます。
【米倉種苗園】さん
ちゃんとした写真を撮り忘れてしまい、横顔で失礼します(^^;)
宇和島の商店街で100年続く老舗の種屋さん。
固定種や在来種の種を厳選して持って来て頂きました。
固定種の話や、自然農の話が通じるありがたい種屋さん。
幅広く知識が豊富で、総合アドバイザー的な方、農に関しての宇和島の至宝。
【きまぐれ工房源さん】
駐車場案内から会場案内まで活躍していた源さん。
実はスタッフではなく、シュロの葉っぱでバッタを作り出すスゴ技の持ち主。
ただのハッパが精巧なバッタになって行く過程は必見!
大人も子供も見とれます。
大人気の焼き肉のたれ、「あほたれ」「ばかたれ」シリーズも出品。
【日々希舎さん】
「えひめのちいさな出版舎」としても活動する、松山市在住の編集者と芸術家のふたり組。
ポストカードやリトルプレスなどをご出店。
どれもこれもかわいくて、どれもこれも欲しくなるので要注意!
【自然派美容師MIKAMOさん】
自然派美容師のMIKAMOさんが、セルフカットのアドバイスや髪のお手入れなどにお応え。
今後もマルシェに参加して貰いたい。
・・・ところだけど、この1週間後に海外に移住!
実に残念。
【茅葺探偵団】
友人の一級建築士が愛媛県内に現存する茅葺建築をくまなく踏破。
その写真とMAPを本邦初公開!
これだけ茅葺の建物が残っているのかと思ったり、これだけしか残っていないのかと思ったり…。
現在も福田百貨店にて展示中。
【ayaさん】
宇和島でいろんなイベントを主催しているayaさん。
今回は一出店者としてプリザーブドフラワーのリースなどを作って出店。
お友達の多肉植物と合せて、オシャレなインテリア植物コーナーとして華のある一角。
以上が今回のイベントの出店者の方々。
宇和島はじめ南予圏域には、まだまだみまきマルシェのようなオーガニックイベントが少ないので、
そういうものを出店出来る出店者さんも少ないのが現状だけど、
でも今回多くの出店者さんにお集まり頂き、これだけのイベントにすることが出来たのは主催者としてとても感謝感激♪
今回映画の上映と合せて、「映画が10倍楽しめる『わかる討論会』」というのを開催。
種のエキスパート米倉種苗園の米倉さん。
自然農のエキスパート梶原げじもん農園の梶原くん。
話せる主婦代表ayaさん。
3人にご登壇頂き、それぞれの専門分野から遺伝子組み換え作物について、初めての人にも分かりやすく解説頂いた。
この討論会が予想以上に聴衆も巻き込んで大きく盛り上がり、
映画だけでなくこういう討論会もセットで開催するスタイルを、今後も続けて行きたいと思わされた。
自分も司会として登壇していたため、写真が撮れていないのが残念なところ。
あと固定種・在来種の種の交換会も開催。
まだまだ交換する種を持って来て貰える方は少なかったものの、興味を持っている方は多く、
今後も定期的に続けていくことで、固定種の種のネットワークが出来て行けばよいと思う。
今回のみまきマルシェは主催者が言うのもなんだけど、とても充実していたと思う。
来場数をみても、出店者の方々の顔ぶれを見ても、内容的にも、イベントとしてワンステップ次の段階に上がったと予感させるような、そんな充実感があった。
みまきマルシェは宇和島圏域にオーガニックな文化が根付いていく為の、場づくりに役立てば良いと思って開催している。そういう情報発信の場がないことには、なかなか広がって行かないと思うので、今後も継続して開催していきたいと思っている。
最後に、次回5月4日(日)のみまきマルシェの案内をして、お仕舞にしたいと思う。
次回のみまきマルシェは【はちみつ】にスポットを当て、“はちみつまつり”と題して開催!
プロの養蜂家を招いて、市販の廉価なはちみつから、
本物の日本蜜蜂の地蜜までを食べ比べる『味くらべ会』を開催。
同じはちみつでもこんなに違うのか!?という驚きを体感!
ミツロウを使った体験ワークショップでは、手がツルツルになるミツロウハンドクリーム作りを堪能!
そしてメインイベントとして、
ネオニコチノイド系農薬とミツバチの大量死を追ったドキュメンタリー映画、
『ミツバチからのメッセージ』というドキュメンタリ―映画を上映。
前回の映画に引き続き、
「知ったら怖い、知らないと怖い」系のドキュメンタリー映画。
何となく聞いたことがあるな~という話を分かり易く1時間にまとめてあり、
とても見やすい内容なので一般の人にもオススメ!
それと合せて今回もトークショーを開催。
題して『甘~いはちみつの、甘いだけじゃない話』
はちみつ業界の裏話や、みつばちを取り巻く現状などを、
養蜂家の方と自然農農家さんなどが登壇して分かり易く解説。
その他、
各出店者さんには「はちみつ」を使ったメニューを出品依頼中。
甘いはちみつメニューを食べながら、甘いだけじゃない話を聞く、
「美味しくてためになる“みまきマルシェ”」を今回も開催!
GWのご予定がまだ決まっていない方は、この機会にみまきマルシェにぜひご来場ください★
出店者も募集中!
詳しくは福田百貨店のHPをご覧いただくか、
僕の方までメールでお問い合せ下さい。
mimaki@fukuda100.com