マトリョミン演奏でギネス記録更新、達成しました!
- 執筆者 高濱望
- 所 属GUESTHOUSEオキオカ
2019/12/09
こんにちは。高知県四万十市西土佐に暮らしている高濱望です。
今回は、私が広島にいた頃から演奏している不思議な楽器『マトリョミン』の話をさせてください。
マトリョミンってなに???
まずはそこからですよね(笑) 手を触れずに演奏する電子楽器なんですが、言葉で説明するよりも見てもらうのが早いです。
この写真の中に、マトリョミンがいます!
正解を言いますと、並んでいる人形みたいなの8体、全部がマトリョミンです。女の子やネコやらクマやらいろんなデザインがありますが、基本のデザインは、向かって左から2つ目のマトリョーシカの女の子です。
『マトリョーシカ』は知っている人も多いですよね。ロシアの伝統的なお人形で、開けると中に小さい人形が入っていて、それをまた開けると小さい人形が……と入れ子式になっている木のおもちゃです。
このマトリョーシカの中に、『テルミン』という電子楽器を組み込んだのが『マトリョミン』なんです。
では、『テルミン』はご存知でしょうか?昔、映画になったり、のだめカンタービレに出てきたりしたので、楽器を好きな人は知っているかもしれません。
ロシアのテルミン博士によって、100年前に発明された世界最古の電子楽器です。マトリョミンの機能の原型なので、もちろん手を触れずに演奏します。
知らない方にはただの箱?机?ですが、↑これがテルミンです。アンテナに手を近づけたり遠ざけたりして演奏します。
マトリョーシカ + テルミン = マトリョミン
この公式はテストに出るので覚えておいてください(笑)
そしてもう1つ大事なこと。マトリョーシカもテルミンもロシア産ですが、実はマトリョミンを開発したのは日本人なんです!
テルミン奏者の竹内正実先生が、もっと日本のテルミン人口を増やしたいという思いで、より親しみやすく演奏もしやすいマトリョミンを2000年に考案されました。
そのあたりはマトリョミン開発の会社『MandarinElectron』HPで詳しく見れるので、興味のある方はぜひ見てみてください。
そんなマトリョミンと私が出会ったのは、2010年頃。広島には長くマトリョミンをやっている方も何人かいましたし、先生もいたので、教えてもらって練習して、曲が弾けるようになってからは、マトリョミンアンサンブルgururuというグループで演奏していました。多い時で10人くらいで合奏してたかな? 人前で弾く機会もたくさんあって、楽しく活動させてもらっていました。
広島の夜カフェで演奏しているところ
そして2016年に、高知県四万十市へ移住。わかっちゃいたけど、マトリョミン仲間、ひとりもいない(笑)
マトリョミンはひとりでも弾けますが、単音しか出ないので、複数人で演奏してハーモニーを奏でるほうが音に厚みが出ますし、なによりみんなで弾くのが楽しいんです。とりあえず、あっちこっちにマトリョミンを持って出没したり、『高知でマトリョミンをひろめ隊』というページを作ってみたり、仲間ほしいアピールを少しずつしてみたり。
いなかパイプさんのやっているイベント「広井の和」で演奏させてもらったり、教室を開講したりもしました。
そしたらなんと、『高知でマトリョミンをひろめ隊』を見て、連絡をくださった方が現れたのです!!!ちょうどマトリョミン教室の開講のタイミングだったので、私が先生で、生徒さんひとりのマンツーマンの練習がはじまりました。
曲が弾けるようになったので、2018年1月に広井の和のイベントで四万十初のマトリョミンデュオ演奏もさせていただきました。ずっと一人で弾いてたので、感無量でしたね~
そんな中、テルミン発明100年を記念した『マトリョミン合奏でのギネス世界記録更新』の挑戦が2019年9月14日に神戸で開催されることになりました。
ギネス記録の登録は、2013年に浜松で一度の挑戦が開催された時に272人で達成していて、私も広島の仲間と一緒に参加していました。
今回は四万十からひとりでも多くのマトリョミン仲間と一緒に参加したい、と思って地道に仲間ほしいアピールを続けていましたら、もう一人、マトリョミンに前から興味があったという方が現れたんです。ギネスまでの約半年間、3人で練習をがんばりました。
そして、迎えた運命の日。2019年9月14日、神戸で、289人での合奏が無事に達成されました!
NHK Worldのfacebookページでその様子がご覧いただけます。興味がありましたらぜひ見てみてください。
当日は緊張もありましたが、はじまってしまったら、久しぶりの大人数での演奏がただただ楽しかったです!5分間という時間が本当にあっという間で、あと少し、終わらないでほしいと願っていたくらいでした。
会場のKIITOホールにて、四万十から行った3人で演奏前に記念撮影。
ギネス達成後の証書も持たせてもらいました!演奏後なので顔が疲れています(笑)
ギネスへの参加は二度とない機会なので、参加できて記念になってよかった…!って気持ちはもちろんあるんですが、それ以上に、マトリョミン仲間が全国にはこんなにいっぱいいるんだ!!って感動がすごかったです。その289人のうち3人が高知県民で四万十に住んでいるってすごくないですか?
こちらが後日届いたギネスレコードの参加認定証です。
英語で書いてあるのでとてもそれっぽい!!!
2013年のギネス達成の時の認定証と並べてゲストハウスに置いています。
英語だからか、海外のゲストさんがけっこう反応して、「これはなに?マトリョミンってなに?」って聞いてくれるので、話題のきっかけにもなるんですよね。実際にマトリョミンを見せて弾いてみるととてもビックリされます。
マトリョミンが気になる方はゲストハウスに遊びに来てもらったらいつでも演奏体験ができますよ!
今回はいなか暮らしとは離れた話になってしまいましたが、田舎でもニッチな趣味の仲間は見つけることができる!!ということは声を大にして言いたい。諦めなければ!生徒さん2人も、私と同じく他所から来た移住者です。
これからも高知でマトリョミンをひろめるべく地道な活動していきます!