四国八十八か所歩き遍路 〜愛媛の難所編〜

 女性専用の民泊&へんろ宿 「シェアハウス土佐指南家」おかみのレイです。

 11月に四国八十八か所第60番札所、愛媛県の横峰寺を歩き遍路で訪ねました。
 西日本最高峰の石鎚山(標高1982m)の山系北側中腹(標高750m)に位置し、四国霊場の中では3番目の高地で、「遍路ころがし」と呼ばれる難所です。

 片道約10km、山道を歩くため5時間近くでの到着を想定していました。そして、息子達と家族全員で初めての歩き遍路!という計画をたてました。前泊も考えたのですが、なかなか調整がつかず、夜中に出ることになりました。

 

 夜中3時に出発し、車で2時間「伊予西条」駅近くの駐車場まで行き、始発電車で横峰寺最寄りの「伊予小松」駅まで移動します。

 夜明け前の景色を車窓から眺め、約20分で到着。歩き遍路は体力勝負、そこで食事が必須です。駅近くのコンビニで朝食と昼食を買って、近くのバス待合で朝食タイムです。気分はプチ旅行、久々に家族一緒で外食を楽しみました。

 

愛媛遍路1

 

愛媛遍路2

 

 朝食をとり歩き始めると、夜が明け出して白々と朝になっていきます。息子達は足取り軽く、ぐんぐんと進んでいきます。いつしか、親より先を歩く息子達の背中を眺めていると、つい数年前のことを思い出して懐かしくなります。

 途中1時間くらい毎に、おやつや水分補給をしながら歩いたのですが、やはり若さのパワーにおされ予定より少し早い、約4時間半で横峰寺に到着しました。

 

 歩き遍路を始めて気がついたのですが、遍路道は山並みの尾根を歩くことが多く、そこからの眺めが絶景です。町並みや海なども見られ天気がいいと、さらに広く見わたすことができ気分爽快です。

 途中、歩き遍路の方々とも出会い、道を譲ったり挨拶を交わすことで、心が和み癒やされます。気分的にきつくなった時に、これが大きな励みとなります。

 

 横峰寺を家族で巡拝できたこと、息子達に巡拝方法を教えて一緒に読経できたことで、自分達の心がいつも以上に満たされていきました。

 ご家族での巡拝、みなさまにオススメします。いつか息子達が独立して家族ができた時に思い出したり、自分の家族と一緒に巡拝することがあったらいいなぁと思っています。

 

愛媛遍路3

 

 そして昼食は、四国霊峰、石鎚山を前方に眺める絶景の場所「星ノ森」でとりました。天気もよくて、石鎚山を目前に眺めながらの食事は、最高の贅沢となりました。

 私の願いにつきあわされた感が強い息子達ではありましたが、歩いていく中で表情が変わっていき、まんざら嫌いではなかった様子でした。

 携帯アプリで道を探索しながらワイワイと話し親子で辿った道のり、途中で見た景色、地元の名物などは、私の一生の思い出であり大切な宝物となりました。

 

愛媛遍路4

 

愛媛遍路5

 

 そして、1時間半ほどゆっくり横峰寺の境内などを歩いて過ごしました。その後、電車の時間にあわせて帰路につきました。

 帰路では思わぬアクシデントが発生! 次男の膝が痛くなり、段差での下りが歩きにくくなったのでした。

 私が使っている登山用のスティックを1本貸し、膝に私愛用の膝サポーターをつけて歩くことになりました。おんぶされるのは、嫌だからと後ろ向きに歩いたり、何とか自分で段差の衝撃を少なくするように工夫していました。

 もう1本木の棒を見つけて両杖で、何とか山道を降りてくることができました。私も長距離を歩くと、膝が痛み出し下りの階段などで膝を曲げることがきつくなります。親子で似たところがあることを発見して、今後の教訓となりました。
 
 山道ではスティックまたは木の棒などが、役立ちグッズになります。体重の負荷が楽になり、滑りそうな地面や岩石などでの着地を安定させてくれます。

 

 山で見つけた木の枝などを活用をすることもあります。お遍路の参道などでは、木杖を自由に使えるように置いている場所もあります。そういった心遣いのありがたさが、身に染みてきます。
 
 帰路で思いがけないアクシデントがありましたが、何とか無事に往復でき家に帰った時はすっかり日も暮れて、夜明け前から夜までの長時間を一緒に過ごす濃密な1日となりました。私自身が一番はしゃいで、楽しんでいました。

 最初で最後かもしれない時間、仮にまた次回があったとしたら、それはそれで嬉しいこと。何気ない時1回1回を大事にしていこうと思うようになりました。88か所の札所をできる限り歩き遍路で巡り、結願することを目標にしています。

 

愛媛遍路6

愛媛遍路7

 

 最近はコロナウイルス感染の拡大が心配され、お遍路も自粛していますが慌てず、マイペースでやっていこうと思います。少しずつ自分の限界との闘いみたいな気分を楽しめるようになってきて、それを乗り越えた時が爽快です。 

 歩き遍路の魅力は、車では見えない気づかない場所の発見です。時にはひっそりとたたずむ番外編の大師堂などを見つけたり、地元のお店で買い物をするといった楽しみがあります。

 1千年以上前の先人達の歩いた道だと思うと、歴史を感じその当時の大変さを思うと、自分の普段の悩みが些細なことだと感じられるようになってきました。

 

 自然と心を広くもつことができるようになってきたような、自分の変化に一番驚いています。歩いた自分を誇らしく思ったり、これまでには体感したことがない未知のことが待っているような気がします。
 
 山道の1km、実はコレが意外と思った以上に遠く感じたりするものです。たまに、あと○kmという表示が違うことがあり、先に進んで近づいているはずなのに、距離数がその前の表示数より増えている看板を見て、思わず笑ってしまうこともありました。けれど、ここまで設置してくださった方がいたことに、自然と感謝する気持ちが出てきます。

 遍路道が歩きやすいようにと下草を刈ってくださったり、頑張るようにと励ましのメッセージなどを見て、元気をいただきます。海外の方のメッセージもあります。

 苦しい時こそ、「南無大師金剛遍昭」と唱えています。同行二人、いつもお大師さまと一緒に2人で歩いているという意味です。

 

愛媛遍路8

 

愛媛遍路9

 

 実は昨年亡くなった義母が、お遍路に行きたいとよく言っていたことも、始めたきっかけのひとつです。その義母も一緒に巡拝しているように感じました。そして、きっと義母は「息子、孫達と一緒で楽しかったよ」と喜んでくれたような気がします。今後の歩き遍路は自粛期間も経て、様子をみながら続けていきます。
 
 四国に生まれたからこそ、お遍路文化やお接待の心を自身が体験して,お客様へと伝えていきたいと思っています。道中の体験などを、ぜひお客様、女性お遍路さんなどと共有できたらと願っております。先は長いけれど、1回ごとを大事にして巡拝していきます。

 

愛媛遍路10

 

 家庭的な雰囲気で、親戚の家に遊びに行くような感じで,気軽にご利用いただけたらと思っています。また、滞在型のリモートワークスペースなどでのご利用やご家族でのご利用なども予約状況をみて検討しますので、事前にご相談ください。ご家族の場合は貸し切りでのご利用とさせていただきます。

 土佐指南家はお客様との出会い、旅などに寄り添うことを、これからも大切にしていきます。

 

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    • 和田玲子