え!風車が来るの?

2013/05/31

 

『御槇に風力発電が出来るらしい』

 

という噂を聞いたのが4月の上旬。

なんと僕たちの集落に風車を作る計画があるらしい。

 

 001御槇に風力発電

 

隣の愛南町との境界部の山頂に、

10機の風車を立てるそうだ

しかも西日本最大級の特大サイズの風車らしい。

 

県内では伊方町の風車が観光地として有名だ。

クリーンエネルギーの象徴といえる風車が出来れば、

御槇のイメージアップにつながるし、

風車を見に人が訪れたりして、

観光として多少の経済効果が期待できそうだ。

 

 002 伊方町の風車

 

しかも、

風車で発電した電力を、

御槇地区に供給して貰えるのであれば、

災害などの時に非常に助かるし、

エネルギー自給の村というのも夢ではないかもしれない

これは御槇にとって、

とても良いチャンスに違いない。

 

僕は以前、建築会社の設計部で、

環境に関するISOの担当や、

エコに関する勉強会を率先して開催していた立場だった。

eco検定という資格も、

資格が出来た初年度に取得した。

 

そんなエコエコ人間なので、

クリーンエネルギーの風車が出来ることは、

とっても大歓迎だ。

 

今回の計画は、

『槇側・正木ウインドファーム』

という名称の計画だそうだ。

 

先日、地元向けの説明会が、

地区の集会所であったので参加してきた。

新聞やテレビ局も来ていて驚いた。

思ったより大ごとらしい。

 

 003 地元向けの説明会

 

今回の風車は、

ガイアパワーという徳島県の会社が建設するらしく、

担当者の方からの説明を一通り聞いた。

 

計画をまとめると、

・直径102mの西日本最大級の風車が10機(デカい!)。

・南隣の愛南町との境の山頂に尾根に建設。

・予定発電量は年間16,000戸分。

・人が住む集落までは2~3km離れているから安全。

・発電した電気は全て四国電力に売電(地元には融通出来ない)。

・風車の近辺に遊歩道を整備(観光スポットになる)。

・これから動植物や騒音などの環境調査をする。

・H28年12月稼働予定。

・総事業費80億円。

 

ということらしい。

 

004 説明会資料

 

 僕が参加した説明会では、

特に突っ込んだ意見もなく、

「風車が出来れば観光で人が少しは来るかな~」

というくらいの意見があった程度だった。

でも、少し気になるところもあった。

 

というのは、

御槇は風が良く吹くところなので、

常々「風車でも立ててエネルギーの自給をすれば良いのに。」

と思っていたのだが、

話を聞いてみたら、

地元に電気は回って来ないらしい。

地元に電気が来ないのであれば、

正直なところあまり建設の意義を感じない。

 

というか、

地元への電力の融通が利かない、

16000戸分発電する巨大風車10基よりも、

300戸分程度を賄う小さい風車1基立てる方が、

御槇には向いているような気もしてきた。

 

しかも、

ネットで色々風車のことを調べてみると、

「クリーンエネルギー万歳!」というだけではない、

別の側面も見えてきた。

 

風車建設地に住む住民に、

耳に聞こえないレベルの低周波音による健康被害が

出ているらしい。

 

そういえば説明会の時も業者さんが少し説明していた。

しかし風車と低周波音被害の関係は、

まだ立証されていないらしく、

医学的には因果関係は証明されていないらしい。

 

とはいえ、

現に被害を訴えている人がいる以上、

無害であるとも考えにくい。

それに、風車が日本で広く普及し始めてからの歴史はまだ浅い。

10年後や20年後に問題が顕在化する可能性も、

否定できないようなので、

その点は少し怖い気もする。

 

田舎でのんびり暮らそうと思って移住したのに、

慢性的な頭痛や不眠・倦怠感などにおかされてしまっては、

何のために田舎に来たのかわからなくなる。

 

但し、

全国的に健康被害が訴えられているのは、

風車から200mとか1kmとかの、

比較的近い所に住む人らしい。

 

確かに音は波なので、

距離が離れれば減衰してなくなりそうな気もする。

御槇の場合のように、

2~3kmも離れていたら十分安全かもしれない。

でも、

3kmくらい離れていても、

健康被害は出るという説もあり、

悩ましい所だ。

 

 

ん~、わからん!!

何ごともないかもしれないし、

大ごとになるかもしれない。。。

 

“かもしれない話”だけでは判断ができない。

 

 

ということで、

少しでも知識を得るために、

久々の休みを利用して、

伊方町にある風車を実際に見学に行ってきた。

 

 005 伊方町の風車

 

伊方町の風車は、

最初に出来たころに1度見に行ったことがある。

その時はまだ風車がもの珍しかったので、

風車を目当てに見に行ったと言っても過言ではない。

 

そう考えると風車は観光的な役割も確かに果たしているようだ。

ただ、

現在のようにいろんなところに風車が出来ている現状では、

以前ほどの観光効果は期待できないだろう。

 

で、

実際に行ってみて驚いたことがいくつかあった。

まず風車の大きさだ。

 

 006 風車の羽根

 

 写真に写っている人のサイズと比べて貰うと良く分かると思うが、

これで29.5mのサイズの羽根らしい。

 

御槇に計画中の風車は直径が102mということだから、

羽根だけで50m近くあるだろう。

すると、

この風車の1.5倍くらいのサイズになりそうだ。

デカい!!

 

そして、

なにがすごいって音がすごかった。

ずっとブォンブォンなっている音が、

不気味な感じだった。

 

風車から200mの距離に家がある人は、

とても住めたものではないなと思った。

風車の巨大さを考えると、

200mなんて目と鼻の先である。

耳に聞こえない低周波音どころか、

耳にはっきり聞こえる音が四六時中聞こえるだろう。

 

直径が100mもある風車なら、

20個分離れればもう2kmである。

これは2kmや3kmといっても、

そうたいした距離ではないような気もしてきた。

 

気になったので、

地図で距離を測って、

風車から2km離れたところで写真を撮ってみた。

 

 007 風車から2km離れたところ

 

意外とデカいじゃないか。。。

言葉で2km・3kmと聞くと、

めちゃくちゃ離れていて、

豆粒くらいにしか見えないのかと思っていたが、

想像以上にしっかり見える。

 

実際に出来るのはこの風車の1.5倍くらいのサイズだから、

きっともっと大きく見えるのだろう。

これは現地で見てみないと分からなかったが、

想像以上だった。

 

 008 風車の数

 

 もう一つ驚いたのが、

風車の数だ。

 

以前行ったときは10基もなかったと思うが、

今は58基もあるそうだ。

パッと見ただけで風車銀座という感じだ。

 

数台ぐらいなら見た目の景観としても、

悪くなさそうな気もするが、

さすがにこれだけの台数が並ぶと威圧感があった。

 

 009 風車の威圧感

 

ちょっとすごい迫力である。

ここまで来ると景観的にも「う~ん…」と思う。

 

全国的にも、

一度風車が出来たところには、

次から次へと立つ傾向があるそうだ。

御槇も最初は10基と思っていても、

気付いたら何十機と山頂に風車が並ぶ可能性があるかもしれない。

そうなったらさすがに景観的にも気になって来るだろう。

 

う~む。

考えなくてはいけないことは色々あるものだ。。。

 

今回の事業費は80億円らしい。

経済的に貧しい田舎において、

地元の建設会社などに落ちるお金や、

宇和島市に入る固定資産税を考えれば、

御槇に利益がなかったとしても、

広い目で見て建設の必要性はあるのかもしれない。

 

ただ、

実際に伊方町の風車を見ていて感じることもあるし、

御槇の住民が健康を害し、

頭を悩ませながら過ごす集落になっては困る。

 

まだわからないことは多いし、

杞憂に過ぎない部分もあるかもしれないが、

建設地予定地の住民としては、

一度風車について深く学んでみる必要があるだろうと強く感じた。

集落として勉強会や検討会を行い、

 

良い点悪い点を住民が良く理解したうえで、

集落として判断をするべき大事な事柄だと思う。

 

さて、

風の谷に降って沸いたこの話、

かの姫姉さまならどう判断するのだろうか?

 

 


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