日本一の動物園「のいち動物公園」は、なぜ人気?
世界中で使われている旅行者向けの口コミサイト「トリップアドバイザー」の日本の動物園ランキング2019で、なんと!! のいち動物公園が1位に選ばれました。これは快挙です!! トリップアドバイザーの動物園ランキングは、2010~2013年と2018年、2019年に発表されています。昨年は2位だったのですが、今年は栄えある1位に躍り出たのです。
ちなみに2位以下はこちら。
2位…アドベンチャーワールド(和歌山県白浜町)
3位…旭山動物園(北海道旭山市)
4位…神戸どうぶつ王国(兵庫県神戸市)
5位…掛川花鳥園(静岡県掛川市)
6位…静岡市立日本平動物園(静岡県静岡市)
7位…多摩動物公園(東京都日野市)
8位…伊豆シャボテン動物公園(静岡県伊東市)
9位…東山動植物園(愛知県名古屋市)
10位…那須どうぶつ王国(栃木県那須町)
聞いたことのある有名な動物園ばかりですね。そこへ、いったいなぜ「のいち動物公園」が、名だたる動物園を抑えて1位になることができたのか、ですよね。
実はのいち動物公園には、客寄せパンダならぬ、客寄せライオンやトラや象といった、いわゆる動物園に来たら絶対に外さない客受けしやすい王道の動物がいないのです。一番人気の動物といえば、滅多に動かない鳥として有名な「ハシビロコウ」でしょうか・・・
にも関わらず!! 全国的に知名度のある動物園の評価を上回っているのです。不思議だと思いませんか? これには何か、絶対的な理由があるはずです。
まず、私が一番に感じる素敵なところは、園内全体にアップダウンが少なくて疲れにくくノンストレスという点です。これは子連れには大変ありがたい!
また、動物園の要素だけでなく公園があったり、広場でピクニックができたり、休憩スペースが随所に設けられていたりと、全体を通して解放的で動きやすいです。また、迷子になってもどこかで出会えそうなルート作りも◎
子供がどこでも自由に駆け回れるほど広く、ピクニック気分で来園できます。
また、園内の展示に加えて「動物園の裏側探検」や「園長と散歩」など、動物について学べるイベントも定期的に開催されています。
さらに、園の最大の特徴として、動物達の環境がすこぶる良いということ。ほかの園にはない工夫と配慮が施されています。たとえば、檻や柵の数を少なくして、動物たちがなるだけ野生や自然と近い環境下で過ごせるようにしていたり、サバンナゾーンと呼ばれるキリンやシマウマたちのための超大型のフィールドがあったり。まるで自然の中で生きているようにリラックスしてのびのびと育つ動物たち、さらに来園者も生き生きとした表情の彼らをじっくりと観察することができます。
動物と人間、双方にとって良い環境づくりをしているところが評価され、唯一無二の動物園を生み出しているわけなのです。
サバンナゾーンのキリン。自由気ままに草原を駆け回っていました。
そして、これはTV番組の受け売りですが、動物園を研究している学者さんらが「のいち動物園」を絶賛していた一番の理由が、繁殖が難しい動物の繁殖に成功しているという点。
2つに、ジャングルミュージアムで毎日定刻(11:00~、14:00~)に起こる「スコールタイム」と呼ばれる光景。3~5分ほどの間におよそ1トンもの雨を降らせ、あたかも本当のジャングルにいるかのような感覚を動物たちに与えています。
頭上から大粒の雨が降ります。動物たちはさながらジャングルにいるような心地がするのだとか。
このスコールタイム中の動物たちの反応がすごく面白いんですよ。じっと雨を堪える動物もいれば、落ち着きなくずっとウロウロしている動物、雨を喜び目一杯駆け回る動物など、本当に様々な反応を見せてくれます。
私的ベストですが、雨が嫌いなのか、スコールタイムになると目をつぶって身を寄せ合って雨宿りしだすカピバラがめっちゃ可愛かったです。
「ビントロング」と呼ばれるジャコウネコ科の動物。スコールタイムでいそいそとグルーミングする姿が可愛いです。
今回ご紹介した取り組みも、実はまだほんの一部です。そのほかの取り組みとしては、モルモットとのふれあいや、からくり時計の演奏、馬のニンジンタイムなどなど、一日中どこにいても来園者を飽きさせない演出が盛りだくさんあります。
もう一つうれしいのが、入園料が大人一枚でたったの470円という点。高校生以下においては無料です。園長曰く
「来園者数よりも、満足度に重きを置いたランキングだからこそ1位になれた」
とのことですが、これだけの見応えがありながらこの値段なのも、高い評価を得た理由だと思います。
ファミリーのゲストが来たときにおススメしたい観光スポットに、また新しい施設が加わりました!
【高知県立のいち動物公園】
●住所:高知県香南市野市町大谷738
●tel:0887-56-3500