島で集めたシーグラスの活用方法
- 執筆者 上野仁美
- 所 属Nurse and Craft 合同会社
2021/06/05
何か私も作ってみたい
海辺に行った時に見つけるとついつい拾って帰っていたシーグラス。しまぐらしになって、より海が身近になり浜辺に行く機会も増えました。その度に少しずつ増えていったシーグラス。ただ好きで拾って帰っては、家の片隅で眠っていました。
潮がひいた時間をねらって浜辺でゲットします。シーグラススポットも開拓しました。
ステイホームの時間が増え、家で何をしようか、何か熱中できることがないかなと考えていた時に、友人が
「シーグラスでトルコランプのような間接照明を作りたい」
と話し出したことが始まりです。
まずは友人が作る用にシーグラス集めを一緒にしました。砂浜でシーグラスを拾うだけで楽しい私だったんですが、友人の作っている過程や完成したものを見たら、何か私も作ってみたくなってしまいました。
友人が作っていた間接照明が素敵すぎました
じゃあ何を作ろう…まずはどんなものがシーグラスを使って作れるか、どんな作品をみんな作っているのかを調べるところから始めました。なかなか自分の好みに合うものや、ピンとくるものが見つかりませんでしたが、やっとこ「これだ」と思うものが見つかりました。それは掛け時計です。私の暮らす島の家には時計が1つしかなかったので、時計づくりをすることにしてみました。
シーグラスで時計を作ってみた
時計作りをすることが決まったら、続いて必要なものを調べました。手作り時計ができるように、針やムーブメントがネットで販売されていました。好きな針の素材や形、色や長さを選び、ムーブメントはカチカチと音がしないものを選んでお取り寄せ。その次に、その針に合う文字盤はどんな素材がいいのか再び悩みます。私はスケルトンが好きなので、シーグラスの透け感と合わせて、文字盤はアクリルがいいかなぁと思い、ホームセンターで小さなアクリル板を買って帰りました。
そして、シーグラスの出番です。時計の数字のところをシーグラスにするので、集めたものの中から12個選抜していきます。ですが、たくさんありすぎて、これまた悩みます。決めきれないので、いくつか組み合わせのパターンを作ってひとまず休憩。
どんな雰囲気にしようか、ワクワクしながら悩みます
文字盤をアクリル板にして、シーグラスを合わせてみましたが、なんだか予想したイメージと違っていてしっくりこず。先ほどの間接照明を作っていた友人に相談すると、
「廃材との相性が良さそう」
と言って、廃材をいくつか持って来てくれました。見たら、その中から好みの板が出てきて、針とシーグラスとの相性もぴったり。悩んでいたシーグラスのパターンも、これだというものに決まりました。針とムーブメントの位置を決めて、板に穴を開け固定します。そしてセメダインでシーグラスを数字の位置につけます。乾くのを待つとオリジナル時計の完成です!!
カレンダーの隣に設置して、置き時計として使っています
まだまだ余るシーグラスを使って、何か作りたい
作ってみたら何かまだ作りたい意欲にかられて、挑戦したくなりました。それに、シーグラスを集めていた中から時計の12個分しか減らないので、まだまだ色々作れます。
何をしようか考え、家の中を見渡すとお気に召さない照明が一つ。ということで、我が家用のランプシェード作りが2つ目のチャレンジになりました。まずは、透明なガラスのもので、お値段はできるだけお安めのシェードをネットで探します。好みの形とお値段とが合うものが決まるとお取り寄せして、いざスタート。これは、ガラスシェードにシーグラスをどんどん貼り付けていく作業です。
ガラスシェードの上側から、シーグラスを選んで、ペタペタと貼っていきます
パズルのように、シーグラスを組み合わせながら、セメダインをつけて貼り付けていきます。つけたものがすぐに外れないようにマステで貼って固定していきました。ですがこうしていても、くっつき具合が悪くて、するすると下に落ちたり、ずれたり。手がべたべたになりながら、熱中して作業が進み、あっという間にランプシェードが完成しました。
完成版がこちら。階段の照明に採用です
おうちでゆらゆらさせたい
何を作るか調べていた時に気になった作品がもう一つ。それがモビールでした。
何か部屋に吊したい、モビールもなんとなく欲しいなあと以前からぼんやりと思っていました。ですが、取り急ぎのものでもなく、これが欲しいというものもなかったので、シーグラスで作れたらちょうどいいなということで3つ目の作品作りに挑戦してみることにしました。
実はシーグラスだけでなく、流木も好きで集めていたので一石二鳥。流木から、シーグラスをつるしてゆらゆらさせるモビールにしようと決めました。
どんなものを作るかイメージができたところで、シーグラスを糸でくくりつけていく作業を始めました。
家にあった麻紐でまずやってみましたが、太すぎて、しっかりくくることが出来ず、見た目も悪いので却下。次に刺繍糸で挑戦しましたが、今度は滑ってくくることができず、これまた失敗。
島のお店で手に入るいい糸がないか探しに行くと、見つかったのはミシン糸。念のため買って帰りましたが、それより釣り糸の方が良さそうということで、島の外に出た時に100均で買って帰りました。
釣り糸でやっとこしっかりとシーグラスを縛ることが出来ました。シーグラスをつるすには4つ分そのまま続けて縛っていく必要があります。このしばる過程が細かい作業が苦手な私には厄介な作業。シーグラスの形によって、するっと抜けてしまうものがあるんです。
せっかく作っていたのに抜けるとショックなだけでなく、抜けたことで糸がこぶになっているため、ほどく作業に少しイライラもします。
格闘しながら作業を進めていき、やっとの思いで完成しました。モビールが今回の作品作りで1番時間がかかった分、1番お気に入りになりました。
窓辺でゆらゆらしています
友人の作品を見たことがきっかけで作品作りにチャレンジした今回。ズボラで飽き性な私が3つも作ることが出来たのは、実際に一緒に作る友人がいたこと、材料から一つ一つ好きなもので組み合わせることが出来たことが大きいです。手作りのもので家が溢れるとなんだか、ほっとするんですね。
シーグラスを集める楽しさから、作る楽しさに使う楽しさ。色々な楽しみを知り、とっておきの体験ができました。
これから暑くなる季節を迎えますが、シーグラスが身近にあることで少し涼しく感じることが出来そうです。