田舎にいて救われること
- 執筆者 佐々倉愛
- 所 属こいのぼりHOUSE
2021/02/05
コロナ禍になってよく聞くのは
「家から出なくなったので、1日中、人と合わずに終わるんですよね~」
って言葉。
しかもあんまり大きな声で口を開けて話すなんてこともなくなったので、知人ですら挨拶のやり取りが少し減ったりってこともあるそうです。
しかしながら私は、自営の1人でのデスクワークが長時間になると、人と話す時にモゴモゴしてしまうほどコミュ力が落ちる・・・。産後もそうだったなぁ。
でも田舎特有かもしれませんが、四万十での暮らしの中では人に会わずに過ごすということがあまりないかな?と思います。
私の場合は、毎朝子ども達を保育所に送る時間が最近癒しの時間になっています。
保育所に続く道。この道中の近隣の方に毎日挨拶しながら行きます。散髪屋さんや鍛冶屋さん、仕出し屋さんなど超地元の方々です。
駐車場に降りた時にまず保護者同士で
「おはよう~」
から始まり、お互いの子どもの名前も兄弟も把握しているので、ぐずり気味な様子を見ては
「どうしたの~?一緒に行こう~!」
と声をかけたり
「小学校のあの行事の準備ってさぁ~」
と確認したり。
そして今度は保育所の近所に住む、おんちゃんおばちゃんが子どもたちに声をかけてくれます。これまた縁もゆかりもない移住者の私たちの子どもでも名前を覚えてくれていて
「カツくん、おはよう~!今日は保育所で何するの?」
と話しかけてくれます。
普段、自分でも人間関係を大事にする上で、名前を覚えることはすごく大事にしているんですが、こうして地域の人が我が子の名前を覚えてくださるのは、本当にありがたいなぁと思います。
毎度引き合いに出してしまうけど、実姉の住む東京都市部では、名前は犯罪に使われるので言わない・見せない、という教えだとか。さ、寂しい・・・。
夕方には小学生組も徒歩5分くらいの小学校から保育所まで帰宅。 ランドセルを放り出して川で遊びます。
そして夕方のお迎えの時には、駐車場からすぐの河原で遊んでから帰ります。
その河原でも、近所のおんちゃんたちはもちろん、旅行者の方も夏には寄られりするので、その時にも色々お話をしたりします。
四万十で毎日を穏やかに坦々と過ごすのもとても幸せなことではあるのですが、たまには外の空気も吸いたくなるというか。笑
たまに出張に出たり、オンラインで普段お話できないような方の話を聞くと背筋が伸びた気になったり、前向きな気持ちになってやる気が出たり刺激を受けます。
そういう会話やきっかけも、こうして日常の中でいろんな人に出会える機会が、田舎だからこそ逆に避けては通れないから、散らばっているのかなとも思います。
保育所帰りに通り道にあるおばちゃんの畑から白菜買って帰ります。おまけにカブとブロッコリーをもらいました。おまけ多い!笑
コロナ禍で人のコミュニケーションの取り方は大きい変化を強いられました。 でも田舎にとっては良かったこともたくさんあったなと思います。
物理的な距離が必要なもの、そうでないものを、ど田舎でも都市部でも同じくらい便利になったものもあるし、本当に対面で必要なコミュニケーションとは何かもはっきりしたり。
委員をさせてもらっている、教育の世界でも子どもたちが自学としてできることと、先生が教えることが真に問われていること、もハッキリしてきました。
改めて、大事にしたい田舎の暮らしを実感できたように思います。