夏ですね。土佐町は中山間部なので、都会に比べて夏でも風通しがよく過ごしやすいです。家の外では6月末からセミが鳴き始め、夕方にはヒグラシも鳴き、一方で春から鳴き続けているウグイスの声も時折聞こえてきて、夏の盛りのような、夏が終わるような、まだ春の延長にあるような、豊かな季節感が感じられます。
田舎では「春はウグイス」「夏はセミ」っていう区分は存在しないのか!
土佐町の秘境・アメガエリの滝
さて、先日、土佐町役場にてミーティングに行って来ましたが、今年も「農コン」を実施することが決定いたしました。今年でもう4回目を迎えることになります。
今年度は担当が変わる関係上、実施するかどうかがずっと保留になっていました。それが今年も行うということになって「よっしゃ!!」と意気込んでいますが、さて今年はどうしよう?ということで、現在企画を練っているところです。
10月末に開催を予定しており、その告知は改めてさせて頂く所存ですが、このイベントを企画するにあたって目下いろいろ考えていることを書いてみます。
昨年の農コン
イベントをただ続けているだけでいいのか?
農コン・婚活に関することだけではありませんが、地域活性というお題に取り組む際、何か新しいことをやろうという際…etc そんなときにまずは「イベントを開催してみよう」というアクションに行き着くことが多いのではないかと思います(少なくとも自分はそうです)。
イベントは人が集まってくれるし、繋がりを作れるし、ここぞという見せ場を作れるし、スポット的に企画・開催できるし、ニーズは拾えるし、良い部分はたくさんあると思うのですが、その時に得られた達成感だけで満足していたらいけないな、と自分を省みています。
農コンに関して言うと、カップルができたり移住する人がいたり、繰り返し土佐町を訪れる人がいたりという結果にも繋がりはして、それはとても嬉しいことではあるのですが、一方で考えているのは、「このままでは全く少子化対策にはならない」ということ。
農コンは当初、少子化対策などの社会問題を意識していたわけではなく、関係者間のノリで始まった企画です(本当にノリだったんです)。でも、回を重ねるにつれて自然とそこに意識が向くようになってきました。
勿論、少子化問題は日本全体が抱えている大きな課題で、一個人でどうにか変えられるほど軽い問題ではないですが、「もっとできることがあるのでは?」という気がしているのです。
普段出会いが少ない人たちにとって、婚活という場は大切ではありますが、少子化対策というものを考えたときの解決策として、“婚活を開催する→マッチングする→カップル成立→結婚” だけが正解ではないと思うのです。たぶん、うすうす皆気付いている通り。
これはまだ自分なりに解が得られていないので、ずっと自問し続けている問いです……。
農コンの参加者の中には再度参加して下さる方や、
「参加者よりもスタッフの方が自分には向いてるかも」
「来年はスタッフとして参加したい」
と申し出て下さる方がいます。私は、そういう人たちにこそ幸せになってもらいたい、幸せになるべきだ!!と思っています。
カップル成立するか否かは“ご縁”で、そこにはマニュアルがありません。少なくとも、今の自分にはマニュアルは作れません(いつか作りたいのですが)。参加者全員がカップル成立することは難しいし、何回参加したらカップルになれるというものでもありません。
そのことは重々理解しているんですが、それでも、参加者全員が「ああ参加して良かったなぁ」と思えるようなイベント作りをしたいと思っています。カップルになれなかった人が、ただただつまらなさそうに帰るような婚活ではなく。
昨年の農コン 女性のみの時間
あと、やはり同じようなことを繰り返していくよりも、新しい風を吹き込みたいものです。田舎のいいところは都会に比べて、あらゆることが地域に根差し、安心感があることが挙げられます。でもそれが一転悪く表れると、保守になってしまいます。
環境に逆らいたいわけではありませんが、悪い意味で保守に偏ってしまわないように、容易に形式に安心したり依存しないように、新しい要素を取り入れることを意識しておきたいと思っています。何よりもその方が、自分自身が楽しい。そして自分自身が楽しくやっていると、周りの人たちも面白がって参加してくれるような気がします。
1回目の農コンスタッフチーム。土佐町役場×FPI
もしかしたら、遠くのゴールを見つめ過ぎなのかもしれません。多くを求め過ぎなのかも知れません。でも、そのゴールへ至る解を見つけることができ、それをイベントや何かの形で表現することができたら、すごいことが起こる!! …ということを考えながら、地道に企画を立てています。長い道のりです。
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