私の冬仕度
2017/12/19
- 執筆者 炭田晃希
- 所 属弟子屈町地域おこし協力隊
12月半ばに入って冬も本格的になってきました。
道東弟子屈町(てしかが)では、明け方の最低気温がマイナス20度を超える日もあり、日中の最高気温がマイナスという「真冬日」も出てきました。もうすっかり冬です。
道東で暮らし始めて2年半が経ち、3度目の冬となりました。雪かきも冬道運転にも感動が薄れつつあります・・・。寒いって厳しいです。
すでに冬真っ只中ですが、私の冬仕度を紹介します。
弟子屈の冬事情
私の暮らす弟子屈町では、数センチ積もる程度の初雪が11月中旬~下旬に降ります。道路に雪が10センチほど積もると除雪車が出動して除雪してくれます。
道東の基幹産業である酪農のために道路の除雪は欠かせません。生乳の集出荷は各農家までミルクローリーが回収に行くので、その道路の除雪が最優先になっていると聞きました。その次はスクールバスの通学路、そして生活道路になります。重機を持っている家も多々あり、何軒かで協力して家の前を除雪している場合もあります。
国道、道道、町道とそれぞれの管轄になりますが、多くは地元の建設事業者さんなどが除雪を担っています。いつもありがとうございますm(_ _)m
タイヤについては、冬タイヤ(スタッドレスタイヤ)には10月中旬〜11月上旬に履き替える方が多いです。夏タイヤに戻すのは5月GW前後くらいで、一年の半分は冬タイヤを履いています。4月でも朝晩は氷点下まで下がることもあり、平地でもGWに雪が降ることもあります。用心に越したことはありません。
雪は北海道では少ない方です。暴風雪(雨ではなく!)になって家から出られないような日は年間数日程度で、町内の最大積雪は2mくらいだと思います。一度降ったらなかなか溶けないので雪が減らずに圧縮されて氷状になって道端に溜まっていきます。
私が来てから1日で一番雪が降ったのは、昨年の1月でした。一晩で60センチくらい積もりました。車のワイパーを上げていたのですが、ワイパーごと埋もれてしまいました。道北では一晩に100cm積もることもあるそうです。
寒さですが、真冬はすごく寒いです。2月の明け方はマイナス30度まで下がる日もあります。厳寒期は最高気温がマイナス10度になることもあります。
地形的にカルデラに囲まれた盆地になっているので、冬は寒く、夏は暑い気候になりがちです。夏は30度を越える日もあり、プラスマイナス30度の世界です!素晴らしい!!
太平洋側の釧路は真夏でも30度越える日は少ないですし、オホーツク海側の網走よりも寒さが厳しいのが道東の内陸です。
炭田家の冬支度
『冷気の侵入を防ぐ』
この一言に尽きます。
寒さは全てにおいて危険です。体を冷やすだけではなく、暖房費の余計な出費、水道の凍結や食材が凍ってしまったりします。
頂いたじゃがいもを車に忘れて一晩なんてことをしてしまうとダメになってしまいます。じゃがいもは凍って解凍されるとブヨブヨになってしまうんですよ。
冷気の侵入を防ぐためには、換気口を塞ぐ、窓を覆う、ドアの隙間を埋める、この3つが重要です。
私は昭和50年代に建てられた木造平屋の一軒家3DKに暮らしています。ひとり暮らしにはあまりにも広いです。
夏場は換気と湿気対策のために開けている余計な部屋の扉を閉めることから始めます。本来は換気のためのついている換気口も塞いでしまいます。
ノスタルジックな換気口で、開閉の意味があまりなく隙間風が入ります。暴風の時はプチプチが風に煽られています。換気は部屋の開け閉めや台所の換気扇が機能を果たしているはずです。
次に窓も塞いでしまいます。
二重窓構造になっていて、窓の内側にもう1つ窓があり空気層ができることによって冷気を塞いでくれるのですが、私の家は2つ目の窓枠が木製のためしっかり閉まらずに冷気が入ってきてしまいます。どうしても結露が発生してしまうのですが、結露さえも凍る世界なので背に腹は代えられません。
写真はトイレの窓です。このようにプチプチで全て覆います。これがとても暖かいです。たかがプチプチ、されどプチプチです!
また他の窓には結露の水滴対策とガラスから熱が奪われてしまうことを防ぐためにフェルトでできたシートを貼ります。太陽光が窓から差し込むように、でもガラスから熱が奪われないように、ギリギリの駆け引きです。
最後は玄関のドアの隙間です。ホームセンターなどにドアの隙間を埋めるスポンジのようなものが売っているのでそれを使います。使用しないとこうなります。
隙間を埋めてもこうなります。
年に数日訪れる暴風雪はパウダースノーが舞ってしまいどうしても侵入してくるようです。去年は2度はこうなりました。
しかし、雪そのものが隙間を埋めてくれるのでこれ以上雪が入ってくることはありませんでした。
これで私の家の冬仕度は完了です。家の中でも快適に過ごすことができます。
「寒さ」もらしさ
「寒いの嫌い!」
とネガティブになりがちですが、寒さ対策をしていればいつも寒いということにはなりません。
寒いからこそ楽しめることもたくさんあります。空気が澄んて景色はよりくっきり映えるようになり、空気中の水分が凍ってきらめくダイヤモンドダストは神秘的な美しさです。
スノーシューや真冬の乗馬などアクティビティもたくさんあります。一方で暖かい家でクラフトワークを楽しむものいいですね。
寒い時期にこそ北海道に来てください!
結氷した屈斜路湖と藻琴山