自生のクレソン
2017/07/11
- 執筆者 川村かおり
- 所 属
いなかパイプマガジンをご覧のみなさま、こんにちは。川村です。
高知へきて自然に触れて、初めてマクロビとかスローフードとか意識するようになりました。というか、こっちへ来てから騒がれだした?人気が出始めた?みたいな感もありますが。
といってもガッツリ勉強したわけではないですが、野菜にしても果物にしても、その土地のものを食すというのはとても大事なことで、中でも自然に生えているものを食べられるというのは、その植物の生命力の強さをいただけるということで、体にとても良いといえるのだそうです。
収穫量を考えて化学肥料や農薬を使ってとても手をかけて育てるようなちょっと過保護的なお野菜よりも、やっぱり味も濃ゆい。
高知へきて間もないころ、義姉の嫁ぎ先のイチゴ農家で収穫のお手伝いをさせてもらっていたとき、葉を間引きしてハウスの脇へ捨ててあったイチゴが勝手に育って実がなっていたのをもらって食べたところ、すんごく甘くてびっくりしました。
そのあとマクロビオティック系の料理教室をしていた友人が言ってた、生命力の強さというのものを理解できました。
かといって、山に入って食べられる野菜かどうか、そんなの私には見分けがつかないし探せない。残念ですねぇ。
ですが、酒造りも終わって、農作業に戻っていった杜氏がつい先日、自生のクレソンをごっそり根っこごととってきてくれました。しかも杜氏手作りのソーセージと一緒に。
そう、うちの杜氏は何でもできちゃうすごい人。
酒造りはもちろんのことですが、お米作り、野菜作り、猟も漁も。イノシシもシカも捌けるし、当然魚も。
蔵開きの時は二日酔いにもかかわらず大きなブリを一匹捌いて振舞っていたのですごいです。ジビエの話は前回しましたよね。イノシシ料理、鹿肉料理、うちの酒粕を使って粕漬け肉の焼肉など。
読んでない方は是非、前回の私の記事を読んでみてください。レシピも載せてるはず。
ソーセージとクレソンがそろってしまったら当然、仕事が終わったらもうビールでしょう!
職場が家のすぐ近くというのは本当にありがたいことです。仕事を終えてすぐに近くのスーパーでビールを買い、ソーセージとクレソンで小一時間、宴会しました。
いやー仕事の後の一杯は格別ですよー。しかも自生のクレソン。味が濃くて、焼きたての手作りソーセージとぴったり。さっと洗って生で食べるのが最高です♪
さっきも書きましたが、私にこれら野生の食べられる植物、そうでないもの、見分けがつかないのがなんとも歯がゆい。かといって実物をみて、「これ、そうじゃないかな?違うかな?」なんてきっと全く自信がもてないのが容易に想像つく。
でもこうして誰かが持ってきてくれる差し入れが本当にありがたい。仕事が休みの日には絶対、杜氏の田んぼの手伝いに行かなくちゃ! いただい恩は、その人を助けたいと思う気持ちから、どう返せるか考えるのがいい。
そしてまた、どうしたら喜んでもらえるか、それを考えることがとても楽しくて、とても幸せ。ここに住んで、ここの人たちに出会えて、本当によかったと思える瞬間です。