ちょっとシビアな地域の話。

2012/08/08

こんにちは、高橋です。僕はNPOの職員で、

仕事で地域に関わることも多いのですが、

ちょっとシビアな地域の話もしてみたいなと思い書いてみます。

 

 

若者が地域に住むことは、地域の人はとても喜んでくれます。

最近では高知の地域も過疎・高齢化が進み、

保守的過ぎて若者が来ることを拒む地域も減っていると思います。

なので、若者にとっては

”気に入った地域で、気に入った仕事を創って働くのであれば、どこでもあり”

という状況かも知れません。

 

が、地域に受け入れられるにはあたって必要なこともあります。

僕も仁淀川町に引っ越してきた時に、

「あ~なるほどな」と思ったことがありました。

 

それは、引っ越して一ヶ月くらい経った時に区長さんが家に来てくれました。

そこで出たお話は「地区会費を払うか?」というお話。

地区会費は、簡易水道や共同アンテナの共益費です。

僕は「もちろん、支払いますので大丈夫です。」と答えました。

区長さんはちょっとホッとしたような表情でした。

 

そして、「いつまで住むの?」とも聞かれました。

僕は「まだ分かりませんが、当面はいると思います。」と答えました。

 

その結果、我が家にも回覧板が回ってくるようになりました。

 

僕の地区ではヨソモノが越してきた経験が乏しいので、

やはりちょっと警戒はされていたようです。

警戒というか、この若者はいつまで住むつもりがあるのだろうか、

地区に馴染むつもりがあるのだろうか、という不安があったのかもしれません。

僕も高知市内の職場に通っているので

普段は家を空けることが多いので余計かもしれません。

 

他の地域に行ってもよく聞く話は、

「引っ越してきた若者が集落活動(草刈り、祭りの準備)に出てくれない」

「あまり出てこないのでどんな人か分からない」といった不安の声です。

 

地域にとって、人口が増えることでのメリットはあります。

空き家がなくなって真っ暗な家が減ることは安心感がありますし、

いやらしい話、税収的にも有難い面はあります。

 

でも、やはり直接的には集落活動にちゃんと参加してくれて、

必要な経費も支払ってくれて、

地域の維持に貢献してくれることがメリットで重要ではないでしょうか。

 

なので、「自然に囲まれて・良い環境で暮らしたくて」

「自分の趣味や仕事のために」という自分本位の移住動機も

もちろん幾分かはあるとは思いますが、

地域における自分の存在意義についても

ぜひ考えてほしいなと思います。

 

僕も高知市内にいた時は、37万人分の1人でした。

が、仁淀川町では6500人分の1人です。

若者ひとり増えるだけですが母数が母数なだけに目立ちますし、

みんなが僕のことを気にしてくれます。

 

お世話になる地域なので、

僕もできる限りのことはしたいなと思いますし、

役に立てればと思っています。

 

地域のことを少しは思ってくれる若者が高知県の地域に増えてくれれば、

きっともっと若者にとって住みやすい高知県になると思います。

なので、そのためにも地域でやるべきことは

ちゃんと手伝う若者が増えてくれればいいなと思います。

 

 

おしまい

 

 

 

 

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