『おいしいしあわせ』
2012/08/24
- 執筆者 本澤侑季
- 所 属馬路村農協
はじめまして。
私は高知県の東部に位置する馬路村という村に、
この7月から住み始めました。
馬路村は森林率96%と、山に囲まれた小さな村で、
人口も1000人を切りましたが、
柚子の生産や加工・販売、魚梁瀬(やなせ)杉の生産、加工などを
主な産業としながら、みんな元気に暮らしています。
村に住み始めて1カ月と半分。
まだまだ田舎初心者ですが、日々の中で感じたこと、
発見したことなどを書いていけたらと思います。
今回は、村で暮らし始めて
いちばん、『しあわせ』と感じた時のことを書きます。
それは7月27日、丑の日のこと。
「おんちゃんの所でうなぎが捕れたらしいから食べに行かんか」
との先輩のお誘いで、川向のおんちゃん、おばちゃんのお宅におじゃましました。
この季節、馬路村を流れる安田川では、おんちゃんたちは鮎やうなぎ捕りに夢中です。
天然うなぎなんて夢にもみたことがなかったので、期待を膨らませながら向かうと、
炭火でうなぎを焼くい~い匂いが漂っていました。
一度焼いたものに、今度はタレをつけてじっくり焼いていきます。
タレももちろん、おばちゃんお手製。
「しっかり食べて、力つけちょけよ」と、おんちゃん。
味は、最高。
身がしっかりしまっていて、でもふっくら香ばしい。
こんなおいしいうなぎを食べたのは人生始めて!
おいしさをかみしめながら、お腹いっぱいいただきました。
高知の田舎特有、豪華・豪快に具をのせたそうめんも。
うなぎを囲みながら、おんちゃん、おばちゃんと、若いもの世代で夜遅くまで語りを楽しみました。
まだ慣れない仕事や一人暮らしに不安だらけだったとき、
田舎のおばあちゃん家に帰ってきたように、ほっとできました。
心の底から『しあわせだな~』と実感できた瞬間でした。