移住フェアのススメ

 地域おこし協力隊として徳島県阿南市で活動し現在3年目です。すてきな田舎暮らしができているというにはまだまだだなーと思う一方、田舎での生活を紹介する場面も増えてきました。

 先日も東京有楽町にある交通会館で行われたふるさと回帰フェアに参加し、阿南市の出展するブースに立ちました。

 ついこないだまで移住しようかどうしようかと悩んでいた側だった気がするんですが、ブースにきてくれた方にいっちょまえに東京から徳島県へUターンした話をしました。

 

移住フェア

 

 阿南市には移住コーディネーターが2名いて、仕事や住まい学校のことなど移住に関する相談窓口となって阿南市役所に常駐しています。

 移住する場合はなにか助成金があるんだろうかとか、仕事のことや子どもの通う学校はどういうところなのかという質問にも答えてくれるし、

「阿南市ってなんか良いところらしい」

と聞いただけだったり、SNSで見かけたりしただけでよく知らなくても移住コーディーネーターに聞けば詳しく教えてもらえるので、もし徳島県阿南市が気になったらぜひ問い合わせてみることをおすすめします。

 

 移住フェアで移住コーディネーターと相談者さんのやりとりを聞いていて感じたけれど、ほんとうに人それぞれ移住に対する思いが違います。当たり前のことだけど、「不便」と感じるポイントもそれぞれにちがう。

 例えば買い物に関していうと、山や田んぼに囲まれたところに住みながら車で30分以内の距離に大きなスーパーマーケットがほしいという方もいれば、歩いて行ける距離に必要最低限のものが買えるお店が1つあればあとは気にならないという方もいて、同じように山や田んぼ、海のある町でもどんな風に暮らせるかかで、その方に合うかどうかも変わってきます。

 

「農業がしたい」

「海のそばで暮らしたい」

「のんびりすごしたい」

 

など大きなテーマの他に、さらに具体的な生活もイメージしてみるとどんなところが合っているのか見えてくるかもしれません。

 

「考えてみたけど海のそばで暮らせれば他はどうでもいいやーー」

 

でもいいです。

 行ってみないとよく分かりませんしね。正直私は、そんなによく考えていなかった。なんせ、やったこともないのに自分で育てた野菜を食べて生活する!なんて考えてましたので、田舎暮らし舐め過ぎです。

 恥ずかしながら自分のズボラやガサツさを甘く見ていて、実際には野菜なんてなかなか育てられなくて産直市でおいしい野菜を探す日々です。おいしいものがいっぱいで楽しいですが、やっぱりいつかは自分で育ててたい・・・。憧れはまだあります。

 

 田舎で育った私でさえ、田舎暮らしってどんなものなのか住んでみないと分からないなーと思う。そこで暮らしている人も様々だし。いまだにびっくりすることや知らなくて困ることもあるけど、それでも振り返ってみてやっぱり移住してよかったなーと思います。

 釣りやSUP、キャンプなど田舎暮らしを満喫できるアウトドアな趣味を持っていない私が、こんなに楽しめているのは精進料理のおかげ。

 

精進料理

 

 東京にいる頃に習い始めた精進料理は、「仏教の教えに基づいた修行僧の食事」で肉や魚などの動物性のものを使いません。仏教に関心があったわけでもないんですが、「和食」の起源でもある精進料理の世界は知れば知るほど面白くてすっかりはまってしまい、野菜の旬を大切にするところから自分も自然に近い暮らしに憧れるようになり、なんと移住を考えるきっかけとなりました。

 

 精進料理も和食の基本と同様「だし」が重要なんですが、かつおぶしやいりこなどは使わないので、昆布や乾物の戻し汁が基本のだしと教わります。

 徳島にきてからは野菜が豊富なので、いろんな野菜からも「だし」がとれることを知りました。野菜から出るだしを味わうたびに、精進料理の「淡味」という素材を生かした味付けとはこれのことだったのかなと毎回感動しています。

 

野菜

 

 月に1、2回開催している精進料理を作る会ではレシピを用意していません。みなさんにご近所さんにいただいたものや自分の畑でたくさんできているものを持ち寄ってもらって、集まったものから考えています。

 先にレシピを決めておくとおいしさのピークを過ぎたものを使うことになったり、予定していたものが売ってなかったりと、産直市に並ぶ野菜が1日1日違うので旬を逃してしまいます。
 レシピがない料理教室なんてとんでもないと思うのですが、この方がおいしい野菜を堪能できるしリピートしやすくて、おうちでも作ったよと報告してくれます。

 

料理教室

 

 引っ越してきたばかりの頃はお店に思うようなものが並んでいなくて

「これが都会と田舎の違いかぁー」

と、いつだってなんでも手に入る都会のスーパーマーケットの便利さが恋しくなったこともありますが、田舎のお店には旬のものが並べられていると分かってからはあるものとないものがあることが面白くて、昨日まであんなにあったのにお天気の影響かなーとか想像しています。

 

 野菜を育ててこそ田舎暮らしが楽しめると思っていたので、自分は家庭菜園すらまともにできないと分かった時にはがっかりしちゃいましたが、それでも自然に近い暮らしができていると感じて過ごしています。

 それに、こんな暮らしをしていることでアウトドアなことも身近になっています。海に行ったり山に登ったり、川で遊んだりと日常の中にふらっと大自然に飛び込む機会が出てきたりして、こないだは川があまりにきれいだったので足をつけるだけのつもりがずいぶん入っちゃいました。大人なのに。

 

川
 

 田舎での暮らしは少しずつ少しずつ自分の生活が変化していくんだろうなと思うようになりました。そしていつかは私も自分で育てた野菜を食べて生活できるように・・・なる。

 「移住してみたいな」と思い始めると、どんなところへ行こうかな、どんなところが向いているのかな、どんな暮らし方があるのかな、と色々きになるところがたくさんあると思います。

 移住フェアに行って相談するときに、暮らし始めてからの変化について聞いてみるのも参考になるかもしれません。阿南市の移住コーディネーターは2人とも移住経験者なので、いろんな体験談も話ししてくれますよ。

 

 直近では10/27に東京の有楽町にある東京交通会館で開催される「四国暮らしフェア」にも出展します。ぜひお越しくださいー。私も参加します!

 


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    • 阿南市地域おこし協力隊として活動中!

    • 久米可奈子