初夏

2016/06/06

顔の写真
執筆者 高下莉奈
所 属日野町地域おこし協力隊

 

 田植えの季節になりましたよ。寒ーい寒ーい冬の間、町には人っ子一人歩いていなかったのに、暖かくなると、あちこちから人がのそのそと出てきました。そして農家さんがそわそわし始めて・・・ようやく田植えが始まりました。

 ここまで来るのに、私が想像していた以上にたくさんの準備がありました。それを簡単にまとめていくと・・・・

 

2・3月:圃場の確認-水田利用権設定-イノシシ対策の網張り―資材購入準備―水路掃除

  4月:新しく増えた田んぼの確認―畦塗―肥料振り―あらおこし―水入れ―排水確認―あらかき

     ―代かき、播種

  5月:田植え開始

 

畦塗

 

肥料振り

 

あらかき

 

いやー・・・本当にたくさんの作業があります。

 

田植え

 

 しかも今年から田んぼが倍以上増えたので、毎日毎日、お休みとか関係なく皆さん働いています。その田んぼの面積がなんと東京ドーム6個分です(正直東京ドームで例えても行った事ないからピンと来ません・・・笑)。

 GW明けから田植えを始めていますが、すべての田んぼに植え終わるのが、6月初め頃の予定。それを従業員4人でやっております。もちろん、毎日の水管理担当や助っ人として来てくれる方々もいますが、メインは4人です。

 こんな広大な面積、しかも町内のあちこちに点在しているので移動だけでも本当に大変です。朝は日が出てくる頃から、全ての田んぼの水管理checkから始まり、分担作業であらかきや代かき、田植えをそれぞれ同時進行しながら進めていき、雨が降ろうが風が強かろうが関係なく、着々と進めています。

 

 ただ、草刈りが間に合わないので、水口や排水口を探し出すのが難しい・・・この前、草ボーボーの畦を歩いて、水口を探していると・・・な、なんと蛇が大ジャーンプ!!思わず、後ろにのけ反りました。てか、こんなに近くで蛇を見たのが初めてだったので、めちゃめちゃビビりました。カエルはよくジャンプしているのですが、まさか蛇が出てくるなんて思いませんでしたね。油断大敵です。

 自然相手でこんなにたくさんの作業を経て、苦労して作っているお米。是非とも適正価格で販売してほしいと切に願う今日この頃です。

 そんな私がいま注力していることがお米の販路拡大です。今まで以上に収穫量が増えるので、その販路を模索中です。新米が出る頃までにはHPを立ち上げる予定ですので、それはまた後日発表しますので、宜しくお願いします。

 

花々がとても綺麗

 

 また作業をしていると、山々の緑や花々がとても綺麗で心癒されます。てか、ここに来るまで木々や花々に興味を持たなかった。ってか、持てないような余裕のない生活を送っていました。なので、ここに来て、心に余裕が持てるようになったのかなって感じです。自分の足元にこんな綺麗な花が咲いているんだ!って発見出来るのは、大切な事ですよねー!毎日の生活で小さな喜びを見つけたいと思っています。

 

 そういえば、最近読んだ本で「フランス人は10着しか服をもたない」の中にも、「日常の中でささやかな楽しみを見つける」ことが大切だと書いていました。毎日の暮らしの中でマンネリ化してしまう事も、楽しんでしまう方法を見つければ、幸せな暮らしを送る秘訣になると。この本を読んで本当にそうだなと納得する事が多かったです。

 物質主義に踊らされない暮らし方、それこそがまさにおじいちゃん、おばあちゃん達の暮らし方やん!って思いました。ここの暮らしは「無ければ無しでも暮らしていける!」です。

 例えば、物干し竿がなければ、山から竹を切ってくる、米ぬかを料理や、掃除、洗顔に使う、廃油で石鹸を作る、漬物にする、などなど。わざわざ買わなくてもいいやんっていうのをよく聞きます。(←もちろん関西弁ではなく、日野弁ですが、私にはいまだ分からない・・・笑 ) 隣近所で貸し借りもします。

 

 生活に工夫を加える、物を大切にする、こういった事が出来ると満たされた生活になるのではないでしょうか。私はここに来て、改めて四季のある暮らし、生活の知恵などを大切にして実践していきたいです。毎日のささやかな幸せも。

 

フランス人は10着しか服を持たない

 

 あともう一冊、この書物はご存知でしょうか?心身の健康は人生を楽しむこと!!という事で、

 

 『養生訓』 貝原益軒 → 江戸時代前期の儒学者 ・健康への心構え

 「ひとり家に居て、閑に日を送り、古書をよみ、古人の詩歌を吟じ、香をたき、古法帖を玩び、山水をのぞみ、月花をめで、草木を愛し、四時の好景を玩び、酒を微酔にのみ、園菜を煮るも、皆是心を楽しましめ、気を養ふ助なり。貧賤の人も此楽つねに得やすし。(巻第二総論下)」

 

 江戸時代にもこのように考える人がいたのです。これは現代の私たちにも通じると思い紹介させてもらいました。この養生訓は、本当に江戸時代の書物なのかと思うくらい、科学的に証明されている事も書かれています。

 この前、風邪をこじらせてつくづく実感しました。健康第一!だと。健康でないと本当に何も出来ないですね・・・だから私は、これらの事を心に留めながら毎日を過ごしまーす。やるぞ!!

 

 

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