世界の「日本人宿」を巡る旅

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執筆者 安澤真希
所 属かつおゲストハウス

2020/11/16

 ゲストハウスに従事していて不思議に思うことがあります。「日本旅はよくするけど、海外へ行ったことがない」という旅人が多いからです。

 バックパッカーの私からしたら、これはとってもモッタイナイ話なので

「旅好きなら海外の日本人宿にも行ってくだされ~!」

と、つい諭してしまいます。

 ただ、提案する時に気をつけたいのは「海外旅行へ」ではなく「日本人宿へ」がポイントです。国内旅行を中心に楽しんでいる人は、海外の刺激というより安全を選びます。語学力の不安もあるでしょう。そういう旅人には、海外というよりも、海外にある「日本人宿」に泊まるのが良いのです。

 

スローハウス

写真はチェンマイの日本人宿「スローハウス」

 

 「日本人宿」とは、その名の通り海外にある「日本人専門の宿」のことです。日本人以外の人が宿泊しても良いのですが、大体は日本人が経営していて、日本語を話したい日本人が集います。そして世界の至るところに「日本人宿」が存在しています。

 そこでは、海外にいながらにして日本語のオンパレード、英語いらずでノンストレス。情報収集が可能で、旅の不安も払拭。ビールは安い、宿代も安い、漫画もあって沈没決定。そう、日本人宿は旅のオアシスであり、観光案内所であり、海外旅行初心者にもってこいのお宿(旅の拠点)なのです!

 私もバックパッカー時代にいつもお世話になりました。旅の情報収集の拠点としても、寂しさを埋めるためにも、また良き旅の友と出会うにも、日本人宿は最適な場所でした。

 

旅友達

日本人宿で出会った旅友達♪ シェアご飯も楽しかった~

 

 ここで少し、世界の日本人宿をご紹介♪

 ヨルダン・ペロラ「バレンタイン」では、沈没していた日本人旅行者にシーシャを教わり、宿で出会った皆とペトラ遺跡や死海へでかけました。アラブ旅は女子1人旅だと心細いので、日本人宿は旅友作りにもってこい!

 エジプト・カイロにある「サファリ」では、ピラミッドの頂上へ登頂した人の体験談を聞き、登り方を教わり、イスラエルへ行く日本人友達を見つけたりと、貴重な体験と出会いをいただきました。

 

 パキスタン・ギルギット「ツーリストコテージ」は、日本人女性がオーナーで、「風の谷のナウシカ」の舞台としても知られる「フンザ」への行き方や、ムスリムのカルチャーを優しく教えてくれました。

 イスラエル・エルサレム「ラムシスホステル」では、宿の遠くから聞こえてくる銃弾の音にヒヤヒヤしながら、居合わせたゲストとイスラエル料理作りに挑戦した思い出が忘れられません。

 

 インド・バラナシ「久美子の家」。女性1人ではなにかと怖いインドでも、ここにいれば安心でした。美味しいカレーのお店を教わり、毎晩でかけていました。ゲリピーになった時も正露丸をくれるなど優しくしてもらいました。

 香港では「ラッキーハウス」にお世話になり、夜中まで他のゲストさんと大騒ぎしました。

 

死海

日本人宿で出会った旅人らとヒッチハイクして「死海」へ♪ 

 

 とまぁ、これらの宿は2000年頃の話しで、今は閉店したお宿もあるとも思います。とにもかくにも、世界各地にある日本人宿では、とてつもなく楽しい体験と、日本人オーナーならではのサポート体制が整備されていて、日本旅行では味わえない世界の価値観を比較的安全に体験することができるというわけです。

 なので、海外旅行をしたことがないけど日本の旅が好き、という旅人には、ぜひ一度、海外の日本人宿に足を踏み入れて欲しいのです!

 

 最近では、日本のゲストハウスに世界を陸路で旅するバックパッカーが泊まりに来ないんですねぇ。海外の話しをしても、留学や協力隊、ワーキングホリデーなど一カ国に長期滞在型の、バックパッカーとは違う関わり方を体験している若者ばかり。

「インドとパキスタンの国境はどうなってる?」

「どこでどんな怖い目にあった?」

とか、そんな会話ができない。

「日本人バックパッカーは消滅してしまったのか~」

と、諦めていましたが、チェンマイの日本人宿「スローハウス」とのご縁を機に、日本人バックパッカーの生存が明らかに! 早速、世界の動向をうかがいに「スローハウス」へ行ってみることにしました。

 

スローハウス

「スローハウス」の詳細はこちら→ https://tripler.asia/slowhouse/

 

 チェンマイへ降り立ち、ソンテウで15分。扉をあけると、そこには国境を陸路で渡る日本人バックパッカーたちが、まだまだたくさん存在していたのです!

「これから陸路でミャンマーへ行きます!」とか

「1ヶ月滞在予定です!」とか

「皆でタイスキ食べにいこうよ~♪」

「カオソーイはメーサイよりペンセンが美味しい♡」

「ボッタクラレタ~」

など、バックパッカーあるあるの声がたっくさん! 

 そしてオーナーのあゆみちゃんからは、日本人宿がまだ世界のあちこちにあることを教えてもらい、世界を旅する日本人を世界中でサポートし続けているのだと、原点回帰させられました。

 

スローハウス 

チェンマイ「スローハウス」、奈良の「スローハウス」のオーナーとパチリ♪

 

 「かつおゲストハウス」にも、海外からバックパックを背負った旅人が訪れ、旅の予定を組んだり、料理をしたり、休んだり、交流をしたりして楽しんでいきます。異文化に触れるということは、その国や文化の偏見をなくし、人を通じてその国が好きになることにも繋がると思います。

 日本人の旅人も、どんどん世界へ飛び立ち、旅の日程やルートを自分で考え、地元の人の助けを借りながら困難を突破する経験をして欲しいと思います。

 もっともっと世界を身近に見て感じて、世界の今を体感して欲しい。すると、いかに日本が素晴らしい国で美しい国か、それも分かるはずです。そして今まで知らなかった世界がもっと身近に感じられ、価値観が広がるはず。その経験は、今後の人生に必ず活かされます!

 海外旅行へいったことのない人は、まずは、世界の「日本人宿」を巡る旅からはじめませんか?

 

~世界にある日本人宿(ごく一部ですが)~

・カンボジア/シェムリアップ【タケオゲストハウス】

・タイ/バンコク【ロングラック】

・タイ/パンガン島【Japhangan House】

・インド【サンタナ】【ルドラゲストハウス】

・エジプト/カイロ【ベニス細川家ホテル】

・メキシコ/メキシコシティ【サンフェルナンド館】

・メキシコ/オアハカ【たなばた】

・メキシコ/カンクン【カサ吉田】

・ペルー/リマ【江田INN】

・パラグアイ【民宿小林】

・ハンガリー【アンダンテホステル】

・フランス/パリ【ドリームハウス】

・アメリカ/ニューヨーク【ムーンパレス3号店夜想】

・ニュージーランド/クライストチャーチ【KIWI HOUSE】

他下記サイトなどを参照してみてくださいね♪

https://www.tabiplus.com/info/info/hotel/index.html

 

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