つちの日の不思議
2012/08/13
- 執筆者 岡峯由希子
- 所 属株式会社四万十ドラマ
実家のトイレに貼られている森林組合のカレンダー。
「木材・竹材の伐採はつちの日をさけましょう。」と書かれてました。
不思議に思って森林組合に行きゆうおんちゃんに聞いてみたら、
「つちの日に木を切ったら腐りやすいき、切られんが。常識よ~」って言われました。
つちの日とは
★大犯土(おおつち)⇒庚午(かのえうま)の日から丙子(ひのえね)の日迄の7日間
★小犯土(こつち)⇒戌寅(いぬとら)の日から甲申(きのえさる)の日迄の7日間
だそうです。奇数月にしかないのも不思議。
ウィキによると、
『犯土(つち、ぼんど)の期間には、土公神(どくじん)が本宮あるいは土中にいるため、土を犯してはならない』
となっていました。
他にも、つちの日は月の引力の影響を受けていて、
満潮が近くなると土から水を吸い上げやすくなり、
水分の多い木材などを切るとシロアリなどが入りやすくなって
腐りやすくなるといった説もあるようです。
つちの日は、木材などの伐採だけに限らず、農業にも関係してきます。
お母さん曰く、玉ねぎとかジャガイモなどの根菜類の収穫もつちの日を避けんといかんそうです。
理由は同じく、その期間に収穫した野菜は腐りやすいから。
つちの日に入ったばっかりの時はそれ程にもないみたいですが、
終わりのほうは必ず避けるそうです。
うちのお母さんはよく暦を見て農作業をしていて、
昨日も「大豆の種を植えたいけど、一粒万倍日はいつかね~」と言って暦で調べていました。
一粒万倍は名前の通り、一粒の種が万倍に増えるということで吉日とされています。
これもやっぱり月の満ち欠けが関係しているんでしょうね~!不思議。
そういや、おばあちゃんがお味噌は「ねの日」に仕込むって言うてたような。
おばあちゃん曰く、いっぱい寝かすから。ほんま?なんかの迷信?
来月お味噌を仕込むって言っていたので、もう一度聞いてみます!
昨日、おじいちゃんが淵置き用の網を作っていました。
淵置きとは四万十川の伝統漁法の火振り漁のことです。
ここの最近、夕立が多かったりで川の水が多いのでまだ一度も火振りできてませんが、
この水が落ち着いたら、火振りが始まります。
夕立のすぐ後は鮎が沸くといって、お父さんは夕立が降り始めると、
仕事をほっぽり出して川へ直行です。
今年もいい鮎がいますが、なんせまだ水が多いのでなんぼし取れていません。
今はまだ貴重な天然鮎ですが、そのうちまた飽きるほど食卓に登場することでしょう。