ラクダの群れに襲われる!
2012/10/30
- 執筆者 横山光一
- 所 属高知県四万十町役場
先日、盛大に「四万十川ウルトラマラソン」が開催された四万十からこんにちは!
四万十町役場の横山です。
今年も100キロ・60キロを走りぬいたランナーの皆さん、本当にお疲れ様でした。
そして、毎年熱烈に歓迎しているボランティアの皆さんもお疲れ様でした。
しかし、ランナーの皆さんが楽しそうに走ってる姿を見ると、
『あぁ~、来年は久しぶりに走ってみようかな・・・。』
と思ってしまうのは自分だけでしょうか。皆さんも一度は参加してみませんか?
(これはサハラの戦友・ヒサヤくん。わざわざ関東から走りに来てくれました。
ちなみに、この野郎!今年は100キロを8時間台で完走しやがりました。)
さて、このウルトラマラソンを走ったことがきっかけで参加してしまった『サハラマラソン』。
とうとう7日間・250キロのスタート!
(スタート前は、いつも異様な盛り上がり。)
この年は、43カ国から1013名のランナーが参加。
その内、日本人のランナー26名(男性19名、女性7名)が参加していたようです。
(レース中は、記録用映像の撮影と緊急時に対応するためにヘリも飛んでいます。)
自分が参加した『第25回サハラマラソン』は、
ステージ1(1日目) 29.0キロ
ステージ2(2日目) 35.5キロ
ステージ3(3日目) 40.0キロ
ステージ4(4・5日目) 82.2キロ(オーバーナイトステージ)
ステージ5(6日目) 42.2キロ(フルマラソンステージ)
ステージ6(最終日) 21.2キロ
合計250.0キロ。
毎年、230キロから240キロくらいなのですが、
『う~ん。25回大会だし、250キロでいいんじゃない!』
ってことで、この年は250キロ。(実話みたい)
(こんな提案をしたと思われる主催者のパトリック・バウアーさん:右側)
スタート後は、ランナーは自分のペースに合わせて走りますが、ほとんどの参加者は徒歩です。
そう。マラソンなのに、『徒歩』。
だって、足場は悪いし、気温は45度を軽く超えるし、リュックなんて10キロくらいはあるし。(笑)
なので、ほとんどの人が、どうにかこうにかその日のビバーグ(宿泊場所)まで行くことを
考えながら歩きます。
そんな感じなので、レースというより
『 行 軍 』
という言葉がぴったりとあてはまります。
(1日目の行軍中。少しでも足場の良いところを歩いたほうが楽なので、みんな一列です。)
そうそう。
『その日のビバーグまで行くのに、ルートとかはどうやってわかるの?』
って、よく聞かれますが、迷わないように主催者側より地図が各ランナーに渡されます。
これが、その地図です。どーん。
多分、みなさん『ドラクエか!』って突っ込まれたと思います。でも、これが正真正銘の公式マップ。
この地図に書いている解説を見ながら進みます。
ただ、この解説というのも、
『小さい砂漠を越え、1本のヤシの木が見えたら左に進む。』
というような感じ。もうアバウトこの上なし。
だから前のランナー(ウォーカー?)を見失わないように足を動かして何とか1日目をクリア。
(毎日、ビバーグ場所には、こんなゴールが用意されています。)
そして2日目。35.5キロ。
ようやく今回のお題である『ラクダの群れ』が登場します。
これが、ラクダの群れ。
どこにラクダが?たんなる山じゃないか!って言われるかと思いますが、この日は山岳コースが主。
この画像の山を右から左へと畝伝いにコースが設定されていました。
(山の上にポツポツ見えるのは、木じゃくなくてランナーです。)
このアップダウンが本当にラクダのコブを歩いているようで、前を歩いていたランナーが、
『俺たち、ラクダの群れに襲われているよ。』
と言っていたのを聞いて、妙に納得したことでした。
しかし、このラクダ。非常にキツい。
自分の中で、サハラマラソンで最も厳しいコースで、この日のクライマックスがこちら。
この山の向こうが2日目のビバーグ場所。ここから垂直に登ります。
地図の解説では、この山のことを、
『手を使わないと登れない山。』
とありました。
てなもんで、
こんな感じで、手を使って登り、
途中、ロープを使って絶壁を横断し、
なんとか頂上へ。
ただし、自分の疲れ具合はすさまじく、もうヘロヘロ。
もう、この画像だけでも疲労っぷりがわかると思います。
この山頂で、『リタイヤしようか。』と頭をよぎりましたが、
この日の途中から一緒に行動してくれたミノルさんに励まされながら、
2日目も何とかゴール。
(左がミノルさん。漁師から数学博士になった破天荒な方です。)
ミノルさん。あの時は、本当にありがとう!
ということで、1日目・2日目で早くもボロボロになった自分は無事完走できるのか!
ということで、今回はここまで。
次回は、
『サソリだよ。全員集合!』
をお送りします。
元気な時は、砂漠の中心で日本の伝統芸も披露していました。