僕は『祭りの日』を作りたい。

2012/11/13

顔の写真
執筆者 真鍋邦大
所 属株式会社459

こんにちは!大分、間が空いてしまいました。

いなかパイプ事務局からの視線が日々厳しくなる今日この頃(笑)

さてさて、小豆島からのレポート。何にしましょうねぇ?

やっぱり、この2ヶ月で一番熱かった日をお届けしないとですよね。

それは何かと言うと、、、秋祭りです!

 

どこの田舎や島もそうかもしれないのですが、小豆島もご多分に漏れず祭りの大好きな島柄です。

はっきり言って10月はお祭り月間です!

地元住民が役者に扮する農村歌舞伎に始まり、毎日島のどこかの地区で秋祭りが開催されます。

秋祭りがある地区の学校や会社は平日であってもお休みになるんですよ!祭り優先(笑)

都会では考えられませんよね。2週間近くに渡って続くこの期間は島全体がソワソワしている感じです。

では、私が参加した池田地区の一日をお届けしましょう!

 

まずは前日までに衣装を揃えます。各自治会単位で法被も用意するんですよ。

僕は小豆島の池田地区の中でも「北地(きたいぢ)」地区で秋祭りに参加させて頂きました。

北地のロゴの入った法被に、作業用ズボン、足袋、帯、お守りなど一通り揃えます。

もう、この時点でかなりテンションが上がります!

 

北地のロゴの入った法被に、作業用ズボン、足袋、帯、お守りなど

 

さあ、当日の朝です!まずは集落の役回りの方がご挨拶をします。

何よりも怪我なく無事祭りを終えられることを祈願します。

背後に見える大きな山車を担ぐのが集落の男達の役目です。

残念ながら女性はこれに触れることは出来ません。

小豆島の山車は太鼓台という様式のもので、担ぐことも「かく」と言います。

なので、担ぎ手ではなく男達は「かき手」と呼ばれます。

 

「北地(きたいぢ)」地区で秋祭り

 

青い空と緑の山並みに赤い太鼓台がよく映えます。

青い空と緑の山並みに赤い太鼓台がよく映えます

 

各地区にある八幡様に向かって、各地区の中の集落単位で持つ太鼓台が列をなして進みます。

民家の脇に太鼓台が連なってますね。

各地区にある八幡様に向かって、各地区の中の集落単位で持つ太鼓台が列をなして進みます

 

八幡様の鳥居から本殿までは土の道。

しかもかなりの傾斜があり、かき手は太鼓台が傾かないように力を合わせ、

全力で坂を練り進んで行きます。

八幡様の鳥居から本殿までは土の道

 

本殿前にて。およそ2トン前後の太鼓台を100人くらいの男達がかきます。

本殿前にて。およそ2トン前後の太鼓台を100人くらいの男達がかきます

 

各地区でかき方にも特徴があるのですが、池田地区はこの写真にあるような「かえし」が有名です。

太鼓台を左右90度まで傾け、ダイナミックな動きを表現すると共に、

決して地面につけないように全員が踏ん張るのです。

太鼓台を左右90度まで傾け、ダイナミックな動きを表現

 

ほら、逆サイドにも90度傾けてますよ!

逆サイドにも

 

本殿への奉納で午前は一段落。昼は皆んなでご飯を掻き込み、午後からは後半戦がスタートです!

本殿への奉納で午前は一段落

 

今度は本殿から逆に参道を下ってきます。

本殿から逆に参道を下ってきます

 

砂けむりが上手く臨場感を伝えていますね!

砂けむりが上手く臨場感を伝えています

 

参道を下り終えると、今度は桟敷の前に各集落の太鼓台が集結です。

池田の桟敷はかつて農村歌舞伎の舞台に使われていた場所で、

石段の上にテントを張って、見物客はゆっくりと各集落の披露を見ることが出来ます。

桟敷の前に各集落の太鼓台が集結

 

その桟敷の上から見た風景は最高です。遠く向こうには瀬戸内海の重なり合う島々。

そして、海。海際には古い民家が建ち並び、祭りの出店の中に、

太鼓台とかき手が集まっているのです。

空も雲一つなく突き抜けるような青い秋空でした。

桟敷の上から見た風景は最高

 

さあ、各集落対抗の「かき」のお披露目が終わると、長かった秋祭りも終わりです。

見よ!この「やったった」感に溢れる充実の表情を!!

各集落対抗の「かき」のお披露目が終わると、長かった秋祭りも終わり

 

祭りが終われば、各集落毎に戻ります。

島の至る所にこういった太鼓台を収める蔵があり、その日のうちに太鼓台は解体されます。

なんと仕事きっちりなこと!

その日のうちに太鼓台は解体

 

太鼓台の解体も終わり、一っ風呂浴びた後は集会所に集まり、勿論打ち上げです!

お疲れ様でしたー!本当に充実の一日です。

日本人は全員が一年に一回は祭りに参加した方が良いと思います。

打ち上げ

 

それにしても祭りは素晴らしいっす。朝から晩まで町中が機能停止になれるこの贅沢さ。

そして、その一体感。ほんまに有難い経験をさせて頂きました。

あー、毎日祭りだったらいいのに笑

都会で緊張感持って働く人ほど心を解き放つことが重要だろうし、

教義はないけれど、どんな社員研修よりも効果があると思いますね。

また、これだけ世代を超えて持つことが出来る共有体験ってあるでしょうか?

 

いまの日本の最大の課題は世代間の不平等ですが、

まずは同じ土俵に上がらないと始まらないですよね。

この昂揚感を共有した上で未来について語ればまた違った議論になる気がします!

 

「海の日」の代わりに「祭りの日」を国民の祝日にして、日本全国で一斉に祭りをすればいい!

そんなことを思ってしまう程です。

海のない県はあっても祭りのない県はないし!

そうすれば世の中少し変わると思います。

 

兎にも角にも、それくらい秋祭りの一日は感動しました。

人間なかなか馬鹿になれる機会って無いですよね。

だからこそ、一年に一度くらいはこういう日があるといいなと思います。

小豆島は年中無休でかき手を募集してますからね。

馬鹿になりたい人、是非、来年の秋は小豆島へ!

 

 

 

 

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